告白
もしかしたら僕は君を裏切ってしまうかも知れないんだ。恐ろしい。愛すべき人よ。心臓が破裂するほどの勢いで、僕を振るわせてしまう。何と呼ぶべきか? 理性が損なわれて忽ち肉体が燃え上がる……。外皮としての社会性が暴かれて晒されて人間が常軌を逸して行く。裏切りは頑なに生易しい状態を表すんじゃない。悲しい野獣なら僕は幾らでもなれた。余りにも美しすぎる君に断じて性を求めて止まないというわけさ!
それなのに二人の間には何の共通性も世間並みに備わってないんだよ。死神、そうかも知れない。信じるべき神の可愛らしい仕業によって破られるのみの約束が保たれ続けてる。どうすると良いんだろう? とにかく新しい絆を作ってみる。君と僕との幸せの形としての約束、喜んで貫き通したくなるというか、そんな感じがする。
見者の歌~星の光と風の波~
暗い筒の中に光が現れるのを見たのさ。星が煌めく。そんなはずはないと眼を疑うけど、どうにも覆されないぞ。幻視、見者になれ。そんな経験を増強してみる。倍加してみる。自分の能力として備えてしまうんだ。何もかも星の光と感じながら過ごすよ。長く続かないのに無情の気持ちさ。
明るい輪の中に波が現れるのを見たのさ。風が翻る。そんなはずはないと眼を疑うけど、どうにも覆されないぞ。幻視、見者になれ。そんな経験を増強してみる。倍加してみる。自分の能力として備えてしまうんだ。何もかも風の波と感じながら過ごすよ。長く続かないのに無上の気持ちさ。
覚知
まだ僕は愛の距離感を知ったばかりだ。近すぎて見えなかった君よ、この遠く離れた寒冷地帯の孤独の中で、僕はどれだけ想いを募らせるのか! 燃え上がる炎となってルビーを掴んだ。ブラックホールの蟇蛙みたいな根性といって時間の中に居座りながら自由に窒息する手前で、君の名前を呼ぼう。
花園への進路
僕は心から謝るよ。ごめんなさい。君の純粋な気持ちを逆手に取って意外に町中を闊歩してしまった……。凸凹の内面を均してくれたって讃えられるけど、それが平らかどうかが漸く僕には分からないよ。もしかしたら精神の壁は永久に閉ざされ続けるのかも知れない。君は形容詞を打ち砕くという水晶を手渡さないね。何が写ってるのか?
僕だと良いのに違うなんて一気に追い越してやる。それが僕だって一気に追い抜いてやるぞ! 愛の台詞を囁く間もなく、恋の文句を呟く暇もなく、そして君こそ花園への進路を忘れるんじゃない。何も悲しまずに結び合わされる喜びの数多と共に求められるのは誰でも構わないと思うな、この僕は。
情熱のセレナーデ
天使が地上に舞い降りる。火山の斜面では牡牛が聖母と激突する白い事実が強かに溢れた。もし君が表象の効果を振り切るのならば僕は少しも犯されずに済むだろう。まだ何も起こらず、もう何も起こらない。僕は天使を連れて行く。まるで逃げるように。世間では各種各様の文字が偶然的に左右されながら意識的に上下するけど、どんな復讐とも無縁に薮の中を突き抜ける謎めきとは何なんだろう? 月に照らされて永遠に立ち返るまで神の戒めと考えるには死が余りにも難しすぎるから直に使命をくれと叫んだ。
一夜の夢
僕は大変な勘違いをしてるんじゃないかって酷く身震いしたんだよ! だって「自分を殺せるのが花だ」って誰かに聞いたから。これじゃ美しさが把握されない。
枯れない花は咲き得ないという時代の中で、生きながら次第に人も同じだっていうのは神を過信してるんだ。心の声の盗人よ、基、墓へ赴く誰かよ。咲く花が美しいのに枯れるのは人のせいさ。
Like a slang word
聞かされた、永遠に一人ぼっちって、僕は。まるで耳が切り落とされるみたいな感じがする。どこかに閉じ込められてるんじゃないか? 全面的に圧迫を受けてる。なぜかというと傲慢さが僕の真実を不合理に虚偽へ塗り固めたからだ。こうして皆も自分自身を喪失して行くに違いない。頑張ろう! 無限なしで永遠は不可能だから君と僕はいつかで繋がってる。
ロマンス
永遠の星空へ
汽車が銀色に走り行く
決して叶わない夢を乗せて
僕らを慈しむように
惹かれ合う何か
尽きるはずのない美しさを流しながら
夜の旋律で
聖なる花々を甦らせるために
詩葉書
Dear いちごっ子
近付く海の波音を見詰めながら赤い匂いを嗅ぐ甘さに慕わす気持ちを寄せて……
Strawberry
It is you
For I remember
太陽が灼熱と砂浜に打ち放すと長方形の暗黒が僅かに浮かび上がる
Good bye
My angel
どうしても引き込まれてしまう
You know
Go ahead
まるで海みたいだ
書いてるのか?
現実は素晴らしい
また幻視してる
総てが揺れ動いて感じるんだ
表してるのか?
何もかも現実としか過ごさないぞ
あの暗黒によって反転された意識によって透明化された世界そのものこそ無限の苺なのさ
さらに考えなくてはならない
僕が真実に生きられるのは天使じゃなくて君のせい!
From 永遠を愛する人
フラッシュライト
風は緩やか
君は笑う
まるで向日葵のような明るさを放つ
真夏の恋さ
遮られない太陽に空が白く弾けて僕は殺されると想う
肩を寄せ合わせながら行こうよ
二人で砂浜を歩くんだ
遠く夜の花火を眺めると良い
水鏡
夢で魚は喋る
今も昔も変わらずに時は曲がるよ
懐かしい
どこか覚え続ける居場所さ
魚が小刻みに動く
つかまえる?
