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ラドヤード・キップリングの豹はどのように斑点を得たかの日本語訳

イギリスの作家、小説家で詩人のラドヤード・キップリングの童話集その通り物語(1902)の収録作品の豹はどのように斑点を得たかの日本語訳を行った。

作品の出典

How the Leopard Got His Spots by Rudyard Kipling/ラドヤード・キップリングの豹はどのように斑点を得たか
原文:Wikisource作品集
朗読:LibriVoxカラ・シャレンバーグ

両方ともパブリックドメイン(著作権なし)だから無料で自由に使って構わない。

日本語の訳文

木の枝に寝そべる豹

皆が定期市を始めた頃、諸賢、豹がハイヴェルトと呼ばれる場所に暮らしていた。ローヴェルトやブッシュヴェルトやサワーヴェルトではなく、専ら剥き出しの暑くて輝かしいハイヴェルト、そこには砂と砂のような色の岩と専ら砂のように黄色がかった草の茂みがあるのだと覚えておいて欲しい。麒麟も縞馬もエランドもクーズーもハーテビーストも暮らしていた;そして彼らは専ら全体的に砂のような黄褐色だった。ところが豹、彼こそは全ての灰色がかって黄色がかった猫様獣の中で抜きん出て砂のような黄褐色で、ハイヴェルトの専ら黄色がって灰色がかった褐色に合う毛だった。これが麒麟と縞馬とその他の者には非常に不味かった;というのも彼が紛らわしく黄色がかって灰色がかった褐色の石か草むらの辺りに横たわっており、麒麟か縞馬かエランドかクーズーかブッシュバックかモンテバックが通りかかればその跳び跳ねる生活から捕まえようとするためだった。本当にそうなんだ! そしてさらに弓矢を持ったエチオピア人(そのときは灰色がかった褐色に黄色がかった人だった)もいたが、豹とハイヴェルトに暮らすのだった;つまり両者は一緒に狩りを良くしていた――エチオピア人は弓矢で、豹は専ら歯爪で――麒麟もエランドもクーズーもクアッガもその他の全ての者はどっちへ跳ぶかも分からないまでだった、諸賢。本当にそうだった!

長い時間の後――動物たちは、当時、常しえに長く暮らした――彼らは豹やエチオピア人のように見えるどんな者も避けることを学んだ;よもや僅かずつ――麒麟が始めた、脚が最も長かったから――彼らはハイヴェルトから立ち去った。急いで何日も何日もかけて大きな森へ走っては専ら木々と茂みと縞と斑とポチポチの影で一杯のところへと隠れた:そしてさらに長い時間の後、薄暗がりの内外に半々に立ったり、身に落ちかかるスルスルの木々の影により、麒麟は斑々となって縞馬は縞々となってエランドやクーズーは暗くなり、小さく波打つ灰色の線を木の幹の皮みたいな背中に持った;そうして声が聞こえたり、匂いが嗅げたりしたけど、どこで見られるかが明白に分かるときしか本当に滅多に見かけられなかった。彼らは専らポツポツの森の中で麗しく過ごしたが、一方では豹とエチオピア人が専ら灰色がかって黄色がかって赤色がかったハイヴェルトの外側へと走り回り、自分たちの朝食や夕食や茶会が悉くどこに消えたのかと彷徨っていた。ついには空腹の余り、鼠や甲虫や鳴兎を食べた、豹とエチオピア人はそうして「酷い腹壊し」に見舞われた、両者共にそうしてバフィアン――犬の頭の吠える狒々、南アフリカ中で「真に最も賢い動物」と面会した。

バフィアンにいった豹(とても暑い日だった)、「獲物は、一体、どこに消えたのか?」。

するとバフィアンは目配せした。〈彼〉には分かった。

バフィアンにいったエチオピア人、「土着動物の現在の住処を教えてくれるかい?」(それは全く同じことを意味したが、エチオピア人はいつも長い言葉を使った。彼は大人だった)。

するとバフィアンは目配せした。〈彼〉には分かった。

そこでいったバフィアン、「獲物は他の点へと向かった;もはや我から汝への助言は、豹よ、できるかぎり、早く他の点へと向かうことだ」。

するとエチオピア人はいった、「それは全く以て結構だが、土着動物がどこへ移り住んだのかを知りたいな」。

そこでいったバフィアン、「今こそは変化する時ゆえに土着動物は土着植物と結び合わされた;我から汝への助言は、エチオピア人よ、できるかぎり、早く変化することだ」。

豹とエチオピア人は困惑させられたが、土着植物を見付け出そうと旅立った、するとやがて、何日も経った後、総じて影によって専ら斑に粉々に粒に、点に飛沫に斜線に斜交に斜交平行になった木の幹で一杯の偉く堆く伸びた森に気付いた(早く大きく口に出せばどんなに「それこそ」影の多い森に違いなかったかが分かるだろう)。

