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些細な日常

夢と希望を携えての第三部|詩集

構想芸術

皆のために
自分しかなくなっても
皆のためだ
自分だけなくなるとは
皆のための
自分こそなくしたかな

行間を五つ開けて

良い風を
感じたい

夢に過ぎない永遠は
終わってしまった
終わってしまったが
終わってしまえど

自転車を
漕ぎながら
受け取っていた

一行があるんだ

終わってしまえば
生活は成り立つまい
終わってしまうや
終わってしまって
終わってしまうも

許すべく
味わった
励ましへ

許すべく
味わった
励ましへ

透き通る普遍性も
終わってしまうぞ
終わってしまうと
終わってしまうし
終わってしまった

行間を三つ開けて

四行もあるんだ

感じたい
許すべく

人間のみなくさないで
世のためと

行間は全く開けず

星が出る
暗い夜も
天を灯す

電撃帳

木の枝で丸くなり
座っている狐猿は
分かってくれたか
せめてもの想いを

自殺を見詰めるしかない場所がある
数限りない物体が転がっていた
まるで腐敗した肉片のように
和平的な香が鼻を突く
とばっちりを受けて引き倦ねている
世情ならば論理上はバスケットボールが適切だ

利益などなかった
上げられたのも血圧よりぞ
腕章が余りに緩過ぎて
煮え滾ると面食わせるも
まやかし程度だった


時代性とは
鉄拳を振るい
監獄から出て来られる
後々の伽藍を
越えられやしない
虐げられつつも
抗うつもりらしい
水星と似通って
著しく共感を覚える

僕も詩人として
さてや頑張るのが歌ならば言葉にしておく
暇臭いと威嚇する亡霊がいるので
不断に行うべく
瞳を燃やそう
魂を

誉めたいし
エールを送るのも吝かではない
動くのが早くて助かる

ポストデラックス

残余でも構わない

後に悔やみたくなかったので

ハイエナよ
ミュンヘンのソーセージを
持って来たサバンナへ
美味しいか!?

名物がない
僕には――

置いて行け
散らかしの散らかしでも
スペースわ

がつがつ
食っていたではないか
引き取って
肉叢を

気に入らなかったんだ
好感を抱きながら
身勝手だと

ヒップホップベース

古の香がした
ナウマンゾウの雄叫びだ
大きな足音を響かせて
どこへ向かうつもりか
ウンコは笑って
帰りを待つ
鋸鮫だけは黙って
泳ぎをただ続ける
人間は石斧を振り翳し
世の中を振り回しながら
裏切りを戒めた
左肩からオットセイか何かの
毛皮一枚をぶら下げて
ウンコは笑って
帰りを待つ
地球に蹴り放たれた黒大蟻も
急転直下
長ったらしい行列を作り
必死で餌を運んでいた
干からびた蚯蚓だ
ウンコは笑って
帰りを待つ

笑ってやしなかった
帰りへも
三連目ばかりは
悪への憎みに固めた身で
火中へ飛び込み
燃え上がるのだった
そのとき
滑茸は叫ばずにはいられず
今ジュッとした
焦げ付く思いだった
口々に溢す
天使が遣って来る
錻の玩具を置くと瞬く間に
ワープ
転がる栄螺は強か打つかり
箆鹿は不覚と踏み付け
三億五千年万年を経るや
沢蟹が住処にしていた
ウンコは笑って
帰りを待つ
鬼だ
生まれ出たのは
時空の裂け目だった
ドラゴンと取っ組み合いで
生命の守り神として
君臨するために
無限大へと突入して行く
ウンコは笑って
帰りを待つ
怒らなくて良い
シーラカンスの鱗が宥める
独り言か
流星が空気を貫通した
劇的だった
隣にいた蟻地獄は
ぷにょぷにょ
眠りを妨げられもせずに
檜も涼しげで
何事も起きなかったらしく
胡椒の他には
虱しか知らなかった
ゴーヤが
驚きたがりが詰め寄る
鸚鵡も嘴で突き返し
話の種は食べられてしまう
集落は震えていた
アデリーペンギンの
野苺しか
恥ずかしがらない
ところで

土星に海老反り

どれくらい好きなのか
考えても考えても足りない
不可能なくらいなんだ
要するに示し切れなかった

今日のところは
題名の通りで勘弁して欲しい
ほらまた
衰えなくて良いんだよ
土星に海老反り
決まってるじゃないか
本当に好きなんだね
こっちこそ知ることができて
ニコニコバッヂを
要らないと断られるとな
泣きたいくらい悲しく
切ない気になる

