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ヘンリー・ローソンの家畜追いの妻の日本語訳|オーストラリアの小説

十九から二十世紀のオーストラリアの作家、詩人で小説家のヘンリー・ローソンの小説の家畜追いの妻(1892)の日本語訳を行った。一つの文学作品として人間の洞察力に富んだ優れた内容を持つだけではなく、表現も意義深いから外国語の英語の聞き取りと読み取りの教材としても最適だと感じる。

作品の出典

ヘンリー・ローソン
Henry Lawson by Unknown / Public domain
The Drover's Wife by Henry Lawson/ヘンリー・ローソンの家畜追いの妻
原文:Wikisouce作品集
朗読:LibriVoxアニス

※朗読は原文通りではない箇所が幾つかある。
※朗読はオーストラリア訛りの英語のようだ。

両方ともパブリックドメイン(著作権なし)だから無料で自由に使って構わない。

日本語の訳文

オーストラリアの叢林

二部屋の家が丸太と厚板と繊維質の樹皮で建てられて床を張るのは分割式の厚板だ。片端に立つ大きな樹皮の台所は家自体よりも広い、ベランダを含めて。

辺り一面の叢林――地平線のない叢林、というのも土地が平坦なためだ。広がりは切りがない。叢林は矮小で、腐敗した自生の林檎の木から成る。下草はない。幾本のモクマオウが狭い、殆ど水のない小川の上に溜め息を漏らしているが、その深い緑を目に守って安心させるものはない。文明の最も近い象徴へは19マイル――幹線道路の掘っ立て小屋。

家畜追い、前大牧場主は羊と共に不在だ。彼の妻と子供たちだけがここに残っている。

四人の見窄らしい、干からびて見える子供たちが家の周りで遊んでいる。突然と彼らの一人が声を上げた:「蛇だ! 母さん、蛇がここに!」。

痩せ痩けた、日焼けした顔のブッシュウーマンが台所から駆け急ぎ、赤ん坊を地面から引っ手繰り、左腰裏に抱え、そして棒を取った。

「どこだ?」

「ここだ! 材木の山へ入った!」と喚いた長男――鋭い顔立ち、興奮した十一歳の海胆。「止まって、母さん! 俺が取るよ。下がって! 俺が乞食を取るよ!」。

「トミー、こっちへ、さもないと噛まれるよ。いったら早くこっちへ、さぁ、小さな暴れん坊」

子供は仕方なしに来、自分よりも大きな棒を運んでいる。そのとき、彼は喚いた、得意気に。

「そこへ入る――家の下だ!」すると棍棒を振り上げて駆け去る。同時に大きな、黒い、黄色い目の、皆の飼い犬が成り行きに激しい興味を示し、自分の鎖を壊すとあの蛇を追って突進する。一瞬、遅れるが、しかしながら犬の鼻が樹皮の裂け目に、丁度、あの尻尾の先が消えるときに達する。略同じ瞬間に少年の棍棒が下りて来て先述の鼻が擦り剥ける。アリゲーターはこれに気付くと前進して建物の下を掘る;しかし一藻掻きの後に制圧されると鎖に繋がれた。彼らには犬を失うなんてとてもできない。

家畜追いの妻は子供たちを犬小屋の近くに一緒に立たせると同時に蛇を只菅に待つ。牛乳の二枚の小皿を取ると壁の近くに置いて誘き出そうとする;しかし一時間が過ぎてもそれは姿を現さない。

日暮れが近く、しかも雷雨がやって来ている。子供たちを室内に入らせるべきだ。彼女は家に彼らを連れて行かない、というのもそこには蛇がいると分かっているし、粗雑な樹皮の床の裂け目からいつ何時と通り抜けて来るかも知れないためだ;そこで彼女は数抱えの薪を台所へ運び、それから子供たちをそこに連れた。台所には床がなく――あるいはむしろ土のもの――叢林のこの部分を「一階」と呼んだ。その場所の中央には大きな、粗雑に作られたテーブルがある。彼女は子供たちを中に入れてこのテーブルに着かせる。二人の少年と二人の少女――ほんの赤ん坊。彼女は彼らに夕食を与え、そうして暗くなる前に家へ行って枕と寝具を引っ手繰る――今直ぐにでも蛇を見付けるか捕まえることを期待しながら。子供たちのために台所のテーブルにベッドを作ると、一晩中、見守るべく、傍らに座る。

