ヴィヨンの死刑と共に歌われた不幸な詩へ

生活苦に苛まれるほどに親近感が湧いて来る詩が ヴィヨン の 首吊り人のバラード だった。 十五世紀のフランスの詩人で、ならず者みたいな生き方だったらしい。窃盗や暴力/殺人などによって幾度も投獄された。それこそ悪の詩人を地で行くという形で、三十歳を過ぎた頃に止まらない犯罪からついに絞首刑を宣告されてしまった。 ヴィヨンは現世に別れを告げるような思いで自らの死を控えながら 首吊り人のバラード を歌ったとされる。 墓碑銘 ともまさか題されている。モチーフはいうまでもなく、自分らしさそのものだ、果てしなく、悲しい気持ちだったにせよ。 François Villon from the Grand Testament de Maistre / Public domain 結果的には減刑されて絞首刑は執行されずに地域:パリの十年間の追放処分だけで済んだみたいだけど、ただし後の消息は歴史的に途絶えていて三十二歳で亡くなったこと…