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あらまし(詩集)の第一部

アクアマリン

いつか
海が幻ではなくなり
手に取るように

まるで
考えてはいなかった
爽やかさを

せめて
見付け出してみれば
少しだけでも

さては
踊ってしまうだろう
良い気みたいな

とても
砂浜は打ち鳴らされてたよ
吹き荒ぶ波風に

まして
焦がれ続けた夢なんだ
澄んだ瞳は

月のお姫さま

きらきらと輝くね
限度がないくらい
きらきらと遊ぶね

 月のお姫さま

苺のように温かい
きりがないほどに
苺のように優しい

 月のお姫さま

いえずに疲れたよ
何がどうなろうと
いえずに呆れたよ

 月のお姫さま

きらきらと笑うね
偽物がないくらい
きらきらと眠るね

 月のお姫さま

惑乱

仰いでみた
僕は
秋晴れを

瑞々しく
官能的な
土の上で

死んでしまわないよ
数多の凶の出現に
君自身は

麦の畑で
恍惚的な
神々しく

羽搏くのさ
鳥は
九月雨を

騒々しく
交流的な
時の中で

亡くしちゃわないぞ
単一の吉の消滅に
僕自身は

草の原で
陶酔的な
美々しく

仰いでみろ
君は
天晴れを

清々しく
魅力的な
陽の下で

離れてしまわないね
無数の気の点滅に
糸自体は

茨の径で
狂乱的に
嬉々しく

啄んだのさ
鳥は
切れ雲を

華々しく
錯綜的な
日の中で

絶たれちゃわないぞ
無数の気の点滅に
鎖自体は

川の岸で
合理的な
凛々しく

反らせみた
僕は
白百合を

揚々しく
純潔的な
風の間で

Lounge

何となく
躊躇して
独りきり
思い残す

珈琲など
味わえる
喫茶店で
感じてる

どうにも
できない
歯痒さに
持て余す

自分自身
構わない
大きくは
気にせず

何となく
狼狽して
幸せのみ
考え直す

紅茶など
味わえる
喫茶店で
感じてる

どうにも
ならない
爪弾きに
過ぎ出す

他人自身
構わない
小さくは
気にせず

廃墟

月日は流れて
誰もいなくなる
凍え付きつつ
遅れる時

森へ訪い 廃墟を見る

情緒が去って
僕もいなくなる
溶け込みつつ
止まる所

村へ訪い 廃墟を聞く

光陰は過ぎて
皆もいなくなる
縺れ合いつつ
続ける間

本を見て 廃墟へ訪う

遊戯が進んで
君もいなくなる
張り切りつつ
早まる隙

名を聞き 廃墟へ訪う

なぜ空は青いのか

私は好きといえないくらい好きでした。きっと昨夜の口付けが本心だとすると貴方はいなくなってしまうでしょう。恐くなんかありません。どこへも行きたくない気持ちです。言葉は正しいかどうか……落ち着いてますよ。何だか涙が零れ落ちそうで、胸の鼓動ばかり熱くなり、いっそ生まれて来て良かったという想いでした。貴方には分からないんじゃないですか? とても遠く感じます。空が青いみたいに、まるで愛しいともいえませんでした。

