canとcouldの依頼の疑問文の使い分け 結城永人 - 2022年5月31日 (火) 英語で相手に何かを頼んだり、訊いたり、願ったりなどするときに良く使う助動詞、canとcouldの使い分けについて覚える。 どちらも意味は同じだけれども感触や印象が異なり、特に丁寧さが変わるから会話では自分と相手との関係性によって使い分ける必要がある。 その他、canの代わりに使える形容詞や丁寧さを増す副詞を幾つか取り上げる。 目次canは普通に親しげに依頼する相手ができるか/して良いかを訊ねる自分ができるか/して良いかを訊ねるcanの代わりに「be able to」を使うcanの代わりに「be possible to」を使うcouldは特段に恭しく依頼する相手ができるか/して良いかを訊ねる自分ができるか/して良いかを訊ねるpleaseやpossiblyを追加する表現pleaseを使った依頼の疑問文possiblyを使った依頼の疑問文 Three people sitting in front of table laughing together by Brooke Cagle / Unsplash canは普通に親しげに依頼する canは可能や許可の助動詞で、「can you」で相手に何かを訊ねる場合はできるかを問いかけ、転じてやって欲しい、「can I」ではして良いかを問いかけ、転じてやらせて欲しいという気持ちを伝えることになる。 相手に依頼するときのcanは普通の態度で、丁寧というわけではないから身近な知り合いなどに親しい調子で使われることが多い。 相手ができるか/して良いかを訊ねる Can you open the door? ドアを開けてくれるか。 気持ちとしてはドアを開けて欲しいと伝えている。 canは相手の状況が分からなかったり、店員に何かを求めたりするような場合に良く使われる。 自分ができるか/して良いかを訊ねる Can I enter the room? 部屋に入って良いか。 気持ちとしては部屋に入らせて欲しいと伝えている。 canによる依頼は親しみが強く、専ら顔見知りの自分と同じか目下の相手に行われる。 canの代わりに「be able to」を使う そのままで置き換える依頼の疑問文 英語で可能を表す形容詞にableがあって「be able to」で助動詞のcanと同じ意味になる。しかし感触としては形式的、または文語調なので、親しい間柄には向かず、会話で使われること自体も少ない。依頼の疑問文では丁寧だけれども大層な印象を与える。 If possible, are you able to come to my house? 自宅に来られますか。 知らない人に遠慮がちに訊ねるとき、文頭に「if possible」を付けてできれば〜して下さいという気持ちを表す。 Are you able to close the large gate? 大きな門を閉められますか。 簡単に上手く行かないことで敢えて能力を強調して使うこともあるんだ。 willやwouldを付ける依頼の疑問文 canを「be able to」に置き換える依頼の疑問文で助動詞のwillやwouldを付けた「will be able to」や「would be able to」も使える。前者はcanと大差ないものの僅かに丁寧な響きがあるかも知れず、後者は明らかに丁寧な印象を与えて会社などで儀礼的に見られる。 Will you be able to pass me the ball? ボールを渡してくれるか。 Would you be able to fill out this form? この用紙に記入して頂けますか。 丁寧に依頼するならばwouldを付けて「be able to」を使うことになる。 canの代わりに「be possible to」を使う そのままで置き換える依頼の疑問文 英語で可能を表す形容詞にpossibleがあって「be possible to」で助動詞のcanと同じ意味になる。しかし依頼の疑問文としては「〜することは可能か」と相手を配慮した感じがあるので、幾らか丁寧な印象で謙った表現といえなくはない。 Is it possible for you to lend me your car? 貴方の車を貸して貰えますか。 it…to構文の真主語となる「for you」などは不要ならば省略して構わない。 willやwouldを付ける依頼の疑問文 canを「be possible to」に置き換える依頼の疑問文で助動詞のwillやwouldを付けた「will be possible to」や「would be possible to」も使える。前者は通常の場合とさほど印象は変わらないかも知れず、後者は非常に丁寧な印象を与えて畏まった表現になる。 Will it be possible for you to come to the airport? 空港へ来て貰うことは可能ですか Would it be possible for me to see you at 3 o'clock? 三時にお目にかかることは可能でしょうか。 丁寧に依頼するならばwouldを付けて「be possible to」を使うことになる。 couldは特段に恭しく依頼する canの過去形がcouldだけれども現在の依頼の疑問文として知らない人か知っている人でも儀礼的に使われ、一般的に恭しい調子で、丁寧な印象を与える表現になる。 couldが敬語として扱われる理由はcanの仮定法として相手の気持ちを推し量るニュアンスを持つ(相手と一定の距離を取るだけの配慮があることを示す)ためだと考えられる。 日本語だと語尾が畏まった丁寧語、所謂、ですます調の部類に完全に入る。 相手ができるか/して良いかを訊ねる Could you open the door? ドアを開けてくれますか。 気持ちとしてはドアを開けて欲しいと伝えている。 couldは相手の状況が分からなかったり、店員に何かを求めたりするような場合に良く使われる。 自分ができるか/して良いかを訊ねる Could I enter the room? 部屋に入って良いですか。 気持ちとしては部屋に入らせて欲しいと伝えている。 couldによる依頼は恭しさが強く、専ら初対面か顔見知りの自分よりも目上の相手に行われる。 pleaseやpossiblyを追加する表現 canでもcouldでも依頼の疑問文に副詞のpleaseやpossiblyを追加すると丁寧な印象を増すように文意を修飾することができる。 どちらも動詞の直前に置かれることが多く、pleaseの場合は文末に付け足して相手を促すような仕方でも良く使われる。 pleaseを使った依頼の疑問文 Can you please answer the phone? 電話に出て貰えますか。 pleaseは相手に願う気持ちが強まるので、場合によって口説い印象を与えるかも知れない。 possiblyを使った依頼の疑問文 Could I possibly take a picture here? ここで写真を取っても良いですか。 possiblyは低い可能性を示すので、相手の状況が分からないときに良く使われるcanやcouldには伴い易い。 関連ページwillとwouldの依頼の疑問文の使い分け 参考サイト【ネイティブ英会話】Will/Would youとCan/Could you は明確に使い分けできる! 〔# 27〕相手にお願いする英語フレーズ Could you 〜 ? Would you 〜 ? 使い方トレーニングアメリカ人同士で「Can」と「Be able to」の違いについて触れてみたcan と be able to の違いは?「〜できる」の使い分けを完全マスター英文お仕事メール術 黄金フレーズを使えば3行でOK コメント 新しい投稿 前の投稿
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