消えないで
嫌がらせではなくて
似合うと感じられたんだ
好きな証拠だし
二人だけの記念品として
大切に保管するべきではないか
忘れてなんかないさ
記念品が何なのか
海の家で買って食べた
バナナの皮が印象深いにしろ
熟して異様に黒ずんでいた
磨けばきっと見られて
金平糖のようなカラフルで
煌びやかな良さを
発揮するに違いない

幸せ過ぎたと
思われることがあるとしても
こっちにいわせて貰えば
恋に生きる
五文字しかないじゃないか

むしろどうだ
淋しいのは少しでも傷付くや
元通りにならないぞ
気を付けたい

スケルトンデザイン

重い布団を被って寝辛いような感じで
知らない間に生活が終わるのが逆に恐い
もう少し焦った方が良いくらいだろうか
悠長に構えているわけではないものを
グアムで法螺貝を吹くまでの余裕はない
どうしようもなく身動きも取れないや

状況が悪い
自分らしさを維持することが何よりも先決だ
悪い状況だ
内蔵が弱って来ると諦めるしかない旨となる
状況は悪く
思想の衰えによって主義も手に付かなくなり
悪い状況に
生きられないと奥歯を軋まされているなんて

変えてみろ
厳しいはず
考えられる
調べるため

ボクサーは自陣のコーナーを飛び出して行く
身寄りもなく国中を独り歩きせざるを得ない野良犬
宇宙飛行士は地球へ帰還するつもりだった
湿原という水浸しの野原にぷかぷか浮かぶ水芭蕉
パティシエの魔法でケーキがデコレイトされる
拡大すれば途方もない時間を流れる氷河

誰かしら共感してくれるに違いない
去ったのは性に合わなかったに違いないと
居場所がないわけではないに違いなく

誰かしら協力してくれるに違いなくて
去ったのも気に食わなかったに違いなく
居場所があるわけではあるに違いない

誰かしら同調してくれるに違いなく
去ったのも意に介さなかったに違いないと
居場所がないわけではあるに違いなくて

調べ
られるられる
厳しいみろ

厳……
厳と
厳々
厳々――

厳々しい

厳……

どんなダンスを踊ったかしら
どんなリアルが曝したかしら
どんなハートで招いたかしら
どんなプレイを行ったかしら
どんなラインも賭したかしら

何度めかの死ぬべきとき
幾度めかの消えたいときに
数度めかの疲れたなときにだ

繋がる
未来へ
第一だ
平和に
程なく
倒れた
詮ない

もしや未だにせよ

忘れもしない
まるで心にポッカリ穴が空いてしまうようだった
欠落された物事ならばこそ
好きにならなくなるしかなかったか

胸もはち切れないばかりの哀しさによって
一生を遣り込めている
後にも先にも取り付く島はなかろうと

来るべき何かが
来なかっただけで
最早

怖れるに足りなければ
半開きな佇まいのはずだ
余程
余程

頓挫して
すっかり変わり果てずにはいられ得ない末若い春へ
思い出される

ベンチサイド

子供が綿飴を食べていた
自分の顔程も大きかった
綿飴越しに目だけ覗いた
可愛くて涙が込み上げて
何時しか頬も濡れていた

僕も実は綿飴が大好きだ
縁日では決まって選んだ
空の雲と似ている感じで
柔らかい甘さに惹かれた
童話的な気分も広がった

人々は素手だと飛べない
憧れるともなく憧れたか
空に浮かんだ雲は可愛い
常々と感じていたせいか
強いて求めはしなかった

君へ話したらどうだろう
聞きながら何を想うのか
同じとか違うなんて返す
気遣って調子だけ合わす
尽きない魅力に腹を割る

デッドアップ

シャム猫の肉球に親指の指紋を合わす
十二畳の風爽やかなリビングルームで
辺りは赤と黄の絶妙に溶け合った明るさか
まるでグリュイエルチーズのような

柿の木の影が如何にも心地良く揺らめいて
屋根では尾長が毛繕いを繰り返すばかり

夏から秋へと季節は音を上げもしない
雨続きだった天候も暫く振りに青空を
覗かせていて過ごし易いよりもなかった
感じられないくらい川の水嵩も下がり

土手を軽く小走りに跳び越えた舗装路だ
大手を振って歩いて行きはしたものの
霞んだ高架橋には心及ばずに至り着かない

星包み

昨日は春嵐だった
自転車を漕いでいると
強風に飛ばされた砂埃が
口の中へ入って来て
ジャリジャリしてしまった
自分も倒され兼ねない
という猛烈な勢いで
大変な想いがした

