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日本のメダリストたちから振り返ってしまう平昌オリンピックへの特別な感情

昨日の昼過ぎ、平昌オリンピックから帰国する日本代表の選手団が全日空のチャーター機で成田空港に到着した(平昌五輪の選手団が帰国)。ロビーに五百人以上が待ち構えていて大変な盛り上がりを見せていたらしい。

個人的に選手団の帰国にまで注目するオリンピックはかつてなかったし、どうなるかと思ったけれどもメダリストは首からそれぞれのメダルをかけて先頭から続いていた感じだったので、人々の期待通りの出方が演出されていたようだった。さらにメダリストだけ集まって花束の贈呈や写真の撮影会(フォトセッション)も催されていた。日本代表としてやっているから選手団が直ぐに解散せずにオリンピックの会場から帰国した後に記者会見や報告会などを開くのは当たり前だとしても途中の空港でもちょっとしたセレモニーがあるんだとはっきり覚えた。

そして驚いたというか、選手団の一人一人は晴れやかな表情で、疲れているのに又大勢の視線に晒されて面倒臭いみたいな印象を与えるわけでもなく、本当にオリンピックの日本代表に選ばれた事実を誇らしく受け留めているようだった。

平昌オリンピックの日本代表の選手団の十九人のメダリストたち

金メダリスト(四種目で六人)

  • 羽生結弦/フィギュアスケートの男子シングル
  • 小平奈緒/スピードスケートの女子500m
  • 高木美帆/スピードスケートの女子団体パシュート
  • 佐藤綾乃/スピードスケートの女子団体パシュート
  • 菊池彩花/スピードスケートの女子団体パシュート
  • 高木菜那/スピードスケートの女子団体パシュート
  • 高木菜那/スピードスケートの女子マススタート

銀メダリスト(五種目で五人)

  • 高木美帆/スピードスケートの女子1500m
  • 平野歩夢/スノーボードの男子ハーフパイプ
  • 渡部暁斗/ノルディック複合の男子ノーマルヒル
  • 小平奈緒/スピードスケートの女子1000m
  • 宇野昌磨/フィギュアスケートの男子シングル

銅メダリスト(四種目で八人)

夕方になってメダリストの記者会見(平昌五輪選手団 帰国記者会見)が行われていた。どの選手の口からもまるで事前に打ち合わせでもしたかのように人々への感謝の言葉が飛び出さずにいなかった。普段ならば聞き飽きるはずの形式張った受け答えでもそれぞれの名場面を思い浮かべながら触れると趣きが又違って来る。

素晴らしいというには肋骨を骨折しながら大健闘だった銀メダリストの渡部暁斗(ノルディック複合の選手)が来てなかったのが残念だった。調べるとワールドカップへの遠征のためらしいので、怪我は本当に関係ないんだろうと安心した。しかし史上初最多の十三個のメダルを記録した日本代表の盛況を極めた冬季オリンピックの平昌大会だっただけにメダリストの召集から一人でも欠けてしまうと寂しさも禁じ得ない。

もう一つ開会式で旗手を務めたためにメダルがないのに呼ばれた葛西紀明(ジャンプの選手)が目立って前段の中央に座っているのが不憫な感じがした。平昌オリンピックは自分が旗手を務めたから日本代表も比類ない成績を収められたみたいに自分で教えていたのは可笑しかったし、ユーモアを交えながら恥を忍んだに等しい格好なのは人間的に素敵だったのではないか。オリンピックに八回目の出場で、レジェンド葛西と呼ばれるその名の通りの見上げた根性が鮮やかに伝わって来る。愉快でなければ選手として長続きしないし、または試合や練習でも気合いが必要な世界一のスポーツの真実だとすると人生で学ぶべき部分も大きそうだ。

どうにもならないからこその笑いが良いと思うし、頑張っても無駄だから面白くて止められないほどの何かと巡り合える人は奇跡的にも草臥れず、幸せそのものを味わっているに違いない。

当初は観るつもりはなかったけれども日増しに素晴らしく引き込まれた平昌オリンピックだったと特別な感情と共に振り返ってしまう

平昌オリンピックの金と銀と銅のメダルを韓国の三人の子供が持っている
Gold, silver and copper medals of the 2018 Winter Olympics in Pyeongchang by Republic of Korea [CC BY-SA 2.0], via Flickr

