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救いの手(詩集)の第二部

天上の文学

悲しいときは終わりだ
終わりにして先へ進め

過ぎ去った情けなさに
生き得る切なさがある

生き得る切なさだけを
気持ちへ取り入れれば
満足されるはずだった

太陽の凍り付くような
自然も付き従うかぎり

著さずにはいられない

自分を変えて行くんだ
世の中が違って見える
好ましくは思い遣りだ

思い遣りが難しかった
如何に掴めるだろうか
水の中の魚でもなくて

注意深くやってみよう
慎重さを欠いた動きは

無駄骨が避けられない
恐ろしい嵌めに陥るぞ

世界の片隅で男と女が耳新しく

貴方は困ったのやも
私という人がいながらいなくなられてしまった
相応しい相手は僕だった
瞬く間に感じたつもりの
貴方だけで人生は結構だ
ただ互いの間にはかねて等閑にできない《性格の闇》が潜んでいたかぎり
すんなり受け入れてはならなかったに過ぎない
硝子の遮蔽板のような挿入句を咄嗟に置いたり
境界線を曖昧に引いたりするためならば
前以て要するに結び付きも得られない二人でしかなかったと
私の巡り合わせは
必ずや手を差し伸べる場面まで
出て来る化粧水よりも
手に手を携えた度重なる空の下で受け入れられる
謂れのない現実こそ心から
突き詰めてみたくて
一時的に身を隠さざるを得なくなるにしては僕も苦しかった
息が上がってしまったし
恋い焦がれつつは
錐揉みの倒れ伏しを適切に思い遣られるとも指図されず
貴方の元へ
力が加わった衝撃は“まさか”にせよ
顔見せさせられないくらい
やはり私の柄にもない
道を誤らなくて済んだ方向で
惜しむべきは懲り懲りだったが
解けた荒立ちなんだ

親しみ易く分かち難い

糸が切れたら又繋ごう
狂った歯車も再び動かすんだ

僕たちは悲しむために生まれたのではない
どうしようもなく生きているしかない状態は
悲しみながら味わうべきではないかしら

明日に向かって首を飛ばすな
凄惨な形相で化けて出るから
襲いかかる邪悪に肉も震えて
檻の中で踞るばかりの安閑だ

音楽を流して
伸び伸びするように
僕たちは親しみ易くなる

城が潰れたら又造ろう
衰えた土台も再び建てるんだ
印が果てたら又掴もう
乱れた地図も再び纏めるんだ

周りでは
僅かな弱さも
萌芽として
愛される

言葉を燃やし
楽に楽になるような
僕たちが分かち難くした

音楽を流せば
伸び伸びするようだ
僕たちは親しみ易くなり

赤と白と黄の風船が霞んだ

全てを抱え込む美しさがある
余りに親し過ぎるせいなんだ
楽しみながら密やかなくらい

無邪気なままでは
いられないから
一人ぼっちで苦しむ
悪いことをしたのなら
会えやしないと

貴方は僕を起こさなかった
話しても話さなくても構わない
貴方に寝た振りをする僕が
感じていたのは正に思い遣りで
僕も貴方へ覗かれなかった

全てを抱え込む美しさがある
余りに親し過ぎるせいなんだ
楽しみながら密やかなくらい

抑え切れなくなる
気持ちのときは
味わわされるだろう

嫌われてしまうまでに
生きられるのか

全てを抱え込む美しさがある
余りに親し過ぎるせいなんだ
楽しみながら密やかなくらい

巫山戯たままでは
可笑しがって接した
病めやしないと
大丈夫なままでは
攻めやしないと

僕が貴方に捕まらなかった
僕が探させなかったんだ
貴方の躱される
純潔さよりも

僕は貴方を求めて止まない
腕を広げたような貴方を
まるでというか
僕こそ貴方を
貴方を

月が泣いた夜の冷たさ

どうして思ったの
自分だけで抱えながら
生きて行くつもり

放ってはおけないよ
甘辛く煮たもつ鍋のように
好きにさせることなんて
詩人でもできないのさ

笑ってごらん
笑って笑って
存分に笑ってからでなくては
好きが掴めない
笑い過ぎるくらいで
恰も二重丸の掴みだもの
極みだろう
内面的な

引いた手を
温めるよりも
優しい青はなかったと
手を叩いて赤ちゃんが見える
なのに押した手で
世の中は一変してしまう
手を伸ばし
募った恋しさにも拘わらず
視野は煙たく
溶け出す

春が近いためだね
どうして思ったの
自分だけで抱えながら
生きて行くつもり
三月下旬の開花宣言わ

遅かった
確かに無理だ
歌い返そうとしても
時間は待っていてはくれず
巻き込まれざるを得ない
濁流に呑み込まれつつ
光の輪を潜り抜け
好きだと告げる
上がり切った
空気を打ち破っても
まるで存在しないように
静けさが張り付いた
祈りしかなく

