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教育論を本気で真剣に子供たちの未来のために打つにはどうすれば良いのだろう

二十世紀末、浅田彰は日本の教育について学生の学力崩壊を指摘していた。


振り返ってみると十数年後には職場で「ゆとり世代」が上手く働けないみたいな社会問題として文部科学省への教育批判が出てしまったから物凄く的を得ていたし、先んじて観察眼が鋭かったと感心する。


学校などというところは、語学なら語彙(ごい)と文法をきっちり暗記させればいい。臨機応変に会話する力とか、創造的に考える力とか、それは個々人が社会生活の中で身につければいい。果ては学校で「生きる力」を育てるなど、傲慢(ごうまん)だと思います。学校ではむしろ基礎知識の詰め込みを効率的にやって、後は個々人の自由な活動の機会を増やしていくべきでしょう。



僕が注意すると遊ぶのも大事だと少年に訴える気持ちと殆ど重なっていて「個々人の自由な活動の機会を増やして行くべきでしょう」の認識力は流石だと唸らされる。


学生へ向けて「基礎知識の詰め込み」が由々しく減っている現状を踏まえながら所轄する文部省(文部科学省の前身の教育面)への教育批判が「傲慢」と根底的に導き出される。


国の方針とすれば政治と切り放せないし、民主主義ではその後の「ゆとり世代」も含めて当時の政策に賛同した国民(有権者)に原因があるわけだ。


ただし浅田彰はそこまで含みすらもしない言葉遣いが特徴的だと思う。


一部の国民が悪い、または多数派の有権者に全ての責任があるのは間違いないにせよ、難しいのは選挙に参加しない人をどう捉えるのか。


投票しなくても賛成するつもりならば同列だけれども国への意思表示がなければ批判の文部省の法案を国会で通させた原因にはならないから考えても反対派が弱かったと嘆くに等しいし、理知的には賛成派、または支持する意見を問わなければならないというのが浅田彰のスタンス(詳しくはドゥルーズ主義者の生き方)なんだろう。


人々の痛いところは突いてなくて世の中が悲しくてもそれを生み出したはずの皆は否定しない、民主主義において。人間ではなくて題目の意見こそ浅田彰は取り上げているわけなので、何かが問題視されるならば起因としての本当に末端の何人かが苦渋を飲まされる程度の口振りでしかない。


しかし多少とも訝しいのは国の行政の是非という政治的な文脈を踏まえて考えると認識力が客観的過ぎる。学校にとって「基礎知識の詰め込み」が学力崩壊だけから主張される理由が全く示されてないので、文部省も世のため、人のために様々な議論を尽くした挙げ句に「ゆとり世代」を生み出したとすると読んでいて気持ちが入らないせいなんだ。


本当に構わないのかどうか、子供たちの未来のために本気で真剣に知覚できていると。浅田彰の教育論への吉本隆明(批評家)の反論を取り上げながら確かめてみたい。


最近の学生の学力のレベルが低いというより、むしろ、浅田彰のレベルが低い、というべきじゃないでしょうか。浅田彰は、専門だという理論経済学の分野でも、学者としてちっとも優秀じゃないですよ。



浅田彰の学力崩壊という指摘の大前提が引っ繰り返されてしまっている。


真っ向から否定しているともしかすると見えない人もいるから注釈しておくと吉本隆明が対案を持って来ないのは不正ではないと知らなくては行けない。かりに裁判ならば証拠不十分でしかないだろう。思考として捉えないと腑に落ちないので、吉本隆明は何がいいたいのかというと何もかも文部省のせいと起因としては断定した浅田彰の分析が怪しい。どうして文部省は学力崩壊の行政に臨んだのかが解き明かされてなかった。吉本隆明にとっては納得できないし、それなしに済ませるのでは「学者としてちっとも優秀じゃない」と批判するわけだ。浅田彰は「傲慢」の一言でも独自の意見を適切に纏め上げているから論説としても非の打ち所はないと思うけど、ある種の深みが足りないせいではないか、吉本隆明の肩を持てばちょっとしたインタビューでも人間性が出て来るようだ。もしも分かっていて人々に手短に伝えるにしても他に優れた言葉遣いが欲しかったみたいな悔しさを滲ませないともかぎらない。


日本の批評家の歴史というと小林秀雄から吉本隆明へ向かって柄谷行人によって二人一緒に引っ繰り返されるしかない流れが二十世紀にあった。


浅田彰は柄谷行人の仲間だから吉本隆明の逆説には憎々しさが真っ先に受け取られる。というのは「専門だという理論経済学の分野でも」は余計な付け足しではないか。本当に思考だけが大事ならば必要ないわけだし、吉本隆明は人間性こそ大事にしていると露呈しているんだ。暗黙には傲慢なのは浅田彰だと示しているに等しい。それは浅田彰も痛いくらい分かっているかも知れないけど、柄谷行人を含めて軽い乗りで良いみたいな風潮を日本に広めた、換言すれば諸々の著作が消費された《稀有な有名人》だから学力崩壊も文部省が同調している結果でしかないと読めてしまう、社会学的に探って行くと。


