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些細な日常

ランブラーの第一部|詩集

望郷

小山に立てるなら

灯台が円錐の頂点を昇降させながら回転させる明るさも長細く
縁取られて浮薄する泥寧は春が隔てる霜柱を包含して
絡み合い
隆々と重力の抵抗で軟化する方面へ
聳えた櫟の数を指折るより

遥かな気分だろう

貝殻を採れたらば

風船は南向きの紐の蝶結びを引き摺りながら小刻みに揺らめいて
萎れず
設計された区画を概括する暦に綴じられる日毎と
縦縞が醸し出す胡桃を内から外まで展開できた
範囲の僅かな品定めより

悠かに胸裏らしい

架橋を渡れるなら

笊に盛られた蕎麦の曲線が重なり
鉄砲魚に発射される水滴を受けた
鉛が遮蔽できる月で
窪んだ王冠を刻印する兵隊蟻の行進が白旗と囲んでは炙り出す
火炎の中心の串刺しより

遥かな官能だろう

坂道へ往けたらば

付き添う雛菊は棒切れを埋め尽くして
独楽が巻き起こす三角形と
毛糸を縒り合わせて作り出される歯車へ石臼が砕いた胞子は速やかに飛んで来て
漏斗を分裂しながら変化する気圧も低い
徐ろに靡く札付きより

遥かに腹蔵らしい

時候を戻せるなら

土竜が掻き穿り
油を敷いた鍋を弾け捲った玉蜀黍は熱く
飛行機の滑走路も舗装された空港の周囲に整然と配置された鉄柵へ
立て掛かる帽子は矢印を垂直に向け
判別される畑が面立つより

悠かな情緒だろう

幻想組曲

よ 天使
消え失せ易く 現れ難い
幽かな 光を投げ掛け
鼓舞する 疑いなく
瞠る 目で

今一度 星と
輝き 流れ落ち
山頂から 山麓まで
落ちながら 眩しくも
煌めいて 沈めるに

喚んだ 慰め

な 妖精
込み入り易く 判り難い
細かな 音を差し詰め
発動する 否みなく
欹つ 耳で

金輪際 鳥と
響き 鳴き通し
林間から 臨海まで
通しながら 厳しくも
騒めいて 止めるに

招いた 報い

さ 神様
感じ易く 考え付き難い
遥かに 命を創り出し
維持する 堪らなく
躍る 胸で

新世界 力に
漲り 奮え溢れ
実体より 自然へと
溢れながら 険しくも
艶めいて 果てるの

覚れた 救い

や 聖霊
超え易く 兼ね合い難い
確かに 善を遣り繰り
倍加する 已むなく
征す 額で

別天地 時に
閃き 移り変わり
過去より 未来へと
変わりながら 烈しくも
響めいて 斬れるの

束ねた 誓い

ぞ 天馬
御し難い 翔び去り易く
円らな 虹を駆り立て
潤沢する 迷いなく
綴る 節へ

日一日 香と
咲き 振り撒き
都市から 田舎まで
撒きながら 芳しくも
仄めいて 没するの

召した 癒し

ね 精気
抑え難い 擦り切れ易く
強かな 氷を置き放し
賛嘆する 狂いなく
滲む 態へ

瀬戸際 味と
富み 染み渡り
内国から 外国まで
渡りながら 珍しくも
戦めいて 尽きるの

服した 和み

ぜ 神明
思い知り難い 受け易く
頑なに 身を満ち足り
啓示する 衒いなく
司る 情へ

未曾有 能で
迸り 研ぎ澄まし
本質より 宇宙へと
澄ましながら 逞しくも
犇めいて 逐えるに

起てた 施し

わ 霊魂
巻き取り難い 綻び易く
秘かに 杖を継ぎ接ぎ
理知する 悩みなく
宿す 質へ

異次元 場で
轟き 増え嵩み
此処より 其処へと
嵩みながら 倹しくも
蠢いて 矯めるに

殉じた 尊び

夢見図鑑

火を噴いて山野が燃える
炎を興して山林が滾れる
火の海の如く恰も呑まれ
炎の車の如く恰も曳かれ
焔は揚がる所為を縦乗り
焔は舞える所為を横揺れ
明々と叩き毀れた粉々に
熱々と溶け出した沸々に
燠が埋める地殻を発って
燠が掘れる地盤を貫いて
恰も被せた笠の紐の如き
恰も刺した鍼の莚の如き
古今を緊める煙は宙吊り
古今を圧する煤は相俟り
潰れた暗澹に黙示と昇れ
濾した執拗に徴候と暢び
樹木が焼ける列柱の火で
木炭が焦げる紅蓮の炎で
巨きい円環へ覆われつつ
豊かな球体へ囲われつつ
枝葉は爛れて落ち降れた
灰汁は膿んで垂れ提げた
何とも炙れる不惑の焔だ
是とも燻せる染朱の燠だ