越えて来た
山の大きさで
ジグザグと受け取られる
嬉しさも溢れるほどの
情の交わりを
置き去りにしたくはなかった
細部へ至るまでならば
記憶にも新しく
考えなくてはならないために
深入りしてでも
蹴り出さずに愛苦しくは
暴かれた形によってか
放っておきたくないんだ
樫の木だろうと
そばにいなくなるとしても
薙ぎ倒さず
ずっときっと
立ちはだかる世界で花と
初めて一輪挿しを
眺め込むにせよ
コップの中で乗り出した船が
底知れないものの
絵本を開くだけでただ
凝り固まって
微睡みと共に堪らなくもか
離れ去るにせよ

歩み寄りを
待たずにして
叶われなかった日々とも
胸へ幻は
訴える

人生を左右した大恋愛わ

受け留める風も寂しく吹き渡るまま
胸の中で鎧戸が閉ざされたばかりだ
どんな店を営んでいたつもりなのか
気を持たされて散々だったからには

余程の華やかな指輪でも考えながら
真実へ歯向かったりすることだけは
断じて欲したくはなかったんだろう

人生を左右した大恋愛わ
遂げられても遂げられなくとも
檸檬が変わらずに
美しいように互いを動かす

満たされても満たされなくとも
互いを動かす夢想によって

本来の流れをかくも取り戻さす
人生を左右した大恋愛わ

貴方の踏み切るはずだった存在ならば
優しい気持ちにならずにはいなかった
二人にとって最高の形とは何なのかも
焦れったいほどに明かされはしないで
僕も静かな連れ去られ行く風に憧れる

流れ星は閃いて空の彼方に

五年も六年も否
七年も八年も良く続いたものだ
貴方だけにあげるよ
くっ付き虫だとしたら学校帰りに探検でもした思い出だろうか
嬉しくて温かい
というふうに受け取られる
気持ちは蛇苺のような
いつもの通り道にしては感覚も刺激されずにはいなかった
春の珍事を催させる
お礼がしたいんだ

僕と天使との動きへ
瞳を逸らさずにいたなんて
大して好かれてないのか
または必要性がなく
実際にどうでも良くなってしまった人柄ならば
何れも当たらないにしろ
乗りそびれた白鳥の遊覧船に誘ったりするのも
自分本位でしかないかぎり
およそ独りで赴いた方が身を引き千切られるくらい
淋しくてまるで呼びかけていた

大丈夫だろうか
遠過ぎて招き返しもできないのだから
せめて楽しさを
横笛の調べに託してぴーひゃらぴーひゃら吹き奏でるまま
合いの手もないとか涙ながら
百も承知で訴える世の中よりも
近頃はどうなのか
強ち熱こそ上げれど
心拍数も高まって行くよしは否み兼ねるし
仲良しが偲ばれた

神の悪戯

別れるならば出会わなければ
笑顔が全ての恋ほどに
涙が痛いものはなく
良かったと想われずにはいない

忘れられずに覗き込んだ
心の先で広がる海は
悲しみを紛らしてくれようか
僕たちを憩わせてくれようか
静かに遠く凪いだまま

かねて刻まれていた
好きの二文字をどうすれば良い
潮が浜辺を洗い流すようには
日記帳の綴じられやしない
投げかけられる頼りも
まるで拒み切れはしなくて

仕方なく辛く摘み取ろう
想い出に咲いた花が望みという
終わりは又別の始まりだ

感性が感受性に蹴られる場合

太股を押さえて痛がった
飛んで来た向こう脛の一撃で
怪我するわけではなく
避けるつもりでもなかったとは
正直なところだった
打たれなくてはならないのも
本当のところで
受けざるを得なくなるのだった

スクランブルエッグの食欲が済まされると
豊かさが恰も朝顔の如く萎んで行きつつ
日光で煌めいた池の錦鯉が激しく身を捩る
国道を走り去る真っ青なスポーツカーも唸り

とするや
感性と感受性には
互いに相容れない部面がある
要因は話し合いだ
オレンジの嘴を持つ鳥が
塗り絵か九官鳥かで
感受性は感性を蹴った
好きにしろともいわずに
股を直角に開いて
二本脚で立っていた片方へ
半ば水平な格好だ

