年を取るとか筋肉が少ないときに筋力トレーニングの筋肉痛が遅れてやって来るのはなぜか 結城永人 - 2020年9月26日 (土) 夏の暑さに注意して健康と能力の向上の膝屈伸などの筋力トレーニングを中止せざるを得なかった。やっと気温が下がって来たので、約一ヵ月振りに再開することにした。やらない間に筋肉が減って弱くなっているから少しずつ分量を増やさなくては危ないと考えて膝屈伸だけを昼と夜に百回ずつからやり始めた。 中止する直前は膝屈伸だけならば一日千回でも楽勝なくらい脚の筋肉は増していたので、暫くやらなくてもそんなに減らないと思ったけど、何もしないときから、百回、やるよりは辛くないのは確かだったものの途中で少し休まなくてはならない程度には衰えていた。 しかし筋肉痛が直ぐに来たのが驚きだった。日頃の運動が少なかったり、特に老化現象の一つで、年を取って筋力が落ち易くなるほどに筋力トレーニングの筋肉痛は何日も遅れてやって来ると今まで感じていた。数日後ではなく、膝屈伸の最中から筋肉痛が来たのは以前に鍛えた筋肉がまだ多めに残っていたせいかと喜びさえもした。 筋力トレーニングと筋肉痛の関係 Back of a woman warming up by happyveganfit / Pixabay 実際、どうなのか、年を取るとか筋肉が少ないときに筋力トレーニングで筋肉痛が直ぐに来ない理由が良く分からないので、調べてみた。 筋肉痛が起こる機序は必ずしも十分に解明されてないらしくて現今で可能性が最も高いとされる原因を考えたい。 筋力トレーニングから来る筋肉痛には速いのと遅いのがあるけど、人が老化などの自分の筋肉の状態と結び付けたりするようなもの、一般的に筋肉痛と捉えられるのは遅い方なんだ。 筋肉痛/即発性筋痛/急性筋肉痛筋肉の疲労が原因で運動から直ぐに生じて何日も残るようなものではない。筋肉を動かすエネルギーを産生するための筋グリゴーゲンという糖分の不足、筋グリゴーゲンが使われる際の副産物の乳酸の水素イオンで筋肉が酸性に傾いて硬くなること、エネルギーの分解によるリン酸のカルシウムイオンの放出の阻害から起こる筋収縮の低下などによって不活発な筋肉の怠さなどを痛みとして覚える。血行不良が多いほどに栄養/酸素を取り込んで回復するのに時間がかかる。遅発性筋肉痛筋肉の修復が原因で運動から遅れて生じて何日も残るようなものだ。強い負荷が加えられて筋繊維やその周りの結合組織に傷が付いた場合、修復するために血液の白血球などが作用すると同時に炎症が起きて増加するブラジキニンやヒスタミンやセロトニンやプロスタグランジンなどの生理活性物質の影響から神経の通った筋膜が刺激されて痛みを覚える。元々、筋肉が弱くて巡らされる毛細血管が少ないと修復するための血流が滞る分だけ痛みが何日も遅れてやって来るかも知れない。 何れも重い荷物を下ろしたり、階段を急いで駆け下りたり、筋肉を伸ばしながら力を入れるような伸長性(エキセントリック)収縮の運動で起こり易いとされる。 僕は久し振りの膝屈伸で太腿の前側が完全に筋肉痛に襲われてしまっているけれども膝を曲げて屈むときに太腿の前側の筋肉が伸びながら大きな負荷がかかる運動になっているせいだ。 年を取るとか筋肉が少ないときに筋力トレーニングで筋肉痛が遅れるのは遅発性筋肉痛において筋肉の毛細血管が少なくて(いつも筋肉を使わないと筋繊維が細くなってその中の毛細血管が閉じてしまうために)筋膜の神経に傷付いた筋肉を修復する際の痛みの感覚が伝わり難いせいと考えられる。 筋肉痛を速やかに回復させる方法 どちらの筋肉痛も休んで栄養/酸素を取りながら血行を促進するのが最も回復し易い。 筋肉の疲労の回復や損傷の修復を促進する栄養素としてはエネルギーになる糖分/炭水化物、エネルギーの代謝を助けるビタミンB1やB2やマグネシウム、新しく筋肉を作るための蛋白質、筋肉の動きを助けるカルシウム、血液で酸素を運ぶ鉄、抗酸化作用で細胞を守るビタミンA(βカロチン)やビタミンCやビタミンEなどが挙げられる。 非常に酷使して炎症が広がって熱くなったような筋肉は先に冷やして炎症を抑えておくとそのままでさらに広がるよりも回復するのに長引かない。 運動すると疲労から筋肉が硬くなるので、軽めの運動やストレッチを最後に追加したり、揉み解しのマッサージで柔らかくすると血流を止めなくて済む。 入浴するのも血行促進で筋肉痛の軽減に繋がる。体温よりも少し高い37~40℃のお湯に、十五分程度、浸かるのが良いらしい。入浴中にマッサージを、入浴後にストレッチを行うのも相乗効果がある。 遅発性筋肉痛で筋肉の修復が長引いている間は傷付いた筋肉に肉離れを起こす危険が高まっているからそうした痛みが収まるまでは追加の運動や筋力トレーニングは控えるのが望ましい。 因みに運動以外でも風邪で寒気を生じて筋肉が硬くなったり、飲酒から筋肉の細胞が壊されたりして筋肉痛が起こることもあるようなので、そのときは休みながらできる栄養補給などの無理のない仕方で回復に努めると良いと思う。 参考サイト筋肉痛はなぜ起こる?その症状と原因、疲れにくい体づくりのポイント筋肉痛はなぜ起こる?乳酸とは筋肉疲労や筋肉痛の回復のためには、まず原因を知っておきましょう!筋肉痛の症状・原因筋肉痛の治し方|湿布やお風呂で早く治すには?股関節、ふくらはぎ、腹筋など。疲れがとれないときに食べたい食べ物 コメント 新しい投稿 前の投稿
コメント