パイナップルの栄養素と健康効果を覚える
パイナップルはパイナップル科アナナス属の多年草の植物、または果物で、熱帯アメリカの原産とされる。ブラジルで先住民が食用に栽培したのが始まりらしい。十五世紀末、ヨーロッパの大航海時代にアメリカや西インド諸島からアフリカや東南アジアの熱帯地方へ広められた。日本には十九世紀頃から東京都の小笠原群島や長崎県に伝わり、以来、沖縄県の北部の東村、西表島、石垣島で多く生産されている。
パイナップルに含まれる栄養素と100g毎の分量の目安

- 蛋白質_0.6g
- 脂質_0.1g
- 炭水化物_13.7g
- カリウム_150mg
- カルシウム_11mg
- マグネシウム_14mg
- リン_9mg
- 鉄_0.2mg
- 亜鉛_0.1mg
- 銅_0.11mg
- マンガン_1.33mg
- ビタミンA_3μgRAE
- ビタミンK_1μg
- ビタミンB1_0.09mg
- ビタミンB2_0.02mg
- ナイアシン_0.3mgNE
- ビタミンB6_0.1mg
- 葉酸_12μg
- パントテン散_0.23mg
- ビオチン_0.2μg
- ビタミンC_35mg
- 食物繊維_1.2g
※太字は各栄養素の一日の標準摂取量の一割近くを越えると見込まれる。
出典:果実類/パインアップル/生|食品成分データベース
パイナップルの栄養素はミネラルとビタミンが色々とバランス良く含まれている。特に多いのが前者のマンガンと後者のビタミンCで、どちらも100g当たりで、一日の標準摂取量の三割程度にも達する。一切れが15~25g程度なので、食べると四切れくらいになるけれども非常に多く含まれているんだ。次いで多いのがビタミンのB1とB6で、一日の標準摂取量の一割に近い。その他は食物繊維も果物としては果肉だけでも良く取れる。
栄養素のマンガンの健康効果について
マンガンは微量ミネラルで、四分の一程が骨、その他は肝臓や膵臓や腎臓や毛髪や血管など、多くの臓器や組織に同じくらいある。骨や結合組織の形成、耐糖能、脂質代謝、抗酸化、消化、運動や生殖や脳の機能、発育など、様々な生理作用の酵素や酵素の構成成分として関与している。
マンガンの標準摂取量は成人で一日当たり3.5~4.0mg程度と見込まれる。
マンガンが不足した場合の危険性
ヒトのマンガン欠乏症として最も可能性が高いのは、長期間完全静脈栄養療法下にあった小児に発生した成長抑制とびまん性の骨の脱石灰化である。
不足すると様々な生理作用が滞るはずだけど、どんな食品でも取れるから心配する必要は殆どなくてむしろ菜食中心の穀物や豆類ばかりの食生活での過剰摂取(神経障害や肺炎などの中毒症状)こそ懸念されるらしく、標準摂取量を保って不調を引き起こさないように注意したい。
栄養素のビタミンB1の健康効果について
ビタミンB1(チアミン)は水溶性ビタミンで、炭水化物の糖質や蛋白質の分岐鎖アミノ酸の代謝によるエネルギー産生に補酵素として関与する。特に糖質の摂取と同時に使用量が増大する。
ビタミンB1の標準摂取量は成人で一日当たり1.1~1.4mg程度(運動と共に必要量が増減する)と見込まれる。ただし女性の妊娠中と授乳中は0.2mgを追加する。
ビタミンB1が不足した場合の危険性
ビタミンB1欠乏により、神経炎や脳組織への障害が生じる。ビタミンB1欠乏症は、脚気とウェルニッケ─コルサコフ症候群がある。
ビタミンB1の欠乏症は少食や偏食でも十分に起こり得てエネルギー産生が滞って全身的に弱り始めるから標準摂取量を保って不調を引き起こさないように注意したい。
栄養素のビタミンB6の健康効果について
ビタミンB6(ピリドキシンとピリドキサールとピリドキサミンとそれらに分解吸収されるそれらのリン酸エステル型/末尾に「5‐リン酸」を付けたものの六種類)は水溶性ビタミンで、多くのアミノ酸の代謝を助ける補酵素だけど、その他も含めて百以上の酵素反応に関与する。炭水化物や糖質の代謝、皮膚の維持、神経伝達物質の合成、免疫機能、赤血球の形成などが挙げられる。
ビタミンB6の標準摂取量は成人で一日当たり1.1~1.4mg程度(蛋白質摂取かエネルギー不足と共に必要量が増減する)と見込まれる。
ビタミンB6が不足した場合の危険性
ビタミンB6欠乏症は、小球性貧血、脳波の異常、口唇症(口唇の鱗屑と口角のひびわれ)を伴う皮膚炎、舌炎(舌の腫脹)、抑うつと錯乱、免疫機能の低下に関連している。ビタミンB6濃度が境界域の人や軽度の欠乏症の人は、何カ月あるいは何年も徴候や症状が認められないことがある。乳児では、ビタミンB6が欠乏すると、易刺激性、聴覚過敏、けいれん発作を引き起こす。
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