男が女と豆腐に似た接吻を交わしても可笑しくはない
もはや似るという点では鳩尾まで垂れ下がる首飾りか
点ならば三三七拍子の音頭を取るタンバリンみたいで

分かり過ぎた余りに
殆ども伝わり及ぼした
気質の回り諄さが
それぞれを融和させていて
区別が付かなかったせい

滑稽にしては剽軽な
剽軽にしては奇態な
奇態にしては偶有な
偶有にしては法外な

盆栽の松を梅に差し替えがてら
速やかな降雪の訪れを想った

救護

僕が貴方を認めない
貴方の僕を認めるようにも捉えていない
偽りかどうかよりも
どんな面でかが重要なんだ
偽りかどうかならば
カツ丼を食べているに過ぎまい
貴方にとって僕というものは
地下水がたとえ隔たりの窪みを潤したにせよ
認めるには幾らか足りなかった
むしろ水位の高まりが却って事態をはぐらかしてしまうので
確かかどうかならば
至って簡素な対象が魂を魅了している
謎めきによって考えたくなるためだった

大胡麻斑の一生が
餌から取り込んだ毒を貯めて
外敵を退けるように

卵こそ日陰の身ながら
歩き出した幼虫は
黒地に薄い黄色の縞模様に
赤いポチポチが付いた
どぎつさで辺りを厳しく
警戒させるのだった
黄金色に輝く蛹も
凄まじいばかりではないか――
たっぷり含まれた餌の
葉っぱの恐ろしさを
死に至る成分を
毒々しいまでに発散している
羽化しても同じで
体内には保たれるのだった
かくも蝶となり
大きな羽根でゆったり飛んでも
只美しく感じられても
花の蜜しか吸わないにせよ
隠し持つ定めか
鳥なども寄せ付けないらしい
危険信号を発している
食べてはならない
胃袋に収めたりしては
眠り込んでも
非常事態宣言なんだ
戯れても休んでも
認められない貴方へとするや
相手が昆虫ではなく
人間だとしても
そうではないかしら

一体全体
僕はいなくても変わらないと
考え兼ねないまま
水路を逸れて行った筏の方の岸辺に森を探し出して
つまり大胡麻斑を新しく
胸に重ねていた

確かかどうかならば
そばに来て欲しい……
そうではないかしら
伝わると有り難い
くたくたになって
生きるかぎりの夢を
投げかけるほどに……

お願いだ
認めさせてくれ
僕に貴方を
捉えずにもいなかったと
引き戻らせるよりか
現実に

只単に知ってしまう時間帯

水風船を叩いて遊んでいたい
窓際の机に写真を立てた後で
耕運機が押し進めた田畑にも
命が吹き込まれるためだった

世の中の話題に付いて行けず
恥ずかしくて堪らなくなるとは
僕自身の力不足なのかしら

不気味なんだ
人間が
上辺ではない
中身も
了解ではない性質を
面前にしつつ
心臓だ
恐怖感がある

鼻歌で越えられよう
もしも垣根ならば
台本で処せられよう
かりに裁量ならば
日課で弁えられよう
およそ節度ならば

誂え向きの差し障りのなさと
望ましく過ごされるべきだ

性格上

横になり
片肘を付いて
頭を支える

十一月の第三月曜日
気温は下がって来ていた
寒さを相当に増した
冬という感じが強まった

低い日照によって
室内に反射光が多いせいか
眩しさを白く味わう

揉め事もないまま

小鳥の鳴き声は澄んでいる
響きが通り易いようだ
俄かに聞き惚れてしまう

快晴の空に起き上がらず
屋外へ出て行かずに
伸びたりもしない

孤独が好きだ
幸福を愛する

肘を倒し
米噛みを置き
考え遣った

触る両足と
緩んだ体勢で
寝そべる

スイートピーララバイ

腕の中で眠っておいで
すやすや寝息を発てながら
安心頻りの表情だから
夢見るように揺らしてよう

ほんわかほわーんほわわわわ
ほんわかほわーんほわわわわ

楽し過ぎた余りか
兎と鹿が顔を出した
咲き溢れた花の陰に
身を潜めていたものの
森の精霊に魅せられて

輝く星で照らされた
緑の上を面立ちを揃えて
近付いて行くのだった

森の精霊は声も上げず
平和へ祈りを捧げている
兎と鹿も倣って念じた
胸に尊さが広がった

ほんわかほわーんほわわわわ

目の前で休んでおくれ
あちこち寝相を変えるまで
気分優れの性情ならば
微笑むみたく叩かせていて

蛙や馬も先を急いだ
瞬く光に明かされた
世に恵みが及ぼした

ほんわかほわーんほわわわわ

世間裏

好き嫌いを気にして
がんじがらめになっちゃった
儘ならない人生か
やりたいように
できないんだ

気にしなければ良いのに
自分は自分だと
感じなくちゃどうすんの
できなくたって
やりたいならば

生活も儘ならないと
どうしようもない状態で
何一つ奮わなくて
虚しくなって行くだけなのか

良いから気にするな
只衰えてばかりいるよりも

無限な鏡

子犬が骨を咥えているうちに取り戻した情熱は夏を夢見るかき氷のようだ
ついに口約束も真っ二つに裂けては風化した世界を垣間見せる失望の表れか
荒れ果てた土地を踏んで行く存在へ訴える気持ちこそ正しいに違いない
黙ったままでは経験も新しく生み出されやしないと想われる