Rabbit

顔を出してみる
隠れてばかりだけど
何か聞こえるので
良いと良い

長い、兎の耳は。

 吉が好き

想いは分かる。

光を放つ
愛しいような
恋しいみたい
眼で

 めらめらめらめら

洞窟を突き抜けよう。

高鳴り
炎が散って
空を彩る
大花火

心残り
切ないように
淋しいみたく
座り込み

望みたい、銀河とか。

尻を入れてみる
潜ってばかりだけど
何か見えるので
悪いと悪い

短い、兎の尾は。

 凶が嫌い

想いは分かる。

音を弾く
恋しいような
愛しいみたい
爪で

 しんしんしんしん

界隈を跳び越えよう。

淡振れ
氷が舞って
野を飾る
雪化粧

気後れ
淋しいように
切ないみたく
立ち尽くし

願いたい、宇宙とか。

初恋

笑って欲しい
好きだから

悲しみなど
知らないんだ

嘘を云わずに
強くなれる

変わろうと
想いは膨らむ

後にも先にも
一度だけで

本当に良い
指切りしよう

約束のために
初恋という

経験として
留めておきたい

向日葵

陽が黄に咲き誇る
夏の経験を象徴し
恰も光り輝く如く
花弁は熱く伸びて

天が緑に伸び張る
夏の言葉を象徴し
恰も透き通る如く
花茎は強く支えて

地が茶に支え切る
夏の運命を象徴し
恰も絡み付く如く
花根は深く詰めて

風が白に詰め寄る
夏の思考を象徴し
恰も弾け出す如く
花種は早く咲いて

ハンター

猟師は銃を担いで獲物を捜す。山という山を越え、野という野を、否、見付けたぞ。猟師は静かに俯せになると銃を前方へ構え、引き金に指をかける。失敗だ。兎は二匹とも岩の陰に身を潜めてしまった……。「偶然」と小さく呟くと猟師は立ち直ったが、気持ちは沈んでる。今日は何も獲れないと思った矢先に一匹の兎が遠くに確認できると──射程距離だ──弾丸を放って目的を果たした、しかし普段とは違う。嬉しいのは嬉しい。血塗れの屍体を抱き上げながら自分が食べるために殺さなくてはならなかった獲物への感謝を、この大自然の中心で、愛を叫ぶように天を仰がずにはいられなかった。神は知れば知るほど罪深い人々を許さず、本当に生かされてるという世界観、慈しみを誠心誠意で実行しなくてはならない。猟師は変わらずに習慣を続けた。魂へ祈りを捧げ、霊には願いを懸ける。幸せな過去、& 現在、さらに未来へと命が絶えないように……。