翌々日も
子兎が静かなので
翌日は未だしも
自然は穏やかだったにしろ
部屋の窓枠を
ガタ付かされるほどの
強風が続いているよしか
心配事を抱いた

雨ならば降るまいに
悲しみを覚えた
陽射しこそ暖かく
過ごし易くはあれども
強風は甚だ酷くて参るんだ
出かけるのも縦しんば
一苦労だとするや
家にいるべきだ

寄り集まって

人々の密かな小さな怒りが当たり散らした
いわなくても分かるよね
どうなったか
山のようなものがまるで襲いかかるのさ
絶叫を出したとしても
太陽系の軌道を地球は逸れずに回り続けた
只広いのは何だろう
謎々ならば
恐竜でも捕まえに行くかい
卵から産まれたばかりの
プテラノドンを
なんて可愛いだろう
落とすなよ
発音が科学的だから似たようなやつと
思い付いたまでにしておかなくてはならないよ
横腹が痒かったのに
とても揺れ動く気持ちだった
止めて欲しい
改めて漫画化するのは
するならするで
聞いてくれないと困るんだ
助け船は座礁したの
命知らずな旧友が先立つ不幸に……
見舞われた恵まれない
かつて世の中だったにも拘わらず
生き残りへ目を丸くしがてら
恐いね
寒くて恐ろしいくらい収穫前のライ麦んところで
俯伏せになった僕個人なんざ
どうでも良く一本を取られたまま
嫌われても好きだと愛してなかった日があるよりは
パピヨンが‘蝶’なのか
または‘犬’なのかを訴えかけていたのだった
だから文明の利器を担いでなかったために
窓越しで緑が染み込んで来る胸だったとな
情けないゼラニウムの萎れ花を切り株に置いて欲しい
意味も吸われてしまったわ
考えても矢継ぎ早な今正に

命の調和

僕は不幸で、不幸だから悲しみは膨らんだ。
膨らんだ嘆きに夢を叶えるしかない

幸福で孤独な夢を実現するのだった。
まさか殺されはしないらしい
生きるも死ぬもなく、僕は不幸ではなくなる。
今夕、夢を叶えるためだったのかしら
減らない悲しみも増すばかりの嘆きも。

聞き込む神様がいて天使も覚え出している
ならば一人で問うよりも幸福な孤独を求めよう
慌てて救われ得ない痴がましさこそ考えて
夢を叶えるまでの道筋だったとわ。

自然は無限だ
摂理の実体も永遠性に他ならない。
なので苦しまなくて良いんだ

森半ば

君のことだ
好きだった
愛していた
必要だった

思ったよりも知っている
心の声を聞き留めるから
内緒にするつもりなんぞ

僕のことか

清流に踏み入れた素足

助けてあげたい
皆のことも

認めるよりは考えないで
命の源が尽き果てるなら
訴えかけるしかないんだ
大風呂敷ではないだろう

皆のことも
君のことだ
僕のことか

表して欲しかった言葉

昔よりも儚く

雑草を眺める
放心されるまで蹲んだりはしないために
少なくともラムネを握り締めた日本の夏の風物詩は感じていたかったものだ
炭酸水の
向こう側で
歪んだ時計は
手持ち無沙汰な
怒り肩を抜け去る
早急に策を講じることはない
逆三角形の顔を持った昆虫がオオカマカキリだとしても未だ羽振りは緑がかっているに違いないんだ
暑い陽射しと共に
鳥たちの鳴き声を聞こうじゃないか
くるくる
踊るのは野鼠らしい
砂地で足を掻き回した
ならばきっと
二口目の味わいが非常に甘くて嫌いになるのも惜しい
メロンを切って
包丁をかたんと置いた一掴みの
弧よりも柔らかそうな
布団へ齧り付く頃だった
かくや眠い目を擦り
見向きこそしないにせよ
生えていて
笑いたくもなるせい
通りすがりか

遥遠な空

僕が与えられた喜びの形を具体化しても
尚一層
愛情そのものは神秘的な様相を呈するようだ

地獄の輩たちを可哀相になるまで信仰を貫いたのだから
自殺せざるを得なくなる社会こそ瑕瑾がなかったかしら

遡れども良さはない
理性にとって
僕は敬虔な暮らしを求める

修業の成果に慢心せず
好運を想定しなくてや
存命しないとは絶対だ

勝ち目のない賭けばかりが実験された
破天荒な悲哀で疲れ果て捲りだった
否応なく救いの手も引っ込められていた

理想郷

日はいう
詩よりも甘い夢はない
ではなく
甘い夢とは恋しかない
でもなく
恋の詩だった夢が甘い

夢は願いさ
願いの詩よ
恋を届けろ
想いも甘く
君へいう

甘い夢が詩なんだ
詩は恋で甘かった
夢も詩として甘い
恋で甘い夢かしら

望みではなくなくて

求めでもなくないや

君もいう
人のいう
世にいう
華がいう

  • ブログの投稿者: 結城永人
  • タイトル: 夢と希望を携えての第三部|詩集
  • 最終更新: 

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