常々と
神経を傷めていた
僕は
内情でしかないにしろ
否全く

本質的な認識が仲間を遠ざけているのではないか
地獄でも永遠性が通用するのは理解不能ではないか
花が咲いている
といっても詩にならず
言葉は働きかけもしないで
死を待つのみの思考水準ではないだろうか
結局は平和と誤解されて
いるのではないかしら

ない

ある

平行四辺形の一辺と烏骨鶏の羽毛で宇宙の果てから実に旅して来た感じがする

つぜん
日がこう
忽と訪れるんだ
ローマ字を
諸手に
浮かべ

笑う個性の爆発的な甘さはマロングラッセに近い
なんて芸術だろう
食べ得たら頬が落ちるほどの喜びに浸れるわけだった

生き続けるかぎり
告げなくてはならない
情熱と世界と存在は一つだと
聞き知られながら
後戻りできずにいる
時空へ抗うのも参ってしまった
もはや儘ならない状態で
流されて行くにも拘わらず
勢い付いたように

肯い兼ねて斃るな

生活には何が必要か
笑顔が一番といえどもアイロンがけに失敗して幸せな気持ちになれなければ
香ばしい焦げ目の焼きお握りが蜥蜴だから穴の空いたシャツの向こうに眠りがある
崖を感じた
水が落ちている
滝だ
横長に
開けて
古ぼけた写真でしかない
悲しみと共に問う
生活には何が必要か
忘れてしまった
覚えてやしない
二三週間前の講釈の続きが思念になく
記憶ももはや切れているかぎりでは
考えなくて良かったようなまるで経験だった
星が流れている
夢を乗せて
僕たちの喜びだろう
幸せな気持ちになれるとすると
むろん間違いない
生活には何が必要か
抽象的な魅力に駆られて音楽ばかり聴いているところにせよ
カレーパンを頬張りながら鑑賞するジオラマに
迷い込んだ野鼠が人の手の及ばない華を添えるにしろ
個性上の爆発の
甘さという甘さを
掻き集めているのに
涙が零れ出した
生活には何が必要か
ムール貝と
オマール海老に
象徴される皆の匂いは
平熱で殆ども
寒過ぎるわけではないものの
厚手のコートを着込んだ
エメラルドの眼差しを
伏せずにはいられなかった
朝が来て
光は弾け
葉も躍る
生活には何が必要か
稼いだ時間で
バチを打つ威勢良い太鼓の音に
胸も言葉を抱える
表立って引き出されないまま
蜜蜂が飛んだ
セイロンティーを飲んでいるや
山となる全てが恋しいといった衝動を伴って
打ち貫かれた
微塵の隙間もない
生活には何が必要か
遠い出会いだ
息も絶え絶えだった
祈りへ励む
意志を高めなくてはならない
真実に訴える
健やかな
地球で

ぽろろん

目の前が真っ暗だ
真っ暗な目の前といい換えて
恐れなかった死を
抱き締めてしまえるまでには
気付かれもしない
真っ暗な目の前に
僕はただ震えるしかなかった
血管が脈打つまま
鼓動を確かめども
喜びは待たれるばかりだった

将来が見えない
見えない将来に
存在は解体した
解体した存在で
言葉を発し得る
発し得る言葉か

真っ暗な目の前といい替えて
抱き締めてしまえるまでには
僕はただ震えるしかなかった
喜びは待たれるばかりだった

腕を広げて
立っている善も
座っている徳も
感じられない
並んだ器に
味わわれない
言葉を知るとき
君が現れて
春を告げた
風に学んだ

将来は見えない
存在は解体した
言葉を発し得る

神様と
天使だ
人間も
思考に

感動の渦

貴方から受け取る
何でもないことのように
想われる言葉は
苦しみを知っているから

現実は聞きながら
考えられる楽しみも
存外なほどの
味わいやも分からない

巻き込まれて行く
巻き込まれて
僕は認めずにいられない
流れ出したという
心の癒しを

とにもかくにも
自分一人では
怪しい影に過ぎなかった
言葉が流れ出した
永久に続くのかしら
止まないまま

染み込まれて行く
染み込まれて
風も揺れずにいられない
覚え立てたという
世の習いを

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