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些細な日常

社会的に自立するには笑顔に癒される凄く優しい理解者/とてもかけがえのない他者を信用するのが心強い

姪の七回目の外泊で、又更に調子が上がっていると驚いた。もう十分ではない。治療抵抗性統合失調症と比べると健康なのは間違いないだろうけれどもそうした中で元気が徐々に増しているわけだったんだ。明るい雰囲気だったのが光り輝きかけている。どうも鼻詰まりが収まらないから完全に元気な印象は与えないものの相当に近付いているといって良い。透き通った健やかさを持つのが新しい。

最も興味深いのは帰りに手紙を貰った。家に来てから姪は幾らか書いていたらしい。以前、養護学校で良くやっていて精神科に入院してからは殆どなかったかも知れない。およそいつも誰かにいわれるままみたいな文面だから主体性が懸念されるけれども僕へ宛てた初めての手紙を受け取って軽度の知的障害者だから二十代で小学生並みの言葉遣いを行っている可能性があると認め直してしまった。渡したのも小さく幾重にも折り畳んでいたり、成人では、普通、やらないような仕方だった。さもなければ芸術家とも過言ではない趣向を凝らした創作のせいだろう。

読んでみると姪は天使だと感じた通りの手紙だった

冒頭で面白いのが笑顔に癒されるという。精神年齢が子供とは思えない。小さく幾重にも折り畳まれていたのを破らないように指でゆっくり丁寧に開きながら無邪気な文章を予測していた気持ちがいきなり覆された。癒し系男子だと姪は僕がよもや分かっているのではないか。笑顔を見せているのは昔から変わらないけれども只単に喜んでいたはずが当たり前の幸せというか、生きるかぎりの些細な日常が自覚できなければ言葉にならない世界が表現されたんだ。人間的に成長したと感動せずにはいられない。

思考上、感受性の理論として軽度の知的障害者の姪には安らかな気持ちから知性を働かせて理性を拡大するのが重要視されていたので、昨今は永遠の優しさを与えるという僕との触れ合いの経験が功を奏したようにも捉えたい。

次いで注目されたのは凄く優しいという。僕が端的に聞かされるのはたぶん四回目だったかも知れない。振り返ると十九歳の「優しいな」(大人しい先輩:電車で多めの荷物を持った際)と二十歳の「優しいですね」(魔性的な人:歩道で大きな荷物を案じた際)と二十一歳の「優しいね」(天使的な人:車で家に送ると望んだ際)がとても印象深い。思っていても強いていわない人もいるとすると沈黙からは数え切れないくらい感じさせられているし、有り難いばかりの出会いにせよ、姪が口に出したのは例の三人と同じだから気持ちは和やかさを多く味わっているためだと察する。

大人しい先輩と魔性的な人は生来の人柄が和やかに感じられた。そうではないところが姪は天使的な人と似ている。僕がそばにいるから和やかな気持ちになっているとすると優しいという言葉の重みも増して普通ではなくて特別だろう。ならば思いは強いから人生の自由度は高められるはずで、一つの好運を少しも見落とさず、または貴重だと知るのは極めて速やかではないか、他には何も要らないくらいきっと頼もしい印象を抱いている。未来は明るいどころか素晴らしいとさえも期待されて来る。

姪は笑顔に癒されるのと凄く優しいのと二つの僕への感想のそれぞれに宜しくと付け加えているのが個性的だった。如何にも激かわのお洒落さんらしい。センスが床しいかぎりで、もはや昔と変わらないし、自分らしさが本当に良く出ていると認める。可愛さの余り、天使としか呼べない好調な筆致はかねて感じた通りだった。正しく望ましい手紙を送ってくれたから涙なしには読み切れないままに心も洗われてしまった。

部屋の小振りな金庫に仕舞っておく。ちょっと前に姪から貰った鏡と同じだ。中身が増えるのは甚だしく嬉しい。奇跡といって良い。

況んや姪が社会的に自立できるのを心強く夢想する

治療抵抗性統合失調症から回復しても軽度の知的障害者だから、日々、心配は絶えないにせよ、特別な思いがあれば有利みたいに感じる。周りの人たちに影響する。良く接して貰えれば何事も大丈夫だ。生き易いかどうかで人間の喜びは増減するならば強い思いが役立つはずだ。しかも姪は自分のためではない。頼もしいのは僕のせいだからプライドが皆から疎まれる危険性は少ないのではないか。世の中で生意気な面をしては待ち構えるのも懺悔こそ最終的な現実だと予測する。

キリスト教ならばお受け合いの隣人愛という人々への和睦的で親交的な振る舞いを絶えて欠かさないように過ごして行って欲しい。

聞くと障害者施設に入っても嫌がらせがあるそうだ。学校や会社で悲惨な事件も多いから一般的に避けられないというか、良い人が多いにしても決して変わらないわけではない。障害者施設の状況では相模原事件の植松聖が生み出されもした日本だし、本当に珍しくても自分勝手な攻撃性を用心するべきだ。覚えておいて人間関係で巻き込まれないと助かる。いじめでも何でも存在そのものは《戦後生まれの嘆くべき思い上がり》として同じではないか。敵では悩むし、味方でも腐る。僅かでも信用すると独り善がりを増長させ得るし、万一、目の前に現れてしまったら遠くから冷静に見据える気持ちが賢明だと考えたい。身近で放っておいても次第に悪化するかも知れないし、思わず、知らず、気付いた頃に悲惨な事件を起こされないためにも我に帰すような接し方、要するに慇懃な態度が必要なんだ。

姪が僕を理解者として心から信用しながら強い思いを手放さず、またはとてもかけがえのない他者との交流から本物のプライドを十二分に身に付けて着実に進み出すかぎり、きっと社会的に自立するのは難しくないはずの人生だと夢想するし、志こそ平和ならば人間関係でおよそ地獄の魔の手に脅かされるような悲しみの一切も寄せ付けないはずだからかりに一人でも清々しく頑張ってくれそうだ。

僕も大きな励みを姪から得られた。天使の手紙だし、詩情に満ち溢れた言葉を胸に秘めながら尚一層と天職の作家活動に邁進しなくてはならないだろう。もはやブログで生活費を稼ぐというアクセスアップに努める実情にも常日頃と不安がらすほどの迷いも狂いもないと認める。

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