彼女は角に目を付ける、青い若木の棍棒がそばの食器棚に準備して置かれていた;裁縫箱と『ヤングレディースジャーナル』一冊も。彼女は犬を部屋へと入れた。

トミーが渋々と入るが、俺が、一晩中、起きて目の眩んだ蛇をぶっ潰すよという。

母親は、何回、悪態を吐くなといったかを彼に訊ねる。

彼は寝具の下に自分の棍棒を持つが、するとジャッキーが主張する:

「おっ母! トミーが棍棒れ叩くんだ。取り上げて」

トミー:「黙ら、お前は小さい―――! 蛇に噛まれてが良いのか」

ジャッキーは黙る。

「噛まれれば」というトミー、停止した後に、「腫れ上がるぞ。して臭い、して赤くなる、して緑に、して青く、お前のぶっ倒れるまでのお手上げだ。だよね、母さん?」。

「おやまあ、子供を怖がらせないで。寝なさい」、彼女はいう。

二人の年少の子供たちは寝、間々、ジャッキーが「侮辱された」ことへ不平をいう。部屋は彼のために多く作られている。只今、トミーはいう:「母さん! あいつら(形容詞)小さなオポッサムを聞いて。苛立たせる首をくしゃくしゃに丸めたい」。

するとジャッキーが眠たげに主張する。

「でもね、誰も傷付けない、小さな苛立たせ!」

母親:「よしよし、私はお前がジャッキーに悪態を吐くことを教えるっていった」。ただし発言で笑顔になる。ジャッキーは寝る。

只今、トミーは訊ねる:

「母さん! あいつらがいつか(形容詞)カンガルーを救い出すんだと思う?」

「何とも! 分かるはずがない、馬鹿を? 寝なさい」

「もしも蛇が出て来たら起こしてくれるかい?」

「はい。寝なさい」

真夜中近く、子供たちは皆寝入って彼女はそこに静かに座り、編物と読書をやり交わしている。時折、床や壁板の周りを見遣り、物音が聞こえるといつでも枝木に手を伸ばす。雷雨が訪れて風は樹皮の壁の裂け目を通して突進しながら彼女の蝋燭を吹き消すように脅かす。食器棚の保護された場所にそれを置くと新聞紙を固め上げて防いだ。光のあらゆる閃きに樹皮の間の裂け目は磨かれた銀みたいに煌めく。雷がゴロゴロ鳴るや雨が土砂降りになる。

アリゲーターは床に身を伸ばして寝そべり、目を仕切りの方へ回す。彼女はこれにより、蛇がそこにいると気付く。住居の床下に開くその壁には大きな裂け目がある。

彼女は臆病者ではないものの最近の出来事に度胸は揺らいでしまった。義理の兄弟の小さな息子が蛇に噛まれたばかりで、しかも亡くなった。その上、夫から、六ヵ月、連絡がなくて心配してもいる。

彼は家畜追いで、彼らが結婚したときからここに住み着き始めた。十八年毎の干魃――台無しの彼。群れの残党を捨て売りにしなくてはならなくて再び家畜追いに行った。帰って来れば最寄りの町へ家族を移すつもりで、その間は弟、幹線道路に掘っ立て小屋を構えている、彼が一ヵ月に一度の規定で立ち寄るのだ。妻は未だ一番いの乳牛と一頭の馬と幾匹の羊を持っている。義理の兄弟はその一匹を、時偶、屠り、彼女に必要な分を渡すと残りをその他の規定によって見返りに貰う。

彼女は一人で残されるのは慣れている。十八ヵ月、このようにかつて暮らした。空中に城を築いた少女;しかしその少女らしい望みと憧れは長らく感じられなくなってしまった。欲する興奮と気晴らしは『ヤングレディースジャーナル』に全て見出だされ、もはや可哀想にも! スタイル画に喜びを感じる。

