モナリザの見えない三層目に残されているモデルのリザ・デル・ジョコンドの復元図 レオナルド・ダ・ヴィンチ の名画で、フランスのルーブル美術館の至宝とも呼ばれる モナリザ は制作過程に謎が多くて何よりも依頼主の絹織物の商人の フランチェスコ・デル・ジョコンド に渡されないまま、 画家本人が死ぬまで手元に置いて描き続けた絶筆 になってしまった。未完成だから仕様...
ジャン=ミシェル・バスキアの無題(1982)という約百二十三億円で前澤友作が購入した大変な衝撃の絵 百万円を目当てに嬉々と応募した 月に行くならお年玉のブレゼント は外れたけれども企画者の 前澤友作のTwitter のヘッダー画像を見た瞬間に大変な衝撃を受けてもいた。 当初、誰が描いたかも、全然、分からなくて世の中に凄い絵があると出会ったのを驚くだけだった。ところが心に...
ピーテル・ブリューゲルの雪中の狩人と連作月暦画として残された他の四作品の芸術 十五世紀のブラバント公国(現在のベルギーとオランダを部分的に含んでいた)の画家、 ピーテル・ブリューゲル (同名の息子の画家と区別して父ブリューゲルとも呼ばれる)の名作の一つ、 雪中の狩人 には二十一世紀の現在でも廃れずにオリンピックの種目にも採用されている人気の冬のスポーツが三...
レオナルド・ダ・ヴィンチのアイルワースのモナリザは真作といって良いのでは フランスの ルーブル美術館 に所蔵されている レオナルド・ダ・ヴィンチ の モナリザ (フランチェスコ・デル・ジョコンドの妻、リーザ・ゲラルディーニの肖像)は真作として名高い。終生、手元に置いて描き続けられていたようで、 未完の絶筆 とも過言ではない。世界の名画中の名画というか、...
葛飾北斎の神奈川沖浪裏の知る思いと高齢化社会の人生 江戸時代の日本の浮世絵師を代表する存在の一人、 葛飾北斎 の富士山を題材とした優れた名作の 富嶽三十六景 の中で最も印象深い一枚の浮世絵(木版画)が 神奈川沖浪裏 だと感じる。 Behind the Great Wave at Kanagawa by Hokusai Kats...
ヴァン・ゴッホの美しい日本のために生きたというベーコンの習作から最大限に受け取っても素晴らしく感動的な人間性 The Painter on the Road to Tarascon by Vincent van Gogh [Public domain], via Wikimedia Commons ヴァン・ゴッホ の タラスコンへの道を行く画家 (仕事へ向かう途中の画家)は見付けるや...
ヴァン・ゴッホの自画像の心の目に見えて来る神様 一枚だけだけれども 画家一筋のヴァン・ゴッホの記事 で引用した ヴァン・ゴッホ の 自画像 に神様が見えて来たからブログに改めて取り上げておきたいと感じた。 僕の 言葉遣いが霊感そのもの なのと同じで、気付いた訪問者がいれば一人怪しく訝らせるのは忍びない。 ヴァン・ゴッホ...
悲しくても必死に生き抜くつもりならば画家一筋へ情熱を燃え上がらせたヴァン・ゴッホのように ゴッホの手紙 を読んでいると元気が湧いて来る。絵だけではないと本当に感じる。 ヴァン・ゴッホ は画家だけれども同時に作家だったのではないか。興味深いのは文学は手紙でしかないから特にやってないという雰囲気が文体から伝わって来る。ヴァン・ゴッホならではの画家としてのイメージを手紙の文...
ヴァン・ゴッホの馬鈴薯を食べる人々と親身に堪え忍ぶ貧困生活 日本で 学生が多く働き出した という現状と付随して子供が食事も碌に取れなくなっているらしい。テレビで くう ねる あそぶ こども応援宣言 の こどもごはん を観た。畢竟、学生が多く働いても家庭は日々を食い繋ぐのが精一杯の貧困生活に殆ど変わらないと認識が裏付けられてしまった格好だっ...
詩を降りる気持ちは皆から離れ去りながら初めて掴まれるように生きられていた 世界を止めるわけでもなければ決して難しくはなかったはずなのに降りた詩は口に直ぐに出なかった。 慣れるし、あっという間にペラペラだから 忘れっぽい天使 ( クレー )だったかも知れない、詩人として向き返して観想するかぎり。 Vergesslicher Engel by Pa...
ハンマースホイに知られる心の襞を潜り抜けた静けさ どこか別世界にでも不意に迷い込んだかのような不思議な錯覚を与える絵を見たと思う。平凡な家屋の一室に誰かが僅かに息付きながら少しだけ目立って描かれている、または誰もいなくて室内そのものがひっそり寂しげに佇んでいる様子という絵が多いみたいだ。言葉にすれば音沙汰のない世界かも知れない。...
ティツィアーノの本当は禁じられた美しさ ティツィアーノ の フローラ は数多くの画家に模写されていて後世に絶大な影響を与えたと知って俄然と見てみたくなったし、なぜなのかが気になって仕様がない感じがしてしまった。 Flora by Titian [Public domain], via Wikimedia Commo...
キルケの怨霊的で非常に執念深い攻撃性 ギリシャ神話の キルケ は オデッセイア ( ホメロス )に示されている。英雄のオデッセウスが遭遇する様々な苦難の一つがアイアイエ島のキルケで、女神だけれども気に入った人間の男性をそばに連れ込んでは飽きると豚に主に変えてしまうという魔力を持っていた。 Circe Offeri...
丸々と太って可愛くも美しい貴方への愛 ルノワール の作風は 世界の平和を捉えていた けれども晩年になると女性が太って描かれたりもしていた。豊満な魅力と考えられるし、芸術として分からなくはないけれども作風において相当に変わり果てていて驚かされながら理解に苦しむ。どうしてなのかと以前のような痩せた女性の絵を思い返せば悩ま...
男と女の恋模様ならばルノワールのムーラン・ド・ラ・ギャレットへ身投げするように 十九世紀のフランスの印象派を代表する画家で、 ルノワール が三十五歳で仕上げたとされる代表作の ムーラン・ド・ラ・ギャレット は本当に見ていると心が絵に吸い込まれて行くかのような素晴らしい魅力を称えていて忘れ難い印象を正しく残してくれる。 Le Moulin de la Ga...
フェルメールの光り輝く親密さのイメージ 青年期、雑誌で初めて フェルメール の絵を見て余りの目映さに美しさの驚異を感じた。それ自体が光を放つように仕上げられているフェルメールの絵という印象を直ちに抱いた。電球が入っていて内側から照らされているような気持ちさえもしたので、異例中の異例の芸術作品ではないか、僕にとってフェル...
ベラスケスのラスメニーナスの受け留め切れなかった芸術的な衝撃へ 謎多い絵として真っ先に思い浮かぶ ベラスケス の ラスメニーナス (女官たち)は画面全体が不思議な構成に覆われている。描かれた主要な人物たちが部屋の天井から押し潰されたように感じさせるとしたら ゴッホの烏のいる麦畑 の大変な空の様子と同じくらい悩ましくも美しいかぎりだから作風は天...