大会の序盤にフリースタイルスキーの男子モーグルの原大智が銅メダルを、スキージャンプの女子ノーマルヒルで高梨沙羅が銅メダルを、スピードスケートの女子1500mで高木美帆が銀メダルを取ったのを知った。率直にいってメダルは取っても銀と銅ばかりで、金が一つもないから日本代表は以前とさほど変わらないのではないかと試合はちゃんと観てなかった。

ニュースから原大智は男子モーグルで初めてのメダル獲得に大いに喜んでいたり、高梨沙羅は二回目のオリンピック出場で改めて成績を伸ばした悔いのい清々しい表情を浮かべていたり、高木美帆は金メダルに手が届かなくて残念でも他の種目でまだ頑張りそうだという印象を抱いたのを覚えている。

少しだけ観たフィギュアスケートの団体は負けていた。かつて荒川静香浅田真央高橋大輔などで、日本代表が飛んでもなく盛り上がっていた頃が偲ばれるばかりというか、オリンピックの二連覇を目指している大注目の羽生結弦が怪我でシングルしか出ないせいも大きかったにせよ、気持ちはパッと閃かなかったのが本音たった。

ところが中盤からぐいぐい来た。奇しくもバレンタインデーの二月十四日の大会六日目にスノーボードの男子ハーフパイプで平野歩夢が銀メダルを、ノルディック複合のノーマルヒルで渡部暁斗が銀メダルを、スピードスケートの女子1000mで小平奈緒が銀メダルを、高木美帆が銅メダルを取ったのを知ってというか、どれもちゃんと観ながら依然として金メダルはなかったものの一つのメダルラッシュの一日から完全に気持ちが乗って平昌オリンピックに引き込まれ出したようだった。

切欠は何といっても前日のスノーボードの男子 ハーフパイプの予選で、金メダルを狙ったショーン・ホワイトと平野歩夢の驚異的な激突が見逃せないと感じたためだった。

だから僕にとって平昌オリンピックは平野歩夢を発見したのが最も衝撃的な経験だったんだ。

二度のオリンピックを制した強豪中の強豪を相手に事前の予想では打ち負かす実力を示していたので、もはや四年に一度のオリンピックの大舞台で夢を叶えられるかどうかが心から注目せずにいられなくなった。

結果的に敗れはしたものの素晴らしい試合で魅了した。巷では採点が怪しくて平野歩夢こそ現実には金メダルだったと嘆く人も少なくないんだ。予選の順位が審査員の心象に影響するから一位で突破できていれば締め括りを果たして大丈夫な決勝だったかも知れない。パフォーマンスで上回っていたのは間違いないと僕も全く悔やまないわけではなかったし、とにかくも惜しいばかりの銀メダルに終わった。

渡部暁斗と小平奈緒は日本代表の何れも金メダルの大本命として他の種目で本領を発揮する可能性に満ち溢れていたから銀メダルでは却って何とかしてくれと期待感がさらに高まるばかりだった。

銅メダルの高木美帆は銀メダルと併せて二つのメダリストになって個人戦を好成績で終えたものの団体戦で何が起きるかは分からないからまだまだ頑張ってメダルへのチャンスが広がるようだった。

それから三日後にフィギュアスケートの男子シングルで大注目の羽生結弦が金メダルを、宇野昌磨が銀メダルを取ったんだ。普通にやれば簡単に優勝しそうな羽生結弦が治り切らない怪我のためにハラハラさせられた。僕はちゃんと観なかった。羽生結弦は前回のソチ大会で楽勝の金メダルだったと認めるし、今回の平昌大会でも他の選手たちは誰も追い付かない状況は変わらないのではないかとちゃんと観なかったのも結果は分かるという気持ちこそ大きかったためだ、むしろ。案の定というか、やはりやはりの二連覇を達成してしまった。フィギュアスケートの男子で、ジャンプの安定感がずば抜けているし、およそ日本で唯一の強豪中の強豪のスポーツ選手かも知れない。負けて意外と驚かされるほどの素質に恵まれているから羽生結弦にはまだもっと勝ち続けて欲しいと頼もしい心も長く遠く先送りされるように羽搏くのが魅力だ。

