山本太郎の自民党による改憲に反対する主張に賛成 結城永人 - 2022年6月20日 (月) 山本太郎のれいわ新選組の代表としての街頭演説の動画を観て自民党による改憲:日本国憲法の改正に反対する主張が素晴らしいと感心したので、僕は賛成するけど、是非、一人でも多くの人に知って考える切欠や判断材料にして貰いたい。 【街宣LIVE】山本太郎 れいわ新選組代表 府中駅(2022年5月23日) 動画の1:32:48の【[質問]憲法改正をさせない為に数で勝てない自民党に勝つ方法はあるのか 野党と手を組んで勝ち目はあるのか それはどんな方法か知りたい】のところに改憲反対の主張がある。 憲法改正は二段階で行われる 憲法の第九十六条に憲法改正の仕方が記載されている。 第九十六条 この憲法の改正は、各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする。 ② 憲法改正について前項の承認を経たときは、天皇は、国民の名で、この憲法と一体を成すものとして、直ちにこれを公布する。 日本国憲法 第九章 改正|e-Gov|デジタル庁 憲法改正は二つの段階を経て初めて実現され得る。 国会で全議員の三分の二以上の賛成国民投票で過半数の賛成 これは知っている人は多いと思う。僕は学校で聞いた覚えがある。調べたら中学校でやっているんだ。 国民投票の不平等という問題 山本太郎の主張で最も驚いたのが現行の国民投票の仕方で、今の時代に合ってなくて諸外国と比べても不平等なものになっている。 国民投票法っていうのが、可成、ヤバいんです。どうヤバいかってことなんですけれども、これ、コマーシャル、やり放題なんです。お金がある陣営が勝つっていう話になってんですね。 国民投票、問題があります。どんな部分ですかってことなんですけど、広告宣伝に関して制限が略ないんです。だから、お金、持ってる陣営が、一番、刷り込める、洗脳できる。コマーシャル枠、一杯、買って、有名人、出して私はどっちが良いと思うってことを宣言させるようなものだったり、番組を作らしたりとか偏りができるってことですね。他にも活動に対する寄付金、予算に縛りがない。他にも、二十四時間、活動が許されてるんです。一般的な公職選挙法とは違う形ってことです。他にも最低投票率が定められてない。窮極は三票しか入りませんでした、そのうちの二票がどちらかで、こっちになりますみたいな、無茶苦茶ですよね、そんなのね。 一番最初の広告宣伝に関して制限が略ないっていうのが、一番、ヤバい話。無制限にテレビコマーシャルを流せて番組の枠を買い取って番組制作も可能になり、人気タレントも使いたい放題ってことになるんです。先程、今ここからご覧になった方はご存知ないかもしれませんけど、日本で、一番、最大、大きな経済団体、日本経済団体連合会、経団連、ここは政治に対して命令し続けてます。組織票と企業献金でコントロールしてる。彼らは過去に、憲法、変えろってことを政治に対して、オーダー、出してるんですね。つまり何かっつったら憲法改正を進める方には超大手のスポンサーたちがいるって考えて良いんです。これで、バランス、取れるはずないですよね。 【街宣LIVE】山本太郎 れいわ新選組代表 府中駅(2022年5月23日)|れいわ新選組 公式チャンネル 僕は知らなかったし、自民党が憲法改正を求める時点で、もしも不平等な国民投票を想定していたとしたら民主主義を否定しているのと同然だけど、少なくとも結果的におかしいのは間違いない。 現行の日本国憲法が作られたのが第二次世界大戦の後の昭和天皇の頃だからマスコミの影響力、特にテレビの映像と音声による臨場感を伴った大きな影響力についてはまだ知られてなかったと思う。 欧米では国民投票は良く行なわれるらしいけれどもテレビの使用などは民主主義的に平等でなければならないという仕方で強く制限されているようだ。 日本も今のままではマスコミの影響力の増大という新しい社会情勢において憲法の人権の理念(平等権を含む民主主義の中核)が担保されないからやろうとすること自体を控えるべきだ。 国民投票が民主主義的に平等に行なわれるように補正されるまでは憲法改正はあり得ないといいたい。 自民党の憲法改正という問題 山本太郎の主張で、今の自民党の憲法改正は民主主義を破壊するような方向性を持っていることが分かり、根本的に不味いと感じた。 2012年の自民党の憲法改正草案について 自民党の2018年の改憲の四項目に至るまでの考えが批判される。 