夫はオーストラリア人で、彼女もそうだ。彼はそそっかしいにせよ、十分に良い夫だ。もしも手段が適うならば彼女を町へ連れて姫君みたいに扱う。彼らは離れていることに慣れている、または彼女が少なくとも。「煩らわされる用はない」、彼女はいう。彼は結婚していると時に忘れるかも知れない;しかしもしも良い小切手を得れば帰って来たときにその大部分を彼女に渡すだろう。金を持ったときに彼は彼女を何度でも町へ連れた――寝台列車を借りたし、しかも最高のホテルに宿泊した。軽装馬車も買ったが、彼らは例の残りと一緒に捨て売りにしなくてはならなかった。

最後の二人の子供は叢林で生まれた――夫が酔っ払いの医者を、力尽く、彼女に立ち合わせようと連れて来ていたときに。彼女はこの時点で一人で、大変に衰弱していた。熱病に冒されていたのだった。援助が神様から送られるように祈った。神様はブラックメアリーを送った――土地中で「最も白い」ジン。または少なくとも神様は「ジミー」を最初に送り、そしてブラックメアリーを送った。彼はドアの柱に黒い顔を回し、一目で状況を把握すると陽気にいった:「大丈夫、奥さん――老婆を連れて来る、小川の下流遠くに」。

子供一人は彼女が一人でここにいる傍らで死んだ。援助へ19マイルと馬に乗った、その亡くした子供を運んでいたが。

     ✳   ✳   ✳   ✳   ✳

一時か二時近くに違いない。火が弱く燃えている。アリゲーターは自分の足の上に頭を休めて壁を見守る。見た目に非常に美しい犬ではなくて光が毛は生えないだろう数多くの古傷を顕にする。地表か地下に恐れるものは何もない。若い雄牛を蚤を組み飛ばすように躊躇いなく組み飛ばすのだ。全ての他の犬を憎んで――カンガルードッグを除く――家族の友達か縁者への著しい嫌悪を持つ。彼らは滅多に呼ばない、しかしながら。知らない人と時に友達になる。蛇を憎んで何匹も殺したが、いつの日か噛まれて死ぬだろう;大抵の蛇取り犬はそんなふうに最期を迎える。

間々、ブッシュウーマンが作業を止めて見守り、そして聞いて思う。自らの生活のことを思う、というのも思い巡らすことが他にないためだ。

雨が草を繁らせるだろう、するとこれによって彼女は夫が不在中にかつて叢林火災と如何に戦ったかを思い起こさせられる。草は長くて非常に乾いて焼き尽くすように脅かす火だった。彼女は夫のズボンの古い一本を着て緑覆う大枝で火炎を叩き消した、煤けた汗の大きな滴が額に浮き出して黒くなった腕に一筋と走るまでに。ズボンの母親のその光景が素晴らしく面白かったトミーは彼女のそばで小さな英雄みたいに働いたけれども赤ん坊は怖がって「母ちゃん」へ一生懸命に泣いた。火は四人の興奮したブッシュマンが間一髪で到着しなかったら彼女を支配しただろう。それは全てに亘るゴタ混ぜの事態だった。彼女が赤ん坊を抱き抱えに行ったとき、絶叫しながら痙攣的に藻掻かれ、「黒人男」だと思われていた;するとアリゲーターは自身の本能よりも子供の感覚をもっと信頼しながら激怒して突っかかって(年老いて耳が良く聞こえず)興奮に女主人の声を最初は認めなかった、ところが土竜の毛皮へ食い下がり続けたのもトミーが鞍板で喉を押さえるまでだった。犬の大失敗の悲しみと全くの間違いだったと知らせる不安は見窄らしい尻尾に等しく明白ながら12インチのはにかみは上手く行き得た。それは少年にとって栄光の時間だった;何年間も振り返って口に上らせて笑い切る一日。

彼女は夫のいない間に如何に洪水と戦ったかを思う。水浸しの大雨の中に何時間も立ったまま、小川に交わすダムを守ろうと排水口の溝を掘った。しかし守ることはできなかった。ブッシュウーマンにもできないことがある。翌朝にダムは決壊して彼女の心も略瓦解した、というのも夫が帰宅して苦心した長年の成果が一掃されたのを見たときにどのように感じるだろうかと考えたためだ。彼女は、そのとき、泣いた。