凄いとビックリしたのは本当に宇野昌磨の銀メダルの方たった。どこから飛び込んで来たのか。外国の有力選手がたぶん怪我を抱えたままの羽生結弦が相手ならば勝てそうだと望み過ぎた一位のためみたいに演技中は転んでばかりいた。そして宇野昌磨も多少は失敗したけれども二位に食い込んだのは最後まで諦めないガッツが審査員の採点を甘くしたと想像したい。または最初から銀メダルしか狙ってなくて上手く纏められた結果なのかも知れない。日本代表のフィギュアスケートの男子は羽生結弦で殆ど決まりだから他の選手は金メダルを目指してまで敢えて頑張らなくて構わないと人々から猛烈に注目されもしないところで、伸びやかにやれたのが功を奏しなかったとはかぎらない宇野昌磨の銀メダルの輝きだと頷かれた。

翌日、小平奈緒が金メダルをスピードスケートの女子500mで獲得して平昌オリンピックの日本代表は二個目になった。1000mの銀メダルよりも得意の種目だったようで、否が応にも膨らんだ期待通りの結果が得られたというのが本当に感動した。

僕自身では同時に平昌オリンピックにすっかり引き込まれるのを認める他でもなく印象深い試合だった。

振り返って期待通りの結果を出してくれたから観る甲斐があったと満足感に包まれたけど、しかしながら小平奈緒は試合以外でも興味深くて興味や関心がすこぶる増した。

日本代表で頑張るのは選手団の全員が変わらない気持ちだとしても金メダルには容易に手が届かない。初めての優勝を飾った小平奈緒に危うい状況を潜り抜けながらしかも断トツの前評判に合わせて本当に良く頑張ったんだと実感された。取り分け皆の全ての思いが結集されたかのような金メダルへの第一声が忘れられない。

否もう周りが何も見えないくらい凄い嬉しかったです。

小平奈緒/平昌オリンピックでのインタビュー

まるで金メダルに恋して毎日を素晴らしく過ごして来たようにも味わわれるし、夢を叶えた今此処の晴れやかなロマンス、一人の人間の心底と感じるままの詩的な世界が知られて胸打たれた。

良い人がやっているならば気に留めないわけには行かないだろうと幸せを探すように平昌オリンピックへ積極的に目を向けるに至った

平昌オリンピックのアルペンシア会場

暫くは生憎か、日本代表にメダルが一つもなかった。最も期待された渡部暁斗のノルディック複合の個人ラージヒルの五位が悲しかったのが思い出される、金メダルへは。もう終わりなのかと感じるくらいショックが大きかったのは間違いなくてせめて銀か銅のメダルを増やして欲しい日本代表だと気持ちを切り替えざるを得なかったのは事実だ。

しかし終盤に入るとスピードスケートの女子チームパシュートが金メダルを取ったんだ。高木美帆と佐藤綾乃と菊池彩花と高木菜那の四人が勝利を収めた試合だった。分けても羨ましいというか、高木美帆にかぎっては個人戦に加えて団体戦でついに金銀銅の三種類のメダルが揃ってしまったのが相当に煌びやかで、同時に平昌オリンピックの日本代表の全員に好運が舞い込むという予感が増して来るのが面白かった。

四人の実力を知らなかったので、僕にとっては金メダル候補がまだいたわけかと驚かされもする結果だった。およそ順当な成績を残したらしくて相手のオランダは強敵だったにしても日本に最初から勝ち目は十分にあったようだ。

パシュートは三人のスケーターで滑るけれども互いに風除けしながら日本は一子乱れぬ隊列を組んで個人のメダリスト揃いのオランダに少しも引けを取らないどころか、大きめに進み出しさえもしていた。レースの最初は遅れていて駄目かも知れないと焦ったものの途中で入れ替わってからは全く寄せ付けず、少しずつでも置き去りにする一方だった。後から気付くと予定通りの展開だったようで、オランダこそ勝ち目がないからいきなり飛ばして日本の様子を窺うしかないという状態だった。だから圧勝だったのではないか。

風除けの隊列を素早く変えるのが重要で、日本ならではのアイデアが引き寄せた金メダルだったのも興味深い。

直近、夏のオリンピックのリオ大会で、400mリレーが独自の素早いバトンパスで銀メダルを取ったのと似通っている。チームで目標を達成するために細かいところから改善しようとする日本の国柄がパシュートでも同じように感心させられるくらい良く出ていた。