土を載せて渓谷が塞がる
砂を詰めて渓流が封じる
土の渦の如く恰も巻かれ
砂の房の如く恰も距たれ
石は転じる所為を前倒し
石は辷れる所為を後押し
朗々と突き破れた段々に
重々と盛り込んだ朦々に
岩が積める地殻を掠って
岩が抉れる地盤を斥けて
恰も撲てた楔の鋼の如き
恰も唸れた蜂の巣の如き
古今を搾れる埃は先取り
古今を縮める塵は元通り
曝した混沌に契機と泛き
捏ねた倦怠に縁起と紛れ
河床が涸れる布陣の土で
岸壁が渇する白妙の砂で
豊かな局面へ臥されつつ
冷たい線形へ措かれつつ

水を湛えて惑星が脹らむ
液を修めて遊星が高ぶる
水の邸の如く恰も造られ
液の竿の如く恰も掛かれ
雫は泳げる所為を上回り
雫は潜れる所為を下向き
易々と蹴り摧いた散々に
汲々と捺り付けた端々に
露が溜まる地殻を沿って
露が延びる地盤を透いて
恰も弛めた軛の枷の如き
恰も抜いた栓の甕の如き
古今を擦れる苔は奥行き
古今を磨ける黴は間取り
崩れた放漫に奇蹟と彳み
熟れた退屈に瑞兆と仆れ
公転が溺れる鉄壁の水で
配置が陥れる濃藍の液で
冷たい角度へ追われつつ
柔かな弧状へ押されつつ
自転は腫れて枯れ朽ちた
軌道は窮して裂け剥けた
何とも濁れる超絶の雫だ
是とも淀める彩青の露だ

風を煽って天空が荒れる
嵐を催して虚空が乱れる
風の罅の如く恰も割られ
嵐の堰の如く恰も切られ
雷は馳せる所為を斜掛け
雷は攣じる所為を旋曲げ
轟々と投げ抛った早々に
縷々と注ぎ込んだ並々に
光が掬える地殻を弾けて
光が溢れる地盤を徹して
恰も噎せた井の鉤の如き
恰も匍えた蛇の塒の如き
古今を劈ける凸は内振り
古今を晦ます凹は外払い
長けた静謐に寓喩と漾い
喫した貪婪に裸像と凝り
日向が凋める総勢の風で
野鴨が窶れる黄味の嵐で
柔かな区分へ急かれつつ
激しい帯域へ伸されつつ
日陰は饐えて凌ぎ削れた
野鴨は衰えて鬩ぎ合えた
何とも灯れる秘奥の雷だ
是とも耀ける着金の光だ
河口は灼けて萎び折れた
岸部は乾いて歪み割れた
何とも固まる無尽の石だ
是とも干せる塗銀の岩だ

