日本と韓国の友好を示した小平奈緒と李相花の平昌オリンピックでの最高の場面 結城永人 - 2018年2月25日 (日) 平昌オリンピックのスピードスケートの女子500mで小平奈緒が優勝して金メダルを獲得した。数日前の1000mで銀メダルだったけれども雪辱を果たした格好だったから流石に強いとテレビで観ていて唸った。 女子500m - スピードスケート | 平昌2018ハイライト スピードスケートの女子の中短距離で、昨年から圧巻の成績を残していたらしくて1000mでは昨年の十二月のワールドカップ(ソルトレイクシティー)で、1分12秒09の世界新記録を樹立して500mでは十五連勝、国内外の他のレースを含めると二十四連勝を飾っていた。 事前の予想で小平奈緒が平昌オリンピックのスピードスケートの女子1000mと500mの何れも金メダルを間違いなく取れるみたいな印象を与えていた。 どちらかというと連勝のない不安な1000mで、幾分かは案の定の銀メダルだったので、直近の世界記録保持者でも四年に一度のオリンピックの大舞台では偶さか厳しいのかと感じたし、本当に負けない500mでも同じように現実は危ういのではないかと逆に不安に駆られながら視線を向けるしかなくなってしまっていた。 小平奈緒と李相花とカロリナ・エルバノバ|オリンピック 金メダルを獲得した瞬間は本人の得意の種目だからやはり大丈夫なんだと感じると共に世界中で他を寄せ付けない実力を出し切ったのをはっきり認めながら唯一無二の素晴らしさに心から頷かれた。 普段ならばもう終わりのスポーツで、感動と興奮に際しては余韻に浸るばかりだけど、ところが試合直後のインタビューが物凄く面白かった。 小平奈緒のキャラクターが際立っていて相手の質問を何度か打ち払っていた。専任の結城コーチと二人三脚でここまで来たといわれるとそうではなくて支えてくれた全ての人たちに感謝したいと受け付けなかったり、獣のような滑りだったといわれるとそうかどうかは分からないけれども十分にやれたから良かったみたいに切り返したりしたのが可笑しかった。かりに相手の気持ちに合わせるならば結城コーチとの苦労に苦労を重ねた涙ぐましい日々や獣のような滑りを実現できた集中力の尋常ではない高さについて口を割っても良かったかも知れない。やらないのはなぜかと咄嗟に考え込ませた。念願が叶って長らく待ち兼ねた金メダルを獲得したばかりだからそれこそ色々と訊かれるのが鬱陶しくてインタビューを遠ざけるよりも自分自身を大事にしているというか、伝えるべき気持ちはしっかり伝えているわけだった言動が人間的に相当に優しそうだと目を瞠らずにいなかった。 小平奈緒と李相花が作り出した日韓友好の架け橋 小平奈緒と李相花|オリンピック 国旗を持って小平奈緒はウイングランを行ったけれども二位で銀メダルだった平昌オリンピックの開催地の韓国の李相花(イ・サンファ)も同じように後から続いたものの著しく大きく期待されながら夢を果たせずに泣き崩れるのを待ち構えながら抱き寄せたのは驚くべき感動を呼び覚まし捲った。 オリンピックは平和の祭典だから当たり前にせよ、日本と韓国が従軍慰安婦問題などで国家的に対立している状況を踏まえるとあり得なかったので、一つの友好関係に戸惑わざるを得なかった。しかしながらスポーツの枠を完全に越えて政治上でも日本と韓国の明るい未来への架け橋を作り出したと受け留めるほどに感慨深さが胸に込み上げて来た。 スピードスケートの女子500mの小平奈緒と李相花の二人でオリンピックの名に余りに相応し過ぎる現実を目の当たりにしたわけならば何よりも平昌オリンピックでの最高の場面として記憶に刻み付けておかなくてはならないと感じた。 日本と韓国が国家的に目立って対立してなければ選手同士が互いの健闘を称え合うという光景は数知れず、他に幾らでも美しく思い出されるけれども本当に心から特筆に値する国同士の友好関係まで災いを打ち倒すように味わわせてくれたのが甚だしく象徴的だった。 