リヤのSublimationを聴く 結城永人 - 2021年1月3日 (日) リヤのアルバムのSublimationが気に入り、どうしてかの感想を述べる。 ドラムンベースの歌姫の充実した仕上がり Sublimation by Riya / Spearhead Records 名前 Riya アルバム Sublimation 曲目 Lost FriendsConfessionsMisunderstoodWears Me DownPiece Of MeDon't You KnowYou Or MeI Never KnewI Don't NeedFear BitesTruth Hurts VIPStill RemainsFall ApartAs Soon As レーベル Spearhead Records 国 イギリス 発表年 2015 ジャンル ドラムンベース サブスクリプション Spotifyほか ダウンロード Bandcampほか CD SPEAR063CD LP SPEAR063 歌物のドラムンベースで傑出した魅力を放つ歌手のリヤの初めてのオリジナルアルバムで、優秀なプロデューサーを個別に配した良品揃いの充実した仕上がりが本当に素晴らしい。 昇華とは個人の内面から問題ある考えや不安を取り除いて生産的な何かへ向けるものです。他の例では芸術や運動を含みます。だから私は自分の人生の全てでやって来ていながらそれが何なのかは全く判らなかったのですが、どうも考えや気持ちを整理する本当に健やかな方法らしいので、良いんですよ! 原文 Sublimation is anything that takes the individual’s mind off problematic thoughts or anxiety and channels it in to something productive. Other examples include art and sport. So I’d been doing it all of my life and I just didn’t realise that’s what it was, but apparently it’s a really healthy way of processing thoughts and feelings so that’s good! リヤ/FIVE REASONS WHY RIYA – SUBLIMATION IS THE REAL DEAL|UKF(訳出)|AEI Group リヤは歌手だけではなくて臨床心理士になるべく力動的心理学を勉強してもいてそうした経験からアルバムの題名のSublimation/昇華のコンセプトが取られている。 曲目①Lost Friends feat. Villem & McLeod(03:44) リヤの高速のビートにすんなり溶け込む紛れもなく流麗な歌声と端的に出会える清新な音作りが好ましい。 曲目②Confessions feat. Total Science, Maverick Soul & Frank H Carter III(05:00) 美しい旋律が官能的だけれども爽やかさが特徴的で、途中の男性ヴォーカルとのかけ合いも決して口説くない。 曲目③Misunderstood feat. Hybrid Minds, BCee & Bladerunner(04:52) しっとりした感じで、降り頻る小雨のようなハイハットとか広がる夜のようなシンセサイザーなんて叙景的な良さに浸る。 曲目④Wears Me Down feat. Villem & McLeod(04:51) 疑惑的なイメージに淡々と刻まれるリズム、そして何かを思い出したように走り出すビートが軽快そのもので心地好い。 曲目⑤Piece Of Me feat. Emperor & Collette Warren(06:13) 緩急を織り混ぜたドラマチックな流れが特徴的で、語りかける歌声に胸打たれながら果てしなく心浚われる。 曲目⑥Don't You Know feat. Total Science, Fox & GQ(05:32) 低音が活かされ捲った如何にもドラムンベースらしい格好良さがあるけれども繊細さを損わないところが非常に素敵だ。 曲目⑦You Or Me feat. Enei(05:27) 凝ったビートから普通に進むよりもむしろ立ち止まった印象を与えながら物思いに耽るほどの気持ちが冴え渡る。 曲目⑧I Never Knew feat. Villem & McLeod(04:34) 緩めのテンポに落ち着くし、ピアノの装飾に想像力を掻き立てられるし、歌声から滲み出て来る生活感が麗しい。 曲目⑨I Don't Need feat. Break(05:18) ループされる歌声と共にビートを殊更に強調したドラムンベースの真骨頂か、魂をぐいぐい引き付けられてしまう。 曲目⑩Fear Bites feat. Dynamite MC, Villem & McLeod(04:31) ドラムンベースの黎明期の傑作、Brown Paper Bag(ロニ・サイズとレプラゼント)に敬意を表したらしく、同じ音が出て来たり、特有の現実離れした世界観が何とも興味深い。 曲目⑪Truth Hurts VIP feat. Zero T(05:55) 哀切のヴォーカルと分厚いビートの取り合わせが本当にスリリングで、聴き飽きないまでにそこはかとなく感動させる。 曲目⑫Still Remains feat. Hybrid Minds(05:34) 澄み切った印象が好きだ。感覚が増して世界の隅々まで生きる喜びを受け取るようだ。他に代え難い真実を認める。 曲目⑬Fall Apart feat. Philth(04:59) 魔性の雰囲気、よもや怪物的に力強いビートによって正しくリヤの歌声の凄まじい魅力も閃かずにいない。 曲目⑭As Soon As feat. LSB(06:15) ファンキーなリズムと消え残るヴォーカルで簡潔ながらずっと続いて欲しい音楽の核心を見事に突いている。 Sublimationのアルバム全体としては約四十曲から厳選された内容とされるけれどもリヤの歌手としての個性が遺憾なく発揮されているのが嬉しい。 コメント 新しい投稿 前の投稿
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