カルト教団に図らずも入信しないための予備知識 結城永人 -2022年8月20日 (土) 今夏の参議院選挙で起きた安倍晋三銃撃事件で、犯人の山上徹也が安倍晋三元総理大臣を殺害した動機として世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との繋がりによる恨みを述べた。安倍晋三元総理大臣は教団の機関紙などでの宣伝活動に大きく関わっていたことが分かったけれども山上徹也は教団に入信した母親が一億円の献金を出すなどから家庭崩壊を余儀なくされたことを明かした。なので世界平和統一家庭連合が普通の宗教団体ではなく、法外な額の献金を要求したり、詐欺に匹敵する霊感商法を行うカルト教団だとも分かったんだ。 日本でカルト教団というと地下鉄サリン事件を起こしたオウム真理教の印象が物凄く強いけれどもそういう人を殺傷する凶暴なものだけがカルト教団ではない。世界平和統一家庭連合は財力を付けるどころか政界に入り込みさえもしながら国を支配してさらに勢力を広げようとしている。オウム真理教とは対照的に殆ど目立たない仕方で、小さな犯罪を積み重ねながら時間をかけてゆっくりと社会を不幸に陥れるカルト教団もあるわけだ。 他にも色んなものがあるだろうけど、とにかく直接でも間接でも犯罪に加担することには変わらないからカルト教団に入信しないようにしたい。 【勧誘の手口】旧統一教会から"要注意人物"として"指名手配"された鈴木エイト氏が語る「大学生勧誘の実態」『就活イベント…SDGs掲げ清掃ボランティア』|MBS NEWS 世界平和統一家庭連合を長らく見て来たジャーナリストの鈴木エイトが昨今のカルト教団の信者の勧誘の仕方を教える動画の【勧誘の手口】旧統一教会から"要注意人物"として"指名手配"された鈴木エイト氏が語る「大学生勧誘の実態」『就活イベント…SDGs掲げ清掃ボランティア』が分かり易かったので、取り上げる。勧誘する人たちは騙すというか、自分たちが信じるのは普通の宗教と変わらず、良いものと捉えてやっているわけだけど、声をかけられて付き合うと知らない間に入信したように持って行かれることが多いらしい。カルト教団の勧誘を避けるためには警戒心が役立つから予備知識として事前に覚えておくと良いことがある。 鈴木エイトは動画で良く狙われる大学生への勧誘について教えるけれどもその他の全ての人にとっても参考になる内容を含んでいる。 カルト教団の大学生勧誘の実態 そうです。非常に巧妙にマインドコントロールを施して行く手口がありましてもう統一教会が日本に入ってから六十年程になるんですが、非常に手口が洗練されています。こういうレールに乗っかれば信者が生産できるってものも経験則的にあるんです。 毎日、学校が終わった後に通い易い、又行こうって気持ちにさせるんですよ。食事を用意してくれたり、お菓子を貰ったり、手紙をくれたりとか先に人間関係を作って又行こうって思わせるっていう。何か止めようかな、ちょっと危ないなって思ってもこの人間関係を切りたくないとかそういうことで繋ぎ留めて行くと。 そのうちにだんだん統一教会の原理教育みたいなものを施して行くんですよ。何か社会不安を煽ったりとかこんなに犯罪が蔓延ってこの世界はちょっと不安ですよね、みたいなことをいいながらでも実はもう既に救世主、救ってくれる人がいるんですよ、みたいなことで期待を持たせて行くんですよ。 色んな合宿を経て最終的にフォーデイズって合宿を経て最終日にこれが宗教であり、で、ムン・ソンミョンっていう人がこの世に遣わされている、みたいなことで、感動の場面、があると。 鈴木エイト/【勧誘の手口】旧統一教会から"要注意人物"として"指名手配"された鈴木エイト氏が語る「大学生勧誘の実態」『就活イベント…SDGs掲げ清掃ボランティア』|MBS NEWS カルト教団は最初から宗教として勧誘するとはかぎらない。友達として普通よりも親切な仕方で付き合いながら相手の心に食い込んで行く。そうすると途中で不味いと警戒されても「この人間関係を切りたくない」と止められ難くなっているから自分たちの教義への引き込みが捗るわけだ。 巧妙としかいいようがない勧誘の仕方だけれども他人から良くされることの有り難みが必要以上に大きいと感じる部分では殺伐とした時代背景が影響してそうだ。 かつて三島由紀夫が「とんでもない時代になる」といったような経済発展を求めることと引き換えに人間性を失わざる得ない日本の姿かも知れない。人々と少し多めに仲良くするだけで特別視されて信者を楽に増やせるからカルト教団は速やかに栄えてしまう。 カルト教団は人の気持ちに寄り添う 最初から明かされたら、可成、荒唐無稽なものなので、信じ込めないっていうか、信じ込めるようなものじゃないんですよ。そういうプロセスを踏んだ上で、じゃないとこういうちょっと変わったものっていうのは受け入れられない。 ターゲットは就活とか悩んで頑張っている人には、丁度、そういう就活セミナーとかで誘ったりとか、後、高校生とかにもターゲットが移ってまして大学生活をこうやって楽しむ、こうやって為になるよ、みたいな感じで、そのターゲット毎に、年代毎にちゃんと分かれてる。 