詩といっても良いし、小平奈緒が人間的に優しいはずの性格から世界一に登り詰めても傲慢さを微塵も持たなかったのと李相花が祖国の大観衆の期待に死に物狂いで応え得る正直さ(純粋に真面目な人柄)を尽くしたのが奇跡的に結び付いた結果、麗しくも二人の全てが無言のうちに抱擁として歌われた。 彼女は私がワールドカップにデビューした時からすごく仲良くしてくれて。年下ではあるんですけれど、スケートに対する思いは素晴らしいものを持っていて、私も見習わないといけないところもあるなと。すごく彼女から学ばせていただきました。私が本当にダメだった時、クーリングダウンで一人で泣いていた時に、彼女は(その大会で)優勝したと思うんですけれど、私のもとに来てくれて一緒に泣いてくれたので、私もサンファ選手の気持ちに一緒に寄り添っていたいなと昨日は思いました。また、彼女から力をもらってまた次のステップに進める機会が何度もあったので、そういった恩返しというか、彼女との友情のきずなは結構深まってきたのかなと思います。 小平選手「夢に描いていたものを成し遂げることができた」|JOC 元々、二人は友達だったらしい。だから驚くのも個人的に厚顔無恥かどうかは何れにしても平昌オリンピックでの最高の場面なのは変わらないと思う。友達ならば友達で、分かち難い絆を明らかにした勇気を称えるだけかも知れない、スケーターとそして人間として。 一つの勝敗という立場の食い違いを境に両者が縁切りの憂き目を見ずに済んだとすると却って心温まりさえもするし、それぞれの友情は真実に深いと良く分かるのは嬉しい。 韓国国民への好感度をさらに上げたのは記者会見で、小平が使った3つの韓国語だ。試合直後には李に「チャレッソ(頑張ったね)」と声を掛けていたことを明かした。小平が以前、李にタクシー代を出してもらったエピソードを話した後、李が小平から日本でおいしい食べ物をプレゼントしてもらったと明かした後で「奈緒の短所は思いつかない」と話すと「コマウォ(ありがとう)」とつぶやいた。韓国の記者に「北京五輪で再び対決するのか」と問われると、李より先に「モルラヨ(分からない)」と答えた。3つとも会話集などではなく、韓国人とコミュニケーションを取っていなければ出てこない自然な言葉だった。 小平奈緒、李相花との抱擁を韓国メディアが絶賛|スポーツ報知|報知新聞社 小平奈緒は李相花と共同の記者会見で韓国語を交えて話したりもしたらしくて日本のどんな使者よりも韓国の人々へのインパクトが大きいのではないかと感心する。何しろ、バンクーバーオリンピックとソチオリンピックのスピードスケートの女子500mで、優勝して金メダルを二つも獲得して来た李相花という非常に注目される国民的な人気選手との試合に纏わる記者会見なんだ。 小平奈緒は韓国の人々へ好意を物凄く分かり易い仕方で示したから日本の印象を大きく押し上げたと思う 小平奈緒と李相花|オリンピック しかもスポーツという勝ち負けから優劣をつをくっきり付ける世界で、互いに嫌い合っても不思議ではないし、日本と韓国の敵対関係に乗じてはむしろ仲良くしなくて当然とも過言ではないにも拘わらず、思い遣りを手放さなかったのは尚更と素晴らしく受け留められるに違いないはずだ。 韓国人が日本人の良さを知って日本人も韓国人の良さを知るかぎり、それぞれの国同士も愛情が芽生えるのが民主主義のあるべき姿だと考える。 平昌オリンピックのスピードスケートの女子500mの小平奈緒と李相花の最高の場面から個人だけではなくて国の友好関係の可能性にも多くの人たちに気付いて欲しいし、二人のとても仲良しな間柄を喜んでは日本と韓国が互いの理解を深め合うままに平和へ前向きに変わって行ってくれるのを願わずにいられない。 参考サイト小平奈緒が世界新 W杯女子1000m平昌オリンピック 小平奈緒が「絶対的エース」と証明する4の記録小平、悲願の「金」 絶対女王!!500m25連勝小平奈緒 銀メダルの李相花との友情を語る 一夜明け会見小平奈緒と李相花、金銀コンビはこんなに仲良し。Instagramでライブ配信したよ コメント 新しい投稿 前の投稿
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