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L・フランク・ボームの北極熊の王の日本語訳|アメリカの童話

アメリカの作家、小説家のL・フランク・ボームの童話集アメリカのお伽噺(1901)の収録作品の北極熊の王の日本語訳を行った。

作品の出典

The King of the Polar Bears by L. Frank Baum/L・フランク・ボームの
原文:Project Gutenberg作品集
朗読:LibriVoxマシュー・リース

※一部に誤字があってdropped then→dropped themが正しいようだ。

両方ともパブリックドメイン(著作権なし)だから無料で自由に使って構わない。

日本語の訳文

北極の氷の上を歩く北極熊

北極熊の王が遠い北国の氷山の中に暮らしていた。古くて怪物のように大きかった;賢くて自分を知る全ての者に優しかった。彼の身体は真夜中の太陽の光の下できらきらと輝く長く、白い毛で厚く覆われていた。 その爪は強く、鋭かった、なので彼は滑らかな氷を渡って安全に歩いたり、餌の魚や海豹を掴んで引き裂いたりすることができた。

海豹は近寄るのを恐れながら彼を避けようとした;しかし鴎は白と灰色の両方とも彼が大好きで、自分たちが貪り食うために彼の宴の残り物に有り付けるからだった。

屡々、彼の国民、北極熊たちは病気や困難の際の助言を貰いに彼を訪れた;しかし彼らは賢く彼の狩り場から離れていた、楽しみを妨げたり、怒りを買ってはならないからと。

狼たちは、時々、氷山と同じくらい遠く北を訪れたが、北極熊の王は奇術師で、力強い妖精の保護を受けているかも知れないと自分たちの間で囁いた。というのも地上の者は誰も彼を傷付けることができると思われないためだった;彼は決して食べ物を豊富に確保することに失敗しなかったし、日を、年を追う毎に大きく、強くなった。

だが、北のこの君主が人間と会う時が訪れると知恵で失敗するのだった。

彼が、ある日、氷山の中の洞穴から出て来ると船が夏の氷の移動によって露になった水の流れを抜けて動いているのが見えた。船に人がいた。

大熊は決してそんな生き物を前に見たことはなかった、そのゆえに船の方へ進み、奇妙な匂いを知りたがって嗅ぎながら友達か敵、食べ物か腐肉のどちらなのかと思うのだった。

王が水際に近付いたとき、人が船から立ち上がって奇異な器具で「バン!」と大きく鳴らした。北極熊は衝撃を感じた;脳は感覚を失った;考えは消えた;大きな四肢は震えながら自分の下に頽れて身体は固い氷の上に重たく倒れた。

それが彼の一時に思い出される全てだった。

目を覚ましたとき、彼はその巨体の隅々まで苦痛で疼いていた、というのも人がその輝かしい白い毛の生えた獣皮を切り取って離れた船へ持ち去ったためだった。

彼の上に数千の友達鴎が囲み、自分たちの恩主が現実に死んで食べて良いのかと思うのだった。しかし彼が頭を上げて呻きながらぶるぶる震えているのを見たとき、彼らは未だ生きていると分かり、そしてその一羽が自分の同輩にいった。

「狼は正しかった。王は偉大な奇術師だ、人でさえも彼を殺すことはできないのだから。しかし覆うものを欠いて苦しんでいる。私たちは彼の優しさに、それぞれ、分けられるかぎり、多くの自分たちの羽根を贈って報いよう」

この考えに鴎たちは喜んだ。一羽又一羽と自分たちの最も柔らかな羽根を翼の下から嘴で引き抜くと舞い降りながらそれらを北極熊の王の身体へ徐ろに落とした。

それから彼らは声を揃えて彼に呼びかけた:

「勇気を、友よ! 私たちの羽根は貴方自身のもじゃもじゃの毛と同じくらい柔らかくてとても良い。それらは貴方を冷たい風から守って温める、眠っている間に。勇気を出してもはやついに生きよ!」

すると北極熊の王は勇気を出して苦痛に耐えながら生きて再び強くなった。

羽根は鳥たちの身体に生えたように生えて彼自身の毛がしたように覆った。大半の色は純白だったが、灰色の鴎からの幾つかによって王陛下は僅かに斑模様となった。

その夏の残りと夜の六ヵ月全体を通して王は食用に魚を獲るか海豹を捕まえるためだけに凍り付いた洞窟を出た。羽根で覆われるのを恥ずかしいとは感じなかったが、依然として不可解で、一頭の兄弟熊と会うことも避けるのだった。

隠居のこの期間に彼は自分を傷付けた人を良く考えて大きく「バン!」と鳴らされたその仕方を思い出した。もはやそんな獰猛な生き物からは離れておくのが最善だと決めた。かくて彼は自分の知恵の蓄えに追加した。

月が空から外れて太陽が氷山を虹の華麗な色調で煌めかせるようになったとき、二頭の北極熊が王の洞窟へ狩り期について助言を求めようと到着した。しかし彼らが毛ではなくて羽根に覆われた彼の大きな身体を見たとき、笑い始めて一頭がいった:

「私たちの偉大な王は鳥になってしまった! 誰が未だ嘗て羽根の生えた北極熊を聞いたか?」

そのとき、王は憤怒に取って代わられた。彼らに深い唸りと堂々した歩みで進むとその怪物のような手の一撃で倒して嘲笑者をその足に息絶えさせた。

もう一頭は仲間たちへ走り去ると王の不可解な見た目の報せを届けた。結果、広い氷原で全北極熊の会議となった、そこで彼らは自分らの君主に見付けた驚くべき変化について由々しく話した。

「彼は現実にもはや熊ではない」といった一頭;「正確に鳥とも呼ばれ得ない。しかし彼は半分が鳥で、半分が熊だ、もはや私たちの王でいるのは余りにも適さない」

「ならば誰が引き継ぐべきか?」と訊いたもう一頭。

「鳥熊と戦って打ち倒すことができる者」と答えた集団の老員。「最強の者だけが私たちの仲間を統治するのに適している」。

一時の静寂があったが、ついに大きな熊が前に出ていった:

「私が彼と戦おう;私――ウーフ――私たちの仲間の最強の者が! つまり私が北極熊の王になろう」

他の者たちは首肯した、そして王に伝令を派遣して大きなウーフと戦って彼を従属させるか統治権を放棄することを告げた。

「羽根の生えた熊は」と付け加えた伝令、「もはや熊では全くありませんし、私たちが従う王は私たちの他の者と似てなくてはならないからです」。

「余は快適だから羽根を生やす」と唸った王。「余は偉大な奇術師ではないか? しかし戦おう、それでも、もはや彼が余を従属させる場合は余に代わって王になるが良い」。

それから彼は自分の友達、鴎、そのときも死んだ熊を大いに食べいた者を訪ねた、そして来る闘争について彼らに話した。

「余が打ち勝つに違いない」、誇り高く、彼はいった。「だが、余の臣民は正当だ、彼らみたいな毛の者だけがその服従を命じることを望み得るのだから」。

鴎女王はいった:

「妾は、昨日、鷲と会いました、人の大都市から退散した者ですが。すると鷲は怪物のような北極熊の皮が通りを転がり行く馬車の後ろに投げかけられているのを見たと話しました。その皮は貴方のものだったに違いありません、おぅ、王よ、もはやお望みならば妾の鴎を町へ百羽と送ってそれを貴方に取り戻しましょう」

「行かせておくれ!」といった王、ぶっきらぼうに。すると百の鴎が直ぐに南方へ急いで飛ぶことになった。

三日間、彼らは矢のように真っ直ぐに飛んだ、散らばった家々に、村に、町に来るまで。それからその捜索が始まった。

鴎たちは勇ましく、抜け目なく、賢かった。四日目に巨大な中心地に到着すると通りの上を舞っては馬車が偉大な白熊のローブを後部座席に投げかけて転がり行くまでだった。そのとき、鳥たちは急降下した――百羽全体――もはや皮をその嘴で掴みながら素早く飛び去った。

彼らは遅れていた。王の大闘争は七日目で、極地にそのときまでに到着するべく迅速に飛ばなくてはならなかった。

一方で鳥熊は己の戦いに準備していた。氷の小さな裂け目で爪を研いだ。海豹を捕まえると大きな黄色い歯を試そうとその骨を噛み砕いた。さらに鴎女王は己の一団を配して王熊の羽根が滑らかになるまで毛繕いさせた。

しかし、毎日、彼らは不安な一瞥を南向きの空へと投げかけた、百の鴎が王自身の皮を持ち帰るのを只管に待ちながら。

七日目が来るとその地域の全ての北極熊が王の洞窟の周りに集まった。彼らの中にウーフがいて強さに勝利を確信するのだった。

「私が爪をかければ早くも鳥熊の羽根は飛ぶだろう!」、彼は豪語した;そして他の者たちは笑いながら彼を鼓舞した。

王は自分の皮を取り戻せずに落胆していたが、それなしでも勇敢に戦おうと決めた。自分の洞窟から誇らしく、王らしい態度で進んだ、そして己の敵に面したとき、ウーフの心臓が、ちょっとの間、停止するくらい恐ろしい唸り声を発した、すると彼は賢くて強力な自分の仲間の王との戦いは笑い事ではないと認め始めた。

己の敵との一二の激しい打撃の応酬の末、ウーフの勇気は戻った、すると彼は対抗者を空威張りで参らせようと決めた。

「かかって来い、鳥熊め!」、彼は叫んだ。「かかって来い、貴様の羽を引き抜けるようにな!」。

その挑戦に王は激怒で一杯になった。実寸の二倍に見えるまで己の羽根を鳥がするように逆立てた、するとそして大股で進み出ながらウーフに頭蓋骨が卵の殻みたいに割れて地面に俯伏せに倒れるくらい力強い打撃を食らわせた。

集まった熊たちが自分たちの倒された覇者を恐れと驚きで眺めながら立っていた間に空は暗くなった。

百の鴎が上から舞い降りて王の身体に銀みたいに太陽に煌めく純白の毛で覆われた皮を落とした。

もはやご覧! 熊たちは自分たちの前に賢くて尊敬される主人の良く知られた姿に気付くと一致してその毛むくじゃらの頭を北極熊の強力な王への敬意から下げた。


この物語は真実の威厳と勇気は外見によらず、むしろ内側から来るだけだと私たちに教える;高慢と空威張りは闘争に持ち込まれるには貧しい武器なのだとも。

参考:アメリカお伽話07 『ホッキョクグマの王』 L・フランク・ボーム

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