彼女は〈胸膜肺炎〉とも戦った――幾頭の残った牛に投薬して瀉血し、さらに二頭の最高の乳牛が死んだときは再び涙を流した。

再び彼女は、一日、家に攻め込んだ狂った若い雄牛と戦った。弾丸を用意すると古い猟銃で樹皮の裂け目を通して発砲した。朝方、絶命した。彼女は皮を剥ぐと獣皮として7ポンド6ペンスを得た。

彼女は自分の鶏を狙う烏や鷲とも戦う。従軍の計画は非常に独創的だ。子供たちが「烏だ、母さん!」と叫ぶと彼女は急いで出て行って鳥へ箒の柄をまるで銃のように目がけて「バン!」という。烏は慌てて去る;彼らは狡賢いけれども女の狡賢さが優るのだ。

時偶、ぞっとするブッシュマンか悪党らしく見えるサンダウナーが現れてもう心底と震え上がらされそうになる。彼女は怪しげに見える知らない人には夫と二人の息子がダムの下か庭の向こうで仕事中だと大抵は話した、というのも彼はいつも上役に狡賢く問い合わせるためだ。

先週だけは絞首台に面したスワッグマン――その場には男がいないと満悦しながら――がベランダに身の周りの品袋を投げ下ろして食べ物を要求した。彼女は何か食べるものを渡した;すると彼は夜に泊まる意図を表明した。日暮れの頃だった。彼女はソファーから小角材を取り、犬を解き、知らない人に立ち向かった、片手に小角材を掴みながらもう一方は犬の首輪で。「もう行きなさい!」、彼女はいった。彼は彼女と犬を見るや縋り付く口調で「大丈夫だ、ママ」といって去った。彼女は決然として見える女だったし、、アリゲーターの黄色い目が不快に睨み付けもした――さらには犬の噛み上げ装置がその名を貰ったものと凄く良く似ていた。

彼女は火のそばに、蛇を警戒して一人でここに座りながら考えて嬉しいことは幾らもなかった。全ての日が似たり寄ったりだった;ただし日曜日の午後には服装を整え、子供たちを綺麗にし、赤ん坊は粧し込むと辺鄙な叢林の通り道へ散歩に出かける、目の前に乳母車を押しながら。これを毎週日曜日に行う。彼女は自分自身と子供たちが町の区画でやるつもりなのと同じくらいお洒落に見えるようにすることへ気を付けた。見るべきものはなく、しかしながら、会うべき人もいない。この通り道は地点を良く覚えられなければ20マイルと歩かれるかも知れない、ブッシュマンでないかぎり。これは矮小な木々の永続する、発狂させられる似通いのためだ――人に離脱して列車が走るかぎり、または船舶が進むかぎり、旅して回りたくならせずにいないあの単調さ――さらにまた。

しかしこのブッシュウーマンはそうした孤独に慣れている。幼妻のときは憎んだ、しかし今はそれから離れて不思議に感じるのだ。

彼女は夫が帰るときが嬉しい、しかしそれについて喋り立てたりや大騒ぎしたりはしない。彼に良い食事を取らせて子供たちを身綺麗にする。

彼女は自分の境遇に満ち足りたようだ。子供たちを愛するにせよ、それを表すべき時間はない。彼らへは荒々しいようだ。彼女の周囲には「女らしさ」か性質の情に脆い側面を発展させるのに有利なものはない。

     ✳   ✳   ✳   ✳   ✳

もう直ぐ朝に今や違いない;ただし時計は住居にある。蝋燭はもう直ぐ尽きる;彼女は蝋燭を切らすのを忘れていた。もう少しの材木がないと火を燃やしておけないはずなので、彼女は内側の犬を閉ざすと材木の山へ急ぎ回る。雨は晴れていた。棒を掴んで引っ張り、すると――ガシャン! 積み上げが完全に崩れ落ちる。