徐に傾く草の影へ幻の眠りが消え去って行く
水鏡……
Stardust season
ずっと一緒になるのさ 貴方と
いえば嘘でしかない さよなら
やっと考えてみるんだ 運命を
想いを込めて
砕け散る心よ
儚さよ
太陽は沈みながら
天使を紅く照らす
どんな後悔も残さない……
不覚と 暗い夜に魔法使いが訪れる
星屑 振るべき杖で生み出すという
海原へ 拾い集めて忽ち鏤められる
きっと止まらないのは結ばれる絆を願うばかりの恋だから 今こそ
全てがまるで絹のように季節を奏でるだろう
遥かな期待へ解き放つ 喜びの煌めき いつまでも
想いを込めて
砕け散る心よ
儚さよ
満月は浮きながら
野兎を碧く染める
どんな未練も残さない……
無情と 寒い雨に魔法使いが訪れる
星屑 回すべき杖で生み出すという
貝殻へ 取り持って忽ち添えられる
きっと結ばれるのは止まらない証を望むばかりの恋だから 今こそ
全てがまるで虹のように季節を奏でるだろう
遥かな期待へ解き放つ 喜びの煌めき いつまでも
解き放つ
煌めき
いつまでも
いつまでも
一緒に
サンタクロースのニュアンス
君の元へ。何年後に戻って来るのか。それだけに老けてるけど、良く考え抜かれた髪や髭は真っ白で、僅かな桜色も付いて洒落るね。五月の真っ赤な花弁と似通う服を着てるのは季節外れの日記を開くためさ。笑いかける、薫る風の夏に凛々と響き出す樅の木の深い緑と共に。
降り積もる雪の中でしか仲良くならず、それを幸せと呼んでしまうよ。黒いドット柄の宇宙に黙々と灰を撒き続ける一軒の家の煙突を探し出すという情熱を帽子と長靴で明るく物語りながら想いの丈の馴鹿が引く橇に乗って氷の国でオーロラ越しに麻袋を広げては掛け替えのない願いを詰め込む……。きっとプレゼントを持ち合わせるだろう。君だけに。何年後に戻って来るのか。
対話モード
ある頃。
「永人」と子犬。
「何か?」と僕。
「永遠はない」と子犬。
「ある、永遠は」と僕。
「変わるものしかないんだ」と子犬。
「その考えを考えてみろ」と僕。
「だから変わるものしかないんだよ」と子犬。
「凄い!」と僕。
「夢を持ちたい」と子犬。
「詩的にいえば永遠とは夢の形なのさ」と僕。
「夢の形……」と子犬。
「哲学的にいえば事物の本質とゆー実在論の永遠と差異の反復とゆー方法論の永遠との二つが思考される」と僕。
「嫌いだ」と子犬。
「永遠なしには夢は持ち得ないんだよ」と僕。
「分かってる」と子犬。
「始まりも終わりもない」と僕。
「いつのまにか、僕は、これは」と子犬。
「子犬。生きよー」と僕。
「今だけか? 疑いながら、永遠を。捲るめく世界の中で、幾らでも形が変わって行くぞ」と子犬。
「うん」と僕。
芝生が揺れ出す。
Dusty diamonds
ありがとうっていいたかった。笑ってしまうけど、心配してくれて嬉しかったよ。少し離れるだけなのに、まるで死んでしまうみたいに。二十歳さ。恋さ。理想の人さ。「気を付けてね」、そんな一言が胸を去らない。僕は生きようと思った。幾度も見送っては立ち止まり、引き返そうとしながら何もしなかったな。
愛されるのは一人じゃないと分かった夕べ、世界中の誰よりも貴方を信じてた。
Torch
今まで貴方をどんな人かとばかり思ってた。懐かしい心を辿ってみれば天使が夜半を彩って止めないという。僕の望みも願いさえも遠い遠い記憶の中でまるで愛のように踊ってた。貴方にとって当たり前の全てが言葉に一つもできない度に悲しくなるんだ。三日月が幽かに光を振るわせる。消えてしまいそうな恋の想い出なのか……。もし貴方の瞳が鈍い色合いを帯びるなら朝焼けと共に空の美しい町並みへ舞い上がると良いだろう。恥じらいつつ常に魔性を見据えるなんて僕が遮ろうとするには余りにも疑い過ぎる。せめて生まれ変わり、魂だけでも好きでいたい。
New status
斜めに星が落ちて
いつの間にか
夜更けに気付いて
いつの間にか
僕が抱き寄せてた
雑踏のみの道端で
君と座り込んでは
全く笑い合えずに
僕が撫で遣ってた
喧噪のみの街角で
君と向き直っては
全く泣き合えずに
横から風が吹くよ
情けないくらいに
どこかへ抜けるよ
情けないくらいに
どうせ偽物なのさ
君こそ忘れないで
ためらいながらか
僕だって消し去る
もどかしいなんて
まるで詩みたいな
そんな感じがして
ただ止められない
夢中で会った
初めて覚えた
一度で結んだ
決めて臨んだ
何から何まで
そばで受け留めて
強さや弱さや
そばで認め切って
Ring ring ring
Ring a bell
Ring ring ring
Ring a bell
至福の香で蝶がどこへ飛んで行くのかは天国だけに兆される……
離したくはないさ
かけがえもなく
だから虹っていう
添うべき人へ
渡したくはないさ
まれでしかなく
だから虹っていう
添うべき人へ
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