会いたい

もう遅く
識られない
屈辱を耐え
忍ぶから

まだ早く
認められない
鬱積を抱え
倦むため

さも甚く
別たれない
情念を煮え
切るわけ

会いたい

何時まで
続いていた
何処から
落ちている

会いたい

何処へと
達していた
如何とぞ
枯れている

会いたい

如何には
弾けていた
何時しも
死んでいる

会いたい

愛らしく
光り輝いて
もう眠り
太陽の声で

恋らしく
潤い溢れて
まだ走り
遠洋の歌で

真しやか
奮い立って
さも狙い
疾風の息で

会いたい

何時から
続いている
何処まで
落ちていた

会いたい

何処とぞ
達している
如何へと
枯れていた

会いたい

如何しも
弾けている
何時には
死んでいた

飛び回る
鳥を羨んだ
今日より

咲き誇る
花を捕らえた
当所より

連れ去る
山を憶えた
事実より

ラプソディー

朝焼けが眩しくて
瞳を逸らせずにいた

窓辺に落ちかかる
明るい光に包まれて

鳥が鳴いていた
変わらないまま
鳴き続けてる

花は開いている
変わらないまま
開き止まない

午前四時

薄曇りに見て取り
目は合わさずにいた

窓際へ降りかかる
柔かな色を抱きつつ

陽は昇る

夕暮れが喧しくて
耳を外せないでいた

街路へ打ちよせる
冷たい音に触れられ

風が吹いていた
変わらないまま
吹き続けてる

鳥は飛んでいる
変わらないまま
飛び止まない

午前六時

紙切れに聞き取り
耳は当てないでいた

路傍へ押しよせる
明るい音を触れながら

地は回る

夜更けが疎ましく
君と逢わずにいれた

一帯に差しのべる
柔かな闇に埋もれて

花が揺れていた
変わらないまま
揺れ続けてる

月は浮いている
変わらないまま
浮き止まない

午前午後

仮初めに感じ取り
君と別たれずにいた

一帯へ繰りのべる
冷たい空を埋めつつ

ラプソディー

僕と逢われずにいた

豊かな天に尽くして

変わらないまま

変わらないまま

四六時中

気紛れに思い知り

奇跡へ結びつける

ラプソディー

君と別れずにいられた

変わらないまま

未来永劫

一帯へ差しむかう

ラプソディー

胸を匿わないでいた

公園の昼下がり

虚ろな雪に揉まれて

月が浮いていた
変わらないまま
浮き続けてる

風は吹いている
変わらないまま
吹き止まない

時々刻々

素振りに受け取り

新たな夏を控えないでいた

内面へ繋ぎとめる

情趣

時は経て
場は遷る

桜の咲いた春
蝉の鳴いた夏
栗の実った秋
雪の降った冬

風は発つ
月は照り

爛漫と見れた
絢爛と聞けた
巌然と嗅げた
荘厳と触れた

場は遷る
時は経て

春の散った桜
夏の黙った蝉
秋の逸した栗
冬の失せた雪

風は発ち
月は照る

やはり見れた
まさか聞けた
なんと嗅げた
しかも触れた

時は経て
風は発つ

春に乱れた桜
夏に狂った蝉
秋に慌てた栗
冬に戦いた雪

月は照る
場は遷り

計なく見れた
切なく聞けた
美しく嗅げた
麗しく触れた

風は発ち
時は経る

桜へ耀いた春
蝉へ導いた夏
栗へ薫った秋
雪へ即した冬

場は遷る
月は照り

見えたようだ
聞けたらしい
嗅げただろう
触れたみたい

ノクターン

待ち望んだ
心躍らせて
巡り会いを

大切な思い
心震わせて
握り締める

繰り返した
心通わせて
何時までも

好きでいる

待ち望んだ
歌い続けて
何時までも

好きでいる

花は開いた
星が輝いた
鳥は鳴いた

広がる空と
夢を叶えた
果てるまで

心躍らせて
心震わせて
心通わせて

空の青さと
見詰められ
染まりつつ

差し願える
魂放たれて
分け合いを

貴重な想い
魂奪われて
踏み込めた

保ち留める
魂交われて
何処までも

好きでいた

差し願える
歌い止まず
何処までも

好きでいた

風が発てる
魚は泳げる
月が照れる

深めた海と
幻を遂げる
済んだから

魂放たれて
魂奪われて
魂交われて

海の静かと
聞き入らせ
向かいつつ

濃霧

何れにしても目に浮かんだ太陽ではない
幻想的な木立の中を取り巻いた記憶の群れは
手応えも虚しい落葉の銅板画と
綴られる風へ引き渡される

嘗て見たのが夜啼鶯だったかどうかは怪しい
水辺には名前が沈み込んではいなかった
恐らく泳げるなら真夏なんだろう
空想しようと本当に可笑しい

視界を横切る雨は何となく曇らせながら
徘徊する気持ちを押し留めてしまう
恰も古式の人形劇の如く

霧が濃くなるのを何よりも掴んでいた
未だ寂しい光が見えなくて

夢想的な郊外の旁を追い立てる思念の集いは
足掻きも倹しい裏庭の輪舞曲や
纏われる塀へ押し放された