憲法第二十一条の表現の自由が脅かされる 例えば表現の自由というものが認められています。ここで私が喋れてるのも憲法二十一条由来の自由さ、自由からです。読みますね。「集会、結社及び言論、出版、その他一切の表現の自由はこれを保障する」。集まりたいんです。集まれば良いじゃないでふか。グループ、作りたいんです。作れば良いじゃない。出版したいんです。書けば良いじゃない。何でも許すよ。一切の表現の自由、これを保障しますっつってんのが今の二十一条、表現の自由。ところが自民党、これに第二項を付けたんです。第二項を付けた。 第二項、どんな内容になってるかっつったら「前項の規定にかかわず」、いきなり、卓袱台返しなんです。一切の表現の自由を認めますっていった次の二項で、「前項の規定にかかわず」って文言が来てんです。無茶苦茶、危ない。先行きます。「公益及び公の秩序を害することを目的とした活動を行い、並びにそれを目的として結社をすることは、認められない」。それそうだろう、人に迷惑をかけるような奴らが、グループ、作ったりとかしたら迷惑なんだからされるべきじゃないって何が、これが悪いっていうんだ、山本太郎はって思われた方、冷静に考えて頂きたいんです。まずここ、「公益」。公益って何ですか。続いてこちら、「公の秩序」。公の秩序って何ですか。誰が決めるんですか。皆さんの中で、公益を決められる人、います? 皆さんの中で、公の秩序を決定できる方、いらっしゃいます? いないんですよ。どこにいます? 権力者だけなんです。権力者にとって利益にならないことだったり、秩序を乱すと思われることに関しては弾圧されますよ、この条文じゃ。 【街宣LIVE】山本太郎 れいわ新選組代表 府中駅(2022年5月23日)|れいわ新選組 公式チャンネル 自民党の憲法改正草案の「公益」や「公の秩序を害すること」は不法行為ならば別に構わないんだけれどもそれならば敢えていう必要はないので、やはり山本太郎の主張が丸ごと当て嵌まるように受け取る。 政治家は表現の自由を制限すれば反対派の台頭を防いで政権の獲得や運営の支障を減らせるとしても表現の自由ほ民主主義の根幹を成すものだから主権者の国民の立場を反対派を含めてもっと尊重するべきだ。 憲法第三十六条の公務員の禁止が脅かされる 続いて三十六条。三十六条、条文、こうなってます。「公務員による拷問及び残虐な刑罰は、絶対にこれを禁ずる」。どうして「絶対」なの。戦前戦中、公務員が、警察が言論弾圧、権力者に対して不都合な発言をする者などを捕らえた。暴力、振るった。殺した。それがこの国の歴史です。だから絶対に禁ずるんです。現行憲法です。じゃ、自民党の改憲草案、どうなってるか、こちらです。 「禁止する」、「絶対」、どこ行った。「絶対」、消えてるやん。そういう話なんです。禁止だけど、絶対ではないよってどういうことって。怖ろしい話なんです、これって。 【街宣LIVE】山本太郎 れいわ新選組代表 府中駅(2022年5月23日)|れいわ新選組 公式チャンネル かつて日本共産党が治安維持法の下で特別高等警察によって酷い目に遭っていた。 人権を尊重するかぎり、許されるべきではないのは確かだ。 憲法の条文から「絶対」を消すというのは何等かの理由付けで悪辣な公務を可能にするから「怖ろしい話」なのは間違いない。 ただし民主主義が人々の互いに認め合う相対的なものと捉えると背反する絶対的なものを憲法から取り除くのは普遍的に正しいので、日本の歴史的な経緯を捨象できればむしろもっと素晴らしい話だとも感じなくはない。 日本の場合、天皇崇拝の気持ちから絶対に良いのは天皇だけにしたくて憲法から「絶対」を消したいという発想もあり得る。他のところでは使われてなくて第三十六条だけなんだ。しかしそれだけだと世の中は何も変わらないとしても結果的に「怖ろしい話」を避けられなくなるから危ない。 加えて日本共産党への特別高等警察の事例などは明らかに大日本帝国憲法の頃の天皇崇拝と切り離せないので、今はどんなに反省して穏便な公務しかなくすとしても天皇崇拝のために憲法から「絶対」を消すのは合理的に無理だろう。 2018年の自民党の改憲の四項目について 自民党の2012年の憲法改正草案を踏まえて自衛隊の明記と緊急事態と合区の解消と教育充実から専ら緊急事態が批判される。 緊急事態の宣言が独裁国家に繋がる恐れがある 足早に読みますけれども、その後、つまりはってことでご説明致します。