ホリア・ブレンチウのMy Way(フランク・シナトラ)|人生歌
2012年に発表されたホリア・ブレンチウのMy Wayが人生歌として胸に響いた。
作詞はポール・アンカ、作曲はクロード・フランソワとジャック・ルヴォーで、オリジナルの歌手はフランク・シナトラになる。
- フランク・シナトラ(1969/オリジナル)
ポール・アンカが南フランスで休暇中だった1967年にクロード・フランソワのComme d'habitudeを聴いて引き付けられる部分があったためにパリへ出かけて使用する権利を獲得した。
原曲のフランス語の歌詞を英語で新しく、そして内容も改めて付けて歌手のフランク・シナトラに提供された。1969年に同名のアルバムに収録すると共にシングルでも発表された。
ホリア・ブレンチウのMy Wayのカヴァーはオリジナルのポップのアレンジを踏襲したオーソドックスな仕上がりだけれども歌声に滲み出る個性として人の良さが何よりも好ましい。音楽に真摯に向き合っているというか、発声の確信に満ちた様子とか音程の鮮明な切り替えなんて歌唱の端々から真面目な取り組み、表現を追求する実直な生き方が想像される。
良い人が歌ってこそ魅力も一段と増して来るのがMy Wayだと発見するくらい根本的に相応しい気持ちが込められている。
歌詞の内容
出だしの部分;
終わりが迫る今
最後の幕を閉じる
友よ、聞いて欲しい
完全に生き抜いたのは
間違いない私だろう
急いで旅して回って来たけど
もっと、これよりももっと
道を遂げた原曲
And now, the end is near
And so I face the final curtain
My friend, I'll say it clear
I'll state my case, of which I'm certain
I've lived a life that's full
I traveled each and every highway
And more, much more than this
I did it my way
人生歌においては常日頃と自分らしさを出し切るという究極目標を生涯から「やり遂げた」(I did it my way)と明示していて象徴的だと感じる。一つ一つの言葉に重みが凄くあって詩的にも味わい深いかぎりの美しさを備えるけれども毎日を大事にしなくてはならないと心から思い起こさせてくれるのはとても有り難い。
その他のカヴァー
十五組の楽曲;
- ポール・アンカ(1969)
- シャーリー・バッシー(1970)
- ニーナ・シモン(1971)
- エルヴィス・プレスリー(1977)
- セックスピストルズ(1979)
- ヴィセンテ・フェルナンデス(1984)
- ジプシーキングス(1987)
- ハーマン・ブルード(2001)
- クリストファー・リー(2006)
- イル・ディーヴォ(2004)
- ジェニー・デイ(2013)
- パヴロ・イルニツキー(2014)
- ダニエル・ボアヴァントーラ(2014)
- セス・マクファーレン(2016)
- アンディブラック(2018)
- クリス・モナハン(2018)
世界でカヴァーが続々と生まれているMy Wayは人生歌のスタンダードな名曲に他ならない。
参考:マイ・ウェイ My Way My Way by Frank Sinatra Frank Sinatra – My Way Lyrics Cover versions of My Way by Frank Sinatra
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