予て聞くのが黄金郷なのかどうかは訝しい
沼地には神話が築き上げてもいなかった
恐らく憩えるなら健康なんだろう

海岸線へ近寄り
心魂を斜交う泪は何となく蒸らしながら
停滞する面持ちを引き返してしまう
恰も珍妙な映写幕の如く
踏み締める路上……

霧が濃くなるのを何よりも捉えていた
既に淋しい音が聞けなくて

プレシャス

蒸発する海と共に
まるで涙のような
思われた悲しみを
刹那と失せるのは
きっと愛なのかも

波間へ揺れる孤島
きっと夢のように
全力を振り絞って
辿り着かなくては
まるで嘘なんだと

天空を喜びがてら
鴎なら飛ぶはずの
軽くて何とも白い
雲では漂うばかり
白くて何とも遠い

太陽が燃え上がる
たぶん恋なのかな
零れては贈られた
まるで幻みたいに
搗ち合う誰かとは

今生を讃えられて
まるで神みたいな
感じてしまう状態
たぶん命なのやも
一人では出来ない

黒鳥

想像すると優美だ
何時も――――
思考しては豪奢で
夕陽へ飛翔してた

失踪するか、孤立したか。

本当に優美だった
何時も――――
非常に豪奢なので
暗夜を目的してる

求めないで、いられない。

概念すると墓碑だ
何処も――――
表現しては人生で
悲哀へ落下してた

感受するか、想像したか。

本当に墓碑だった
何処も――――
非常に人生なので
黒鳥を結果してる

忘れないで、いられない。

作詩すると華麗だ
如何も――――
経験しては稀有で
宇宙へ到着してた

言葉するか、概念したか。

本当に華麗だった
如何も――――
非常に稀有なので
宝玉を由来してる

呼ばないで、いられない。

想起すると典雅だ
何故も――――
思惟しては風月で
今日へ脱出してた

会得するか、作詩したか。

本当に典雅だった
何故も――――
非常に風月なので
黒鳥を起源してる

アレグロ

星が囁いた
絆を
手に入れて

涯しない程
絆は
流れ去った

   星を見込む
 絆で
闇は揺れて

差し迫った
絆と
満たされず

心は詠んだ
絆に
願わしい位

夜が教えた
 絆の
   摩訶不思議

何としても
絆へ
急いでいく

足は周章て
宴を
許しながら

蹴りながら
径は
損われない

暁を聞いた
東で
峰が散らす

奇妙奇天烈
華と
降って来た

望ましくて
 門に
   魂が吟ずる

刻を倣った
掟の
界は変じて

何となれば
徳へ
急いでいけ

エチュード

転んだら
誰もいなかった
起きないで
何もいえないまま
丸太なんか
感じてなかった
痛ましさのため
挫くかも

躓くなら
誰もしなかった
直らなくて
何もできないまま
石塊なんて
思いがしなかった
恥じらいのゆえ
剥ぐやも

欠けると
去かないで
裂くやら

足りると
活きなくて
刺すやら

挫くならば
何でもなかった
後戻りではない
誰でもないとか
苦し紛れながら
破くだろう

いっそ

剥いだらば
何ともなかった
先送りとはない
誰ともないなど
辛い晒しながら
背くだろう

傾けたら
顕れないで
疑わしく
彼岸へ
唆られずに
悩ましく
張れるかと

まさかやがて

成れたら
数えないで
忌わしく
苛まれずに
呪わしく
解れるかと

社会へ

サイレンス

詩を書くとはいえ
大変なこと
誰に読まれなくて
易しくない
真と表せるものを
転換すれば
何が伝わるだろうか

 サイレンス

何を書くとはいえ
大変なもの
詩に読まれないと
易しくない
誰と表せることを
転換したら
真が届くだろうか

 サイレンス

真を書くとはいえ
簡単なもの
何に読まれないで
難しくない
詩と表せることを
発揮すれば
誰が守るだろうか

 サイレンス

誰を書くとはいえ
簡単なこと
真に読まれなくても
難しくない
何と表せるものを
発揮したら
詩が通るだろうか

 サイレンス

ファイン

子猫に給餌して
子犬と散歩する

気楽になれた

爪を研いでもいず
毛を繕ってもない

気軽になれた

誰か遠くへ出掛け
誰か静かに寝入る

気安くなれた

揺れる柳を聞き
浸かる鰻を見て

気長になれた

驟雨

居たたまれず 手を焼いたと
思えた仮面を 回り込む竹林
膝を抱えつつ 何食わぬ顔の
妖精に貸した 耳へ鳴り出す
センチメント 張り詰めては
石垣も溝鼠も 湿らす驟雨だ

居たたまれず 首を切れたと
感じた爆薬を 滑り込む山野
腕を組みつつ 他愛ない指の
妖精に掛けた 目へ映り出す
センチメント 引き締めては
藁塚も頬白も 濡らす驟雨だ

居たたまれず 腹を割れたと
考えた小刀を 転げ込む岩窟
胸を張りつつ 素知らぬ額の
妖精に添えた 口へ溶け出す
センチメント 弛み切っては
土塀も飛蝗も 滴らす驟雨だ