「これは何か?」といった豹、「専ら暗いばかりにしても小さな光の欠片で溢れるばかりだ?」。

「分からない」といったエチオピア人、「しかし土着植物なんだよ。麒麟の匂いがするし、麒麟の声がする、しかし麒麟の姿は見えない」。

「奇妙だな」といった豹。「日差しから入って来たばかりだからかも知れない。縞馬の匂いがするし、縞馬の声がする、しかし縞馬の姿は見えない」。

「ちょっと待て」といったエチオピア人。「俺たちが連中を狩ったのは大分前のことだぞ。きっとどんなものだったかを忘れてしまったんだ」。

「馬鹿な!」といった豹。「俺はハイヴェルトの連中を完璧に覚えている。取り分け髄入りの骨を。麒麟は、体高、約16フィートで、頭から踵まで専ら朽ち葉色の黄金色だ;そして縞馬は、体高、約4フィート半で、頭から踵まで専ら灰色の淡黄褐色だ」。

「うーむ」と土着植物の森のポチポチの影を覗き込みながらいったエチオピア人。「ならば連中は燻し小屋の熟れたバナナみたく、この闇の中に姿を現すんだ」。

ところがそうではなかった。豹とエチオピア人は、一日中、狩りをした;すると彼らの匂いはしたし、彼らの声はしたけど、彼らの姿は一つも見えなかった。

「後生だから」と茶会の時間にいった豹、「暗くなるまで待っていよう。この日中の狩りは完璧な恥晒しだよ」。

なので彼らは暗くなるまで待った、そうして豹は全くの縞に枝々を抜け落ちる星明かりの中で嗅ぎ付ける何者かの息遣いを聞いてその音へ跳びかかると縞馬みたいな匂いがして縞馬みたいな感じがした、そして打ち倒したとき、それは縞馬みたいに蹴ったが、姿を見ることはできなかった。なので彼は「静かにしろ、おぉ、何の形もない輩め。理解できないものだからお前の頭の上に朝まで座ってよう」といった。

間もなく彼は呻きと衝突と争いの声を聞いた、もはやエチオピアが「見えない奴を捕まえたぞ。麒麟みたいな匂いがして麒麟みたいに蹴るが、何の形も持ってないんだ」と呼び出した。

「信用するな」といった豹。「その頭の上に朝まで座れ――俺と同じく。連中は何の形も持ってない――どいつも」。


そこで彼らは明るい朝の時間まで彼らの上に座り込んだ、そうして豹は「お前の机の端には何があるのか? 兄弟」といった。

エチオピア人は頭を掻きながら「頭から踵まで専ら濃厚な朽ち葉色のような橙黄褐色で、麒麟のはずだ;しかし全身が栗色の斑で覆われている。お前の机の端には何があるのか? 兄弟」といった。

すると豹は頭を掻いて「専ら繊細な灰色がかった淡黄褐色で、縞馬のはずだ;しかし全身が黒と紫の縞で覆われている。一体、お前自身はどうなってしまったのか? 縞馬。ハイヴェルトにいれば10マイル離れても見えるじゃないか? お前は何の形も持ってない」といった。

「そうだ」といった縞馬、「しかしハイヴェルトじゃないんだよ。見えないか?」。

「今は見える」といった豹。「しかし全く昨日は見えなかった。どうしたことか?」。

「私たちを起こせ」といった縞馬、「すれば明かそう」。

彼らは縞馬と麒麟を起き上がらせた;すると縞馬は日光が縞々に落ちるばかりの小さな有刺低木の方へ移り去った、または麒麟は影が斑々に落ちるばかりの高めの木々の方へ移り離れた。

「さぁ、ご覧」といった縞馬と麒麟。「こんなわけで、そうなったのさ。一――二――三! もはや君らの朝食はどこか?」。

豹は目を凝らし、そしてエチオピア人は目を凝らしたが、彼らに見えるのは森の縞々の影と斑々の影だけで、縞馬と麒麟の兆候すらもなかった。彼らは今や歩き去ってその身を影の多い森の中に隠してしまうのだった。

