五葉躑躅の写真と俳句:不思議なことが起こり得る世の中 結城永人 - 2023年5月11日 (木) 地元の大きな公園で初夏の花々の写真を撮って来たので、その中から五葉躑躅の写真を俳句付きで掲載する。 枝先に五枚の葉が付くことから五葉躑躅と呼ばれる。その他に白八汐とも呼ばれて白い花が美しくも葉の下に隠れるように咲くのが如何にも奥床しい感じがする。花は特徴的なのが五角形に開いて鈴のように見える。沢山、咲いて全体が白っぽくなると雪が積もったか鈴の装飾が付けられたクリスマスツリーを彷彿とさせる。 閉じる目に五葉躑躅の涼やかさ 葉も特徴的なのは早くから赤く色付くことがあるんだ。一枚ずつの縁や全体が花の時期かその前でも緑一色とはかぎらないので、 見付けると意外な驚きを受ける。取り分け赤い葉が多い中に白い花が良く咲いていると秋なのか夏なのか季節感が飛んでしまう。 未だ嘗てこんな経験があったかというくらい珍しい。花咲く同じ木の緑と赤の葉のものが同時に見られるなんて。さながらキャロルの不思議の国のアリスの気分で引っ繰り返りながら今此処ではないどこかへ連れ去られるようだ。 俳句というと季節感を伝える季語が生命線みたいなものだから秋のような赤い葉と涼やかな夏の白い花で季節感が定まらなくなる五葉躑躅をどう詠むかは面白いところだ。 立ち止まる五葉躑躅の空遠く 緑の葉に白い花が咲いていると清新な印象を与えて夏の力強い青空と一体化するような素晴らしさがあるけど、ところか葉が赤いと突如として不思議な印象を与える。一体化するはずの力強い青空がどこかへ消えるように遠ざかって焦点を結ぶべき夏がぼやけしてしまうという感じがした。 初夏の七つの花々の写真と俳句 コメント 新しい投稿 前の投稿
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