居たたまれず 骨を折れたと
察した荒縄を 飛び込む崖下
頭を振りつつ 屈託ない声の
妖精に向けた 背へ追い出す
センチメント 凝り捲っては
泥沼も紺菊も 曇らす驟雨だ

居たたまれず 胸を刺したと
案じた真綿を 落ち込む海辺
鼻を曲げつつ 誰構わぬ鏡の
妖精に寄せた 肌へ触れ出す
センチメント 打ち揺れては
路地も桜桃も 溢さす驟雨だ

天使への伝言

判ってくれるかしら
回りくどいとしても
思い当たらないんだ
無くしてしまったの
弱り果てた日の事で
右往左往してたっけ
二つの羽は重いけど
耐えられなくないし
何とかなると感じた

騙されたね 神の使い

僕は運動は苦手では
芸術を拘泥するのを
初めて気付かされて
心から謝恩するから

聴かせるよ 愛の言葉

ありがとう
ありがとう
いついつまでも
いつまでも
とうとうとうと
とうとうと
ながれるきもち
うれしいなみだ

神の使いへ 聴かせる

悟ってくれるらしい
曲がりくねるならば
知り得ないでしょう
在るわけだとするや
困り過ぎた世の物と
雲霧消散するべきで
弓矢は只も熱いのに
務めようとしたがり
誰でもなくて考えた

欺かれたな 天の使い

君自身が内向的だが
出口のない生き方の
素敵な綺麗な華美な
魂より礼賛するより

視させるよ 恋の台詞

おめでとう
おめでとう
どこどこへとも
どこへとも
おめでとう
こんこんこんと
こんこんと
あふれるきもち
かしこいえくぼ

天の使いへ 視させる

さかしま

昨夜を思い出せない
肝冷やす枕元を離れ
トーストへ舌巻いた
目玉焼きとサラダも
牛乳のコップは空け
マホガニーの食卓で
思い出している太鼓
抽象的な夢だったな
エジプトの三角形の
ピラミッドを進んだ
太鼓を叩く細長い線
付き添われるままに
足が震えてる頂上で
もう向きそうな時を
起床した今朝という

真昼を感じ入れない
腰砕ける市街を行き
チケットへ気休めた
千里眼とリュックも
折り畳みの傘は持ち
ニッケル製の椅子で
感じ入っている氷塊
空無的な現だったぞ
アフリカの中心部の
ナツメヤシを取った
氷塊を運ぶ底低い船
置き去られるままに
髪が靡いてる快晴で
ただ離れそうな場を
意識した当日という

明晩を考え付かない
首竦める樹海を向き
ポケットへ爪繰った
布切れとハンカチも
箱のオパールは放ち
プラスチックの刺で
考え付いている写真
本格的な幻だったよ
カシオペアの天体の
ポラリスを掴まえた
写真を流す生温い花
連なり合えるままに
身が超えてる浮遊で
まだ行きそうな世を
就寝した暗雲という

超常的な彼氏

彼女は陽気だった
しかし恋愛について
葛藤したのである

相手は何者なんだ
ただし恋愛について
関係したのだった

彼女は煩悶してる
そして人生において
判断するのである

相手は異性だった
しかも人生において
別離したのだった

注げよ 注げ 涙よ 涙
もしも亀裂が走るなら
水さ 水 流すさ 流す

彼女は慎重だった
しかし人生について
苦悶したのである

相手は誰某なんだ
ただし人生について
関係したのだった

彼女は動揺してる
そして愛好において
断行するのである

相手は共有だった
しかも愛好において
堕落したのだった

塩さ 塩 揉むさ 揉む
もしも齟齬を来すなら
凌げよ 凌げ 岬よ 岬

彼女は貞淑だった
しかし愛好について
憔悴したのである

相手は何人なんだ
ただし愛好について
関係したのだった

彼女は悶着してる
そして生活において
提唱するのである

相手は同類だった
しかも生活において
離別したのだった

燃せよ 燃せ 炎よ 炎
もしも軋轢を生むなら
光さ 光 照るさ 照る

彼女は清純だった
しかし生活について
悶絶したのである

相手は某なんだ
ただし生活について
関係したのだった

彼女は誰々なんだ
そして恋愛において
義理するのである

相手は分身だった
しかし恋愛において
破滅したのだった

灰さ 灰 巻くさ 巻く
もしも摩擦が働くなら
飾れよ 飾れ 菫よ 菫

  • ブログの投稿者: 結城永人
  • タイトル: ランブラーの第一部|詩集
  • 最終更新: 

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