「やぁ! やぁ!」といったエチオピア人。「それは学び甲斐のある術策だ。教えて貰いな、豹よ。石炭バケツの石鹸みたいにこの闇のところに姿を現すんだ」。

「ほぅ! ほぅ!」といった豹。「石炭袋の辛子泥みたいにこの闇のところに姿を現すと分かっては大変な驚きかな?」。

「さて、相手を罵っても夕食は取れない」といったエチオピア人。「端折っていえば俺たちは背景に合ってない。バフィアンの助言に従おう。俺に変わるべきだと教えた;もはや皮膚以外に変えるものはないので、それを変えよう」。

「何に」といった豹、大いに興奮して。

「上出来の焦げ茶っぽく、紫が少しあり、暗青灰に触れる色に。虚や木の裏に隠れるには、丁度、良いだろう」。

なので彼は自分の皮膚をその場で直ぐに変えた、すると豹がそれまでにも況して興奮した;人間の皮膚が変わるのを以前に見たことはなかった。

「しかし俺の方はどうか?」、彼はいった、エチオピア人の最後の小指が見事な新しい黒い皮膚になったとき。

「お前もバフィアンの助言に従えよ。彼は他の点へ向かうことを教えた」

「そうだった」といった豹。「俺はできるかぎり、速く他の地点へ向かった。この地点にお前と向かった、とても良いものだったが」。

「おぅ」といったエチオピア人、「バフィアンは南アフリカの地点を意図しなかった。彼はお前の皮膚の斑点を意図した」。

「何の役に立つのか?」といった豹。

「麒麟を考えろ」といったエチオピア人。「それか縞を好むならば縞馬を考えろ。連中はその斑点やその縞で完璧に満ち足りると見付けた」

「うーむ」といった豹。「俺は縞馬のようには見えない――これまでのところ」。

「ともあれ、決心しろ」といったエチオピア人、「俺はお前なしで狩りに行きたくないから、しかしお前がタールを塗った柵の前の向日葵のように見えるままでいるというならば已むを得ない」。

「斑点を付けるよ、それでは」といった豹;「しかし余り野卑な大きさにはしない。俺は麒麟のようには見えない――これまでのところ」

「俺の指先でやるまで」といったエチオピア人。「沢山の黒が未だ俺の皮膚には残されている。良くと見ろ!」。

そうしてエチオピア人は自分の五本指を閉じ合わせる(沢山の黒が未だ彼の新しい皮膚には残されていた) と豹の全身に圧し当てた、すると五本指が触れたどこにでも五つの黒い小さな印が全て閉じ合ってできた。それらは気に入りのどんな豹にでも見ることができるんだ、諸賢! 時々、指が滑って印が少しぼやけた;しかしどんな豹でも近くで見れば、現在、いつでも――五つの太った黒い指先からの五つの斑点があると分かるだろう。

「さぁ、麗しく〈なった〉な!」といったエチオピア人。「裸地に横たわるや小石の堆積のように見える。剥き出しの岩に横たわるや一個の礫岩のように見える。葉の多い枝に横たわるや葉を通り抜ける日差しのように見える;もはや道の真ん中に向かって横たわるや特に何もないように見えるぞ。考えては喉を鳴らせ!」。

「しかし俺が全くこうならば」といった豹、「お前も斑点を持ちなよ?」。

「おぅ、真っ黒が黒人には一番だよ」といったエチオピア人。「さぁ、一緒に行こう、そして俺たちの――朝食――である――一――二――三さんが手には入らないかどうかを確かめるんだ」。


そこで彼らは立ち去って後はずっと幸せに暮らした、諸賢。それが全てだ。

おぅ、時折、大人たちが「エチオピア人は皮膚を、または豹は斑点を変えることができるか?」というのを聞くだろう。もしも豹やエチオピア人が一回もやったことがなければ大人たちはそんな馬鹿なことをいい続けたりはしないと思う――かな? しかし彼らが再びやることはないだろう、諸賢。全くそのままで満足している。

     私は偉く賢いバフィアンだ、偉く賢い口調でいうが、
     「景色に溶け込もう――一人ずつの僕たち二人だけ」
     人々が呼びながら――四輪馬車で――やって来た。しかし母さんがそこに……
     そうだ、貴方が連れてくれれば行ける――保母は〈自分〉は構わないという
     豚小屋まで行って農家の庭の横木の上に座ろうよ!
     兎を囃し立てよう、そして素早く走る尻尾を見ようよ!
     しよう――おぅ、〈何でも〉、父さん、貴方と僕であるかぎり、
     もはや真実に探索に出ながら茶会まで戻らないけど、
     ブーツを取って(僕が持って来たのさ)、そして帽子と杖を取って。
     さらにパイプと煙草を取って。おぅ、一緒に出かけに来て――早く。

参考:How the Leopard got his Spots

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