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些細な日常

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コットの幻想的に心を潤わせる絵の真実

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コット は十九世紀のフランスの画家で、当時、 絵の主流だった新古典主義 の終わり頃に出て来ていた。 Springtime by Pierre Auguste Cot / Public domain 新古典主義は元々は先代のロココ様式という雅やかで装飾的な絵に反発して生まれたといわれる。宮廷芸術とすると王室が文化的に栄えていた時代を象徴していたわけだけれどもフランス革命と共に衰退して行く流れの中で取って換えられた絵のスタイルが新古典主義だった。 目下、音楽では モーツァルトが王室を離れて初めてプロを目指していた 時代だったし、奇しくも芸術家としてそれぞれの生き方が感性的に響き合ってしまう。逸話によれば児童期にシェーンブルン宮殿で出会って結婚を無邪気にも申し出たとされる マリー・アントワネット がオーストリアからフランスへ出向いて ルイ十六世 の王妃に就いてからまさかのギロチ…

ルイス・キャロルの不思議の国のアリスがナンセンスに包まれた第六感

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人生のこの上ない瞬間にアリスを見た、焼き芋のように気持ちも甘くさざめいて。 Falling Down The Hole - Alice in Wonderland by CorneliaGillmann 何も起きることのない秋の昼下がりに一人だけ何かが起きているという風情が本当に不思議だ。 ナンセンス文学の代表とも見られる ルイス・キャロル の 不思議の国のアリス だけれども知って僕が最も驚いたのは作者が実は数学者だった。 ルイス・キャロルの理知的な発想で表現された小説が 不思議の国のアリス だとすればナンセンス文学は全くの外面的な評価でしかなかったのではないだろうか。 作品の内面は数学の理論のように精巧な仕方で捉えられて然るべきだとすれば《好奇心の流れ》が改めて注目されざるを得なくなって来るわけなんだ。 生活の珍妙さとも繋がる。どこで何が起きるかは分からなくて数多の因果…