   ※

夜毎、猟師は星が銀色に輝き出すと永劫に回帰する夢想を愉しんだ。無数の兎たちが輪のように連なって踊り出すらしい。

森林絵巻

鳥が鳴くのが心持ちよい
心持ちよいのは好きなのさ
好きなのは飛べる気がする
気がするのは森の鳥だよ

 ほーほー、梟が鳴く。

飛べるのは夢だから
夢だから願うしかない
願うしかないのが楽しい
楽しいのは森の鳥だよ

 梟が飛ぶ、ばたばた。

木が戦ぐのが心持ちよい
心持ちよいのは好きなのさ
好きなのは揺れる気がする
気がするのは森の木だよ

 ぴくぴく、松が戦ぐ。

揺れるのは夢だから
夢だから願うしかない
願うしかないのが楽しい
楽しいのは森の木だよ

 松が揺れる、すっすっ。

水が凪ぐのが気持ちよい
気持ちよいのは好きなのさ
好きなのは潤える魂がする
魂がするのは森の水だよ

 さらさら、湖が凪ぐ。

潤えるのは幻だから
幻だから望むしかない
望むしかないのが楽しい
楽しいのは森の水だよ

 湖が潤う、るんるん。

花が薫るのが気持ちよい
気持ちよいのは好きなのさ
好きなのは咲ける魂がする
魂がするのは森の花だよ

 ふわふわ、蓮が薫る。

咲けるのは幻だから
幻だから望むしかない
望むしかないのが楽しい
楽しいのは森の花だよ

 蓮が咲ける、ひらひら。

虫が営むのが魂持ちよい
魂持ちよいのは好きなのさ
好きなのは躍れる身がする
身がするのは森の虫だよ

 ぞろぞろ、蟻が営む。

躍れるのは霊だから
霊だから祈るしかない
祈るしかないのが面白い
面白いのは森の虫だよ

 蟻が躍る、わいわい。

実が生るのが魂持ちよい
魂持ちよいのは好きなのさ
好きなのは熟れる身がする
身がするのは森の実だよ

 あらあら、苺が生る。

熟れるのは霊だから
霊だから祈るしかない
祈るしかないのが面白い
面白いのは森の実だよ

 苺が熟れる、ぴちぴち。

人が歌うのが身持ちよい
身持ちよいのは好きなのさ
好きなのは笑える心がする
心がするのは森の人だよ

 すくすく、僕が歌う。

笑えるのは命だから
命だから救うしかない
救うしかないのが面白い
面白いのは森の人だよ

 僕が笑う、はははは。

石が澄むのが身持ちよい
身持ちよいのは好きなのさ
好きなのは研ける心がする
心がするのは森の石だよ

 とぅとぅ、珠が澄む。

研けるのは命だから
命だから救うしかない
救うしかないのが面白い
面白いのは森の石だよ

 珠が研ける、きらきら。

南極小唄

橇に乗って氷原を行こう
引ける犬に鞭を振るって
軽快な手捌きは愛の名に
恥じないくらい勇ましく

貴方のために橇に乗って
腕も指も骨も引ける犬に
挫けない軽快な手捌きは
誓いこそ恥じないくらい

凍て付ける氷原を行こう
考えながら鞭を振るって
本当の優しさが愛の名に
添えられるほど勇ましく

 星のような結晶が舞うや
 白くて淡くて柔らかくて
 まるで野に咲く花なのさ
 南極に吹く風に巻かれて

貴方のために尽力したい
腕も指も骨も止めないで
挫けない精妙な信頼感に
誓いこそ弱いんじゃない

仮に犠牲的に凍て付ける
心模様ならば考えながら
克服する本当の優しさが
美しくて添えられるほど

言葉を持って尽力したい
諦めないでは止めないで
否めない精妙な信頼感に
得るのは弱いんじゃない

仮に犠牲的に屈伏させる
心模様ならば発しながら
克服する現実そのものが
美しくて聞こえないほど

 炎のような星が弾けるや
 高くて熱くて神々しくて
 まるで途に繁る茨なのさ
 南極に巻く風に包まれて

貴方のために夢を想える
腕も指も骨も固く拾って
挫けない気持ちになれる
誓いこそ強いだけだから

夢を想える人生のために
固く拾って声も何も姿も
気持ちになれる会いたさ
強いだけだから笑わない

 結晶のような炎が輝くや
 赤くて激しくて明るくて
 まるで途に咲く花なのさ
 南極に吹く風に流されて

橇に乗って雪原を行こう
引ける犬と飴を舐めつつ
爽快な舌打ちは恋の名に
慢らないくらい慎ましく

自身のために橇に乗って
肉も唇も口も引ける犬と
抗わない爽快な舌打ちは
誓いこそ慢らないくらい

凍え切れる雪原を行こう
生きながら飴を舐めつつ
本当の厳しさが恋の名に
込められるほど慎ましく

 月のような凝結が解くや
 黒くて厚くて芳ばしくて
 まるで世に実る果なのさ
 南極に巻く風に吹かれて

自身のために努力したい
肉も唇も口も捨てないで
抗わない数奇な責任感に
誓いこそ悪いんじゃない

仮に虐待的に凍え切れる
魂象形ならば生きながら
浄化する本当の厳しさが
麗しくて込められるほど

言葉を持って努力したい
逃げないでは捨てないで
否めない数奇な責任感に
試すのは悪いんじゃない

仮に虐待的に造反させる
魂象形ならば放ちながら
浄化する現実そのものが
麗しくて見られないほど

 砂のような月が照らすや
 深くて清くて由々しくて
 まるで野に翔る蝶なのさ
 南極に吹く風に包まれて

自身のために幻を想える
肉も唇も口も凄く続けて
抗わない気持ちになれる
誓いこそ良いだけだから

幻を想える生活のために
凄く続けて姿も何も声も
気持ちになれる会いたさ
良いだけだから泣かない

 凝結のような砂が崩すや
 青くて甚だしくて暗くて
 まるで野に実る果なのさ
 南極に巻く風に流されて

Sheep

曇り空の元
草を食む羊たち
張り巡らされる柵に構わず
群れを為しつつ

小屋では
牧番が小麦を打つ
杵を持って座り
強かに

膨らむ毛並み
押し合う羊たち
刈り取りの頃は気に留めず
惑えるばかり

滞る風の中
水を飲む羊たち
取り巻かされる杭に構わず
集いを為しつつ

小屋では
牧番が大豆を掻く
匙を持って立ち
細かに

窄まる毛並み
減し合う羊たち
刈り取りの頃は気に置かず
並べるばかり

Oasis

白日に晒される
砂漠の中の水溜まりに
一匹の魚が泳いでる
流れる微風は東へと進む

西へと向かう
長旅の疲れを癒せる
木の梢に羽を休め
鳥たちが留まる

水溜まりは点々と転がる
洪水が起こりつつ
何匹もの魚は振り出され
日照りが増すばかりだ

寡黙に毛を繕って
飛来する影が砂漠を覆う
觜が飛沫を上げ
鳥たちが喉を潤す

秘境

鳥が飛んでる
翼を広げて

気儘に

人は憧れて
瞳を輝かせる

徒然に

雲は漂ってる
水を含めて

後生に

心が敬って
骨を紛らせる

素敵に

丘を彩って
花は咲いてる

恒久に

空が晴れて
風を奏でてる

爽快に

肉を揉ませて
魂は敬える

生涯に

土を占めて
石が置かれる

妙用に

耳を響かせて
人が憧れる

気丈に

角を回して
虫は這ってる

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