鈴木エイト/【勧誘の手口】旧統一教会から"要注意人物"として"指名手配"された鈴木エイト氏が語る「大学生勧誘の実態」『就活イベント…SDGs掲げ清掃ボランティア』|MBS NEWS カルト教団は相手が必要なものを上手く取り込んで勧誘するし、 大学生よりも若くて高校生が狙われる場合も珍しくない。 近年はTwitterやFacebookなどのSNSを使う手法も増えていて相手の投稿へのいいねから始まってコメントやダイレクトメッセージなどへ進んで少しずつ仲良くなりながら近付いて行く。 カルト教団は人の気持ちに寄り添う様々な手法を考え出すからどこから来られても良いようにあらゆる面で油断しないことが大切だ。 カルト教団に狙われ易い大学生の状況 学食に一人でいる学生学内に友人が少ない学生 大勢でいると狙われ難いらしい。必ず一人ずつ勧誘される。他の誰と話をすると気が変わるとか怪しまれるなんて不都合があるのか、カルト教団にとっては。だからなるべく一人でいるときは用心しなくては行けない。 いつも友達に囲まれている人は良いけど、ただし一人になったときに淋しさが増して逆にカルト教団の誘いに乗り易いかも知れないからやはり用心しなくては行けないのは同じだ。 カルト教団との関わりを止める方法 親や学校に相談する黙って連絡を断つ 声をかけられて仲良くしたけれどもカルト教団だから不味いと途中で気付いたら親などの色んな年代の人に相談すると良い。学生同士だと同じような感覚で、抜け出せない恐れもあるのか。大学だと学生課でカルト教団を把握している場合もあるし、相談すると適切な対応の仕方を教えてくれる可能性が高い。 大阪大学のカルト集団への注意喚起の動画 学生の皆さんへ:カルト集団などの不審な勧誘に注意 その1:待伏ノ術編学生の皆さんへ:カルト集団などの不審な勧誘に注意 その2:追付ノ術編学生の皆さんへ:カルト集団などの不審な勧誘に注意 その3:集団包囲の術編学生の皆さんへ:カルト集団などの不審な勧誘に注意 その4:サークル偽装ノ術編 カルト教団は何気ない会話からメールやLINEなどの連絡先を聞き出したり、サークルを偽装したりして相手との接触を重ねながら友好的な人間関係を築いて離れられなくする。 怪しいと思って付き合いを止めようとしたときに危ないのは会わないことをカルト教団に伝える。伝えるとなぜ会わないのかの話し合いを求められてそこで説得されて抜け出せなくなるかも知れない。たから何もいわず、もう仲良しだから一言くらい残したいとしても黙って会わないようにする方が良い。 ある信者から勧誘された経験談 A cup of coffee by dapiki moto on Unsplash 僕もカルトか普通の宗教か分からなかったけれどもある信者から勧誘された経験があった。 本当に驚くけど、鈴木エイトがいう通りに大学生のとき、入学式の前後くらいに卒業した高校の同級生から会いたいと電話があって喫茶店で会うと最初は何気なく話していたのが途中から幸せがどうのこうといわれて宗教の勧誘だと気付いた。 高校の同級生でも接点は少なかったので、電話がかかって来ること自体がおかしいと思った。しかし卒業生としての繋がりの何かがあるのかとも思って完全に断る気にはなれず。会いに行った。 勧誘された宗教ははっきり覚えてなくて仏教の日蓮宗に纏わる新しいものみたいに聞かされた記憶がある。調べると顕正会(冨士大石寺顕正会)という宗教団体があって日蓮正宗の信徒団体としてのカルト教団で、公安調査庁から実際に監視されてもいる。もしかすると高校の同級生は入信してしまって僕を勧誘しに来た。 当時、十八歳で、宗教に勧誘されていると分かると何よりも争いを起こすもの――自分だけが正しいとなると他人と打つからずにいない――だからどんな宗教にも入らないと決めていると断りながら相手にも止めた方が良いといった。 相手も全く引き下がらず、幸せがどうのこうといって何分か同じような話を繰り返した。埒が明かなくて帰ろうと喫茶店を出てからも僕に付いて来て勧誘することを止めないので、何て執拗いんだとかいつまでもやられたら困るなんて焦ったりもした。しかし駅で何とか離れてくれた瞬間は安心せずにいられなかった。 遠くから見ながら申し訳ないような妙な気分に駆られた。高校で何回か話したこともあった相手だし、決して悪い人ではないと知っていた。本当に熱心に勧誘されてしかも僕の幸せを願ってわざわざ来てくれたことを思うと力になれなかった自分を全く責めないわけには行かなくなった。 カルトでも普通の宗教でも勧誘する信者は決して相手を不幸へ陥れるつもりではないし、全く逆に思い遣りに満ちた様子で、接して来るから断るのも相当に心苦しい。どんなに説得されても入らないという強い意志がないと拒み切るのは厳しいかも知れないし、普通の宗教ならば入っても酷くないにせよ、カルトをきっちり避けるには自分の生き方を普段から良く考えておくことも重要に違いない。 コメント 新しい投稿 前の投稿
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