「緊急事態の宣言が発せられたときは、法律の定るところにより、内閣は法律と同一の効力を有する政令を制定することができるほか、内閣総理大臣は財政上必要な支出その他の処分を行い、地方自治体の長に対して必要な指示をすることができる」って話なんですけど、何ですか、それ。こういうことです。 内閣だけで、同じ力を持つルール、作れる。ルール、作るってどこやったっけ。国会ですよね、立法府。でも、立法府、要らないんです、もう。内閣だけで、ルール、決められる。法律と同じ力、持ってるものですよ。非常に怖いんです、これって。普通に考えてみて下さいよ。どうして、この国、三十年管に亘って不況なんですか。経済政策、誤って来たからでしょ。消費税収の73%を法人税減税の穴埋めに使って来たんでしょ。資本家にコントロールされ続けて来た国ですよ。労働環境、破壊して来たでしょ。非正規、四割にして派遣も拡大して、外国人労働者、大量に流入するようなルールまで決めて、皆の賃金、どんどん下がってってんです、二十五年間。そんなこの国を滅ぼすようなことをやって来た人間たちにこんな魔法の杖を渡したら不味いんですよ。フリーハンドなんて絶対に与えちゃ行けないのに「内閣だけで法律と同じ力を持つルール、決められます」みたいなことが可能になる。「今から緊急事態です」っていった瞬間に、これ、可能になるんです。そして予算も内閣が自由に決められる。予算って誰が決める。国会ですよ、これ。審議するのは国会。国会、要らず。そして地方自治体。これ、地方と国と分離されてるものでしょ。地方分権でしょ。関係ないんです。もう下部組織と同じ扱いできちゃう。ある意味で、これ、三権分立とされていたものが一緒になっちゃう話。独裁なんですよ。絶対に渡しちゃ行けない、やらしちゃ行けない話なんですね。 【街宣LIVE】山本太郎 れいわ新選組代表 府中駅(2022年5月23日)|れいわ新選組 公式チャンネル 昨今はコロナで緊急事態の宣言が必要かかどうかが気になるけど、しかし災害以外にもう一つ考えるべきなのは戦争だ。戦争も緊急事態に含まれるとすると自民党の改憲はそれこそ大日本帝国憲法の頃に天皇中心にやっていた政権と遜色ないように見える。 第二次世界大戦は東条内閣が主権者としての昭和天皇を差し置いて勝手に始めたようだけれども同じようなことが法規的にすんなりできてしまうことが甚だ懸念される。戦争に今よりもずっと傾き易い政府になってしまうのではないか、緊急事態が宣言されるかぎり。 山本太郎は「独裁」と結論している。第二次世界大戦もドイツのアドルフ・ヒトラーとイタリアのベニート・ムッソリーニと日本の東条英機という三人の独裁者が主にやっているわけだから様々な権力を一つに集中させる社会は好ましくない。法規的に纏めたら支持率が100%でないかぎり、政府が民意をたとえ部分的でも遮断して構わない点で、民主主義に相応しくない感じる。 自民党の今までの色んな信用できない面を別としても政権の支配体制が余りに固過ぎる緊急事態の宣言は容認したくない。 僕は自民党の憲法改正は自衛隊の明記が中心なのかと思っていたし、憲法第九条、平和憲法の書き換えの是非について良く取り沙汰されていた。今の憲法が第二次世界大戦の敗戦で、アメリカなどの連合国側から押し付けられて情けないような印象があるのを払拭するために自民党は日本の歴史に新たな名を刻むみたいに、一度、やり直したいだけではないか。自衛隊を国防軍するとか言葉の綾ではないにせよ、長年の不景気の大変な社会で議論そのものが必要ないだろうと反対の立場に就いた。実際、日本の意向が全く組み込まれずに作られた憲法ではなかったから国にとって無責任だったり、不誠実なものともいえない。むしろ外国との関わり合いの中で得られというのは斬新かも知れないし、日本ならではの戦争放棄を掲げた平和憲法が非核三原則を含めて美しいのはもちろん、昨今の国際社会を反映するかのような面白さもあって好ましさが勝る。 山本太郎の主張から自民党の憲法改正は政治家が権力をもっと扱い易くするためにあるという見方が浮上して来る。 政府が良ければ良いけれども悪くなったときに直せないか直すのに時間がかかるから政治家が議員としてやれることとやれないことのバランスをしっかり取ることが人々にとって暮らし易い社会を齎すだろう。 コメント 新しい投稿 前の投稿
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