NCTのアルバムのAstrophysicalが気に入り、どうしてかの感想を述べる。
綺麗過ぎる余りに涙も溢れるリキッドドラムンベース

- 名前
- アルバム
- Astrophysical
- 曲目
- レーベル
- Liquicity Records
- 国
- オランダ
- 発表年
- 2020
- ジャンル
- リキッドドラムンベース
- サブスクリプション
- Spotifyほか
- ダウンロード
- Bandcampほか
- CD
- LIQUICITYA001
- LP
- なし
超弩級の素晴らしさ、生まれてこの方、ジャンルを問わず、様々な音楽を聴いて来たはずだけれども最上位に入るのは間違いないアルバムだろう。収録された全十曲に全く外れがないというか、本当に一つ残らず、心から深く長く聴けそうな感じがする楽曲ばかりで、凄く素敵な音楽の贈り物に他ならない。
だからコンセプトは全てが心から真っ直ぐにやって来る十曲、個人的な場所からやって来る曲を含むことでした。しかしながらAstrophysicalは素敵に思われるあらゆるものに繋がるのです、最近、私自身に人生の可成の悲しい点から今までに入った最良の場所へ如何に進んだかを示すように出て来た曲の一つです。
原文
So the concept was to have 10 songs that all came straight from the heart, songs that come from a very personal place. However, Astrophysical does connect everything nicely I think, it was one of the songs that came out last and kind of showed myself how I had progressed from a fairly sad point in my life to the best place I had ever been in.
只単に快いのではなく、何かしら、不幸を踏まえた癒しか慰めの気持ちが込められているのがAstrophysicalの芸術性を高める大きな要因になっていると想像するのは難くない。そして嘘偽りのない表現が求められた音楽だからこそ自分らしさを力強く炸裂させることに成功していてもはや掛け値なしに魅力的なアルバムになった。
曲目①Astrophysical (ft. Skyelle)(03:41)
出だしの雨の滴が地面に跳ね返るような音に心を掴まれたまま、よもや急転直下の流れにまで持ち込まれるのは衝撃そのものだ。
曲目②Now Or Never(03:36)
重奏的なシンセサイザーの音のうねりが気持ち良い。銀河へ飛び去って行く気分か。一抹の寂しさを湛えるヴォーカルが情け深い。
曲目③Dancing In The Rain(04:05)
バラード調のゆったりしたテンポで、落ち着かせるけれども厳かな緊張感を保って悩みに寄り添うような優しさを受け取る。
曲目④The Feeling (& Futurebound)(03:49)
聴きたい曲が聴ける喜びが何よりも幸いで、こういう音楽が欲しかった、ずっと前から探していたと良い出会いを思わせる。
曲目⑤Afterlife(04:15)
切なく乗せる歌物のエレクトロ風リキッドドラムンベースとして完璧に近い仕上がりではないか。確かに素晴らしいかぎりの透き通った詩情に包まれるだけの宇宙の絶景みたいだ。
曲目⑥Lost & Found (& Dualistic)(04:11)
サビから演奏される緩めのビートに懐かしさを覚える。馬が駆ける音作り、その後の間奏のちょっとしたメロディーが凄く良いと思う。NCTの音楽の才能をはっきり認める部分だ。
曲目⑦Before I Go(03:43)
エフェクトの妙に加えてリズムも変幻自在で、格好良過ぎる。いつの間にかR&Bの極上バラードの雰囲気に包まれては言葉を失う。ドラマチックを地で行き捲るし、どっぷり嵌まる以外にない。
曲目⑧Overcome (& The Outsiders, ft. IDA)(04:34)
遅いテンポで、歌に対して何かを物語るようなシンセサイザーが興味深い。一人身の内的な告白というか、人生の奥深くの静けさを伴った謎めきを感じる。
曲目⑨New Horizon(04:00)
心の琴線に触れる音楽だ、圧倒的に。クライマックスのオーケストラは存分と泣けるし、美しい世界へ目覚ましくも希望を抱かせる。
曲目⑩Electrify (x T & Sugah)(04:25)
強力なビートが邪気を振り払うようで、雄々しいシンセサイザーの最中に結界の趣きがあり、今此処からから元気が湧き出す。
リキッドドラムンベースだけれども総じて四つ打ちのリズムのエレクトロに寄った仕上がりで、ポップな乗りの良さが格段に増している。しかし決して疾走感の果てのリキッドドラムンベースらしい滑らかで清らかな感触を失うわけではない。何の落ち度もなく、むしろ鮮烈なまでに見事に取り込まれている。
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