昨日、彼女はアボリジニと材木を幾つか持って来ることを思いがけずに交渉し、そして彼の仕事中の傍らに行方不明の乳牛を探しに出かけた。一時間程、留守にし、すると原住民の黒人は自分の時間を巧みに利用した。帰ると彼女は煙突のそばに材木の好適な山を見てとても驚かされたので、煙草の数を上乗せして挙げて怠慢ではないことを称えた。彼は彼女に感謝すると頭を真っ直ぐに胸を突き出して去った。自分の部族の最後の一人で、王だった:〈しかし彼はあの凹んだ材木の山を組み上げたのだった〉。

彼女は今や傷付き、ついにテーブルのそばに座りながら目に涙を浮かべる。涙を拭い去ろうとハンカチを取る、しかし素の指で代わりに自分の目を突く。ハンカチは穴だらけで、親指と他に人指しも抜けると気付いた。

これに笑い声を上げるや犬まで驚く。彼女には滑稽への鋭い、非常に鋭い感性がある;他日の何れか、物語ってブッシュマンを面白がらせるだろう。

彼女はそんなふうに、以前、面白がった。ある日、座り込んで「良い涙を」というけど、すると老猫も服に擦り寄って「泣いた」。そのとき、彼女は笑わずにはいられなかったのだった。

     ✳   ✳   ✳   ✳   ✳

もう直ぐ暁に今や違いない;部屋は本当に閉じられて火のために暑い。アリゲーターは壁を、時折、じっと見守る。突然と大変な興味を示すようになる;仕切りへ幾インチか近く自らを引き寄せると拍動が全身を走り抜ける。首の後ろの毛が逆立ち始めてバトルライトが黄色い目の中だ。彼女はこの意味を認めて枝木に手を置く。仕切り樹皮の一方の低い端は両側に大きな裂け目がある。小さい、明るい、これらの穴の一つできらきら輝くビーズ並みの目の邪悪な一対。蛇――黒いやつ――が姿をゆっくりと現し、約1フット、そして頭を上下に動かす。犬はまだ寝そべり、さらに彼女は座ってまるで魅了された者だ。蛇は1フットを越えて姿を現す。彼女が自分の枝木を持ち上げるやその爬虫類は、まるで突然の危険の察知のようだ、樹皮の別の側の裂け目へ頭を突き通して急いで後から尻尾を巻き取る。アリゲーターは跳ぶと顎がガブリと付いて来た。この回は捕り逃がす、というのも鼻が大きいためで、もはや樹皮と床で形作られる角度へ身を閉ざし切る蛇の身。その尻尾が回って来るときに再びガブリと噛む。蛇を今や捕らえ、そして18インチと引っ張り出す。ドスン、ドスン、女の棍棒が地面に来た。アリゲーターは再び引く。ドスン、ドスン。アリゲーターはもう少し引く。蛇を今や捕らえ切る――黒い動物、体長5フィート。頭が上がってきょろきょろ動くものの犬はその敵の首近くを捕らえている。大きな、重たい犬だけど、テリアのように俊敏だ。蛇をまるで人間種と共通に原初の災いを感じたように振り回す。長男が目覚め、棒を掴み、ベッドから出ようとするものの母親の鉄の握力によって戻るように強いられる。ドスン、ドスン――蛇の背中は散り散りに破壊される。ドスン、ドスン――その頭は粉砕され、そして再びアリゲーターの擦り剥けた鼻。

彼女は枝木の先の切り苛まれた爬虫類を持ち上げ、火へ運ぶと投げ入れる;それから材木の上に積んで焼かれる蛇を見守る。少年と犬も見守る。彼女は犬の頭に手を置く、すると激しいばかりの怒りの光が黄色い目から失せる。年少の子供たちは静かにし、只今は寝ている。汚い足の少年はシャツ姿で、暫くの間、立ち止まる、火を見守りながら。只今、彼は彼女を見上げ、その目の涙に気付き、ついに、その首に回して腕を上げ、喚き出す:

「母さん、俺は家畜追いには決して行かない;もしもやれば俺を厳しく叱ってよ!」

もはや彼女は彼を痩せ衰えた胸に抱いてキスした;もはや彼らは一緒にこうして座る、夜明けが叢林に弱々しく砕けるままに。

参考:夫婦円満考 その1 『家畜追いの妻』『くっすん大黒』

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