次いで惜しい試合が続いてスノーボードの女子ビッグエアの岩渕麗楽やノルディック複合の団体の渡部善斗山元豪永井秀昭と渡部暁斗やフィギュアスケートの女子シングルの宮原知子が四位だった。

何れもちゃんと観ていてメダルまで本当に僅かなところから及ばずの四位だったから平昌オリンピックへの熱気は高まるばかりの様相を呈していた。

閉会式が近付いて残りの競技も数少ない二日前、昼にスノーボードの女子パラレルでソチ大会の銀メダリストの竹内智香が怪我から復帰したばかりの五位だったのが厳しかった。冬のオリンピックはアルペンスキー全般/滑降とスーパー大回転と大回転と回転やスノーボードのパラレルや橇のボブスレーやリュージュやスケルトンなどのスピード種目が日本人はいつも弱くて勝ち上がれないので、只一人、八位以内に入賞してみせた竹内智香はとても立派な成績を残したと称えたい。せめて全滅を免れただけでも日本代表の未来は明るいのではないか、依然として、丸っきり、無理ではないと。

因みにスノーボードの女子パラレルはチェコのエステル・レデツカが優勝してスキーの女子大回転に優勝したのと併せて二つの金メダルを獲得したのがそれぞれに全く別の競技だったためにどうにもあり得ないだろうと平昌オリンピックで最も衝撃的な場面になった。

夜になってからしかし喜ばしくもスピードスケートの女子マススタートで高木菜那の金メダルとカーリング女子の藤沢五月と吉田夕梨花と吉田知那美と本橋麻里と鈴木夕湖の銅メダルが立て続けにやって来た。

僕はカーリング女子を観ている最中にテレビの速報で女子マススタートの結果が表示されて慌ててチャンネルを変えると正しくも高木菜那が金メダルを取った後だった。同時間帯で、まさかのダブルメダルを食らった気持ちの一日だったと微笑ましく感じ返す。滅多にないはずだから本当に珍しいとしかいいようがない。

高木菜那のマススタートは初めて採用された種目で、レースの運び方が巧みだったし、力を溜めて最終コーナーで内側から一気に抜け出した滑りが光った。

パシュートと併せて二つの金メダルを掴んだのは凄いし――日本代表のオリンピックの女子では初めての快挙も成し遂げていた――巷では高木菜那はスピードスケートで金銀銅のメダリストの高木美帆と姉妹だから高木家に五つのメダルが集中したと聞かれたり、自分に置き換えながら感無量の平昌オリンピックを想像した。

日本のカーリングは予選も三位決定戦も負けて当然なのに突破したから奇跡が起きたと驚いたし、チームのLS北見として七年越しの苦労を実らせたのが気に入った。

人々には試合中の「そだね~」や休憩中の「おやつ」が人気沸騰であちこち取り上げられていた。

美談とするとキャプテンの本橋麻里が一人でLS北見を立ち上げて自力で呼び集めた何人かのメンバーと共に手塩にかけるように年季を入れながら実際に弱くても断じて投げ出さずにきっちり育て上げて来たに違いない心意気に感銘を受けるわけだ。

日本代表のメダルの締め括りはカーリング女子だったけど、神憑りにドラマチックで、夢を諦めない気持ちとは何か、奇跡が起きるかぎりはいっそやり続けてどんな結果にも囚われないまま、つとに向上する以外にないだろうと学ばされる。

今日は朝から街頭で報告会(平昌オリンピック 日本代表選手団 帰国報告会)が開かれて日本代表の選手団の応援団長の松岡修造が張り切って司会していたけど、とにかく返す返すも平昌オリンピックの十三個のメダルラッシュは日本のオリンピックの冬の大会での歴史を自国開催だった長野の十個から今再び三個を増やして二十年振りに塗り替える偉業に他ならなかったと頷かれる。

引き込まれながら観ていた平昌オリンピックはスポーツと人間の関係性が良く分かるのが嬉しかった。

総じて好調な選手が著しく多かったせいかも知れないし、メダリストが増えるほどに注目せずにいられないけど、しかしながらスポーツを通じて人間に触れられるのが有り難いと改めて認めたのが何よりも大きかったので、個人的にかけがえのない世界をすっかり受け取っていた。

参考:2018年平昌オリンピック ピョンチャンオリンピック 第23回冬季オリンピック競技大会(2018年/平昌)

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