吉本隆明の認識力は抜本的で物凄い深いわけなので、裏返せば憎々しさも自分に対しての気持ちと捉えるべきではないか。柄谷行人と浅田彰のせいでは必ずしもないし、軽い乗りで良いみたいな風潮が文部省を学力崩壊へ近付けた前提条件に他ならないかぎり、歯止めをかけられたはずなのは吉本隆明しかいなかったと受け留められもする。つまり批評家が知識を代表するならば全ての切欠は柄谷行人が誰よりも早いはずだったから引っ繰り返された責任というか、人間性を思考よりも守り切れなかった吉本隆明こそ反省するのは如何にも自然な成り行きだったわけだ。


口には出さないけど、ちゃんとできている感じがする。浅田彰への逆説は思考において必要十分だし、人間性も仄めかすだけだから方法論的には引っ繰り返せないはずだ。浅田彰へ傲慢といってしまわなかったゆえにそれはないと柄谷行人の理論というか、一つの無根拠によっても掻き消されずに済んでいる、知識を。


因みに浅田彰が指摘する文部省の「傲慢」は認識上の帰結だから意味合いが違う。傲慢だから文部省が失敗しているならば学力崩壊だけが命題とはかぎらないし、または他に良い面があるかも知れないから当たり前には成り立たないので、皆に学力崩壊を理解するための可能性を教えてくれているだけだ。


吉本隆明が必要十分な思考を身に付けたかぎり、軽い乗りで良いみたいな風潮には歯止めがかかるけど、人間性を振り翳して浅田彰を叩かないところは読み解くのが難しいんだ。


信念に合わないのかも知れないし、論争は時間の無駄遣いみたいな美学を匂わせている。もしも浅田彰が傲慢だから影響を受けて文部省もそうなったならば学力崩壊を肯定しなくてはならないはずだ、逆説としては。思想上、吉本隆明は浅田彰のせいにするとしても掘り下げなかったので、人間性に基づいて物事を認識するのが彼にとって本性的だとしても善悪の基準ではなかったと分かるし、本当にきっと確かだろう。


浅田彰の学力崩壊への思考は社会学的には文部省を巻き込んだ軽い乗りで良いみたいな風潮に自説が繋がった部分が全くないわけではないから自己表現でも歯切れがいつになく悪くなったのかも知れない。


国の行政への指摘は飽くまでも政治的な文脈を踏まえて主観的に自分の気持ちを多く示さないと必要性が足りないし、生活上、人々からは疑わしく見られてしまっても致し方がなさそうだ。


浅田彰は秀才だから補足以上に理論に精緻に組み込めるはずだけど、教育論で違和感を与えるのは自責の念から社会学的に避けられなかったとすると逆に格好良いと感動させられるし、人間としての信用性が一段と上がるくらい素晴らしいように思われる。


どういうか。文部省が浅田彰を真似して駄目になったかぎり――厳密には柄谷行人とやっていたようなポストモダンの批評への日本人による受け取られ方なんだ――又別の意見にしても浅田彰を真似しては繰り返して駄目だから人々へけじめを付けるというか、そうした文部省へは敢えて持ち前の主張を減らした指摘を新しく生み出すしかなかったと感じるので、ひょっとすると吉本隆明の人間性からの反論を知らないと十分には見えて来なかったにせよ、正しい。


考え返すと浅田彰の教育論は本当に不可解だったし、諸々の見識がなぜ必要なのかが異様に分かり難いので、普段とは言葉遣いが、全然、違うせいだったわけだとすると造作なく理解できるんだ。


翻っては内心では物凄く大事にしていて子供たちが第二第三の浅田彰に安易になったつもりにさせないように、すなわち秀才でも知識に溺れてしまっては未来がないから阻止するべく端から遠ざけているせいではないか。


僕は文部省の「ゆとり教育」のアイデアは最高だと思うし、失敗するのは先生の育成(どうすれば子供たちに知的な好奇心を漏れなく与えられるだろうか)が物凄く難しいだけなので、方向性は理想的だから「脱ゆとり教育」と取り下げるのは勿体ないけど、結局は浅田彰に国も靡いているとすれば気持ちだけは速やかに分かっておくべきだろう。


本当に重要なのは字義通りではない。つまり「基礎知識の詰め込み」は学力崩壊の持ち直しのためとはかぎらないので、皆が一定の水準で止まったら対外的に取り残される危険性が高いんだ。日本人の学力そのものの状況はもっと悪くなってしまうかも知れない。


いってみれば勉強は恐くないみたいな仕方で些細な日常に組み込んで行かないと伸びる人も大して伸びなくなるし、有能ならばちょっと物知りなだけで周りの誰かと比べて直ぐに満足して呆れないようにすると良いので、知識は国内に平均的に揃えつつも風土的に根付かせるべきだ。

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