補色残像の仕組みについて 結城永人 - 2023年3月25日 (土) 人間の視覚には補色残像という現象、または効果があってある一定の色を暫く見た後にその感度が弱くなってその他の主に補色(色相で反対に位置する色)しか見えなくなる。なぜ出て来るかは詳しく解明されてないけれども専ら色を感知する目や色を認識する脳を癒すためと考えられているんだ。 どのように補色残像が起こるか スタートリセット 補色残像を体験できる画像を用意した。スタートを押すと三十秒を数え始めるので、その間、赤い星の中心付近をしっかりとなるべく目を逸らさないように見続ける。三十秒に達すると自動的に消えるので、真っ白の同じところに青緑の星が薄く浮かんで来たり、場合によっては非常に良く見えたりもするのが補色残像ということになる。 注意:パソコンやスマホの画面だと光の刺激で目の負担が大きいので、繰り返して何度も行わないようにする。目の負担を減らすには紙に同様の仕方で色付きの図形を書いて行った方がもっと良い。 補色残像は暫く見続けた色に対する目や脳の疲れを癒やすために生じるようで、最初から目や脳が疲れていると出難い。およそ起床後の朝が活動後の夜よりも出易いかも知れず 、一般的に若者の方が老人よりもはっきり出るともいわれる。 目や脳に異常がなければ略確実に出て、数十秒程度、続く。どのくらい長く続くか。はっきり出るかというところで、目や脳の疲れや老いの目安にもできるかも知れない。 補色残像は日常生活でも様々な仕方で、取り入れられていて例えば医者の手術着が青緑なのは赤い血を見過ぎた後に青緑が出捲るのを散らすためだったり、牛乳パックの一部に青が好まれるのは見た後に黄が出て牛乳に濃厚な印象を与えるためだったりするようだ。 参考サイトあなたの目にかかっている負担がわかる画像!どう見える?補色残像とは5分で分かる残像メンタルトレーニング 補色残像に関係する三つの錐体 Normalized response spectra of human cones by Bhutajata / CC BY-SA 補色残像がなぜ起きるのか。一定の色を暫く見続けると目や脳が疲れてその感覚が落ちるせいで、休んでいる間に残された色の感覚で主に補色しか見えない。 人間の視覚の色の感覚は網膜上の三つの錐体から齎されている。 L錐体長波長の赤の系統の色を受け取るM錐体中波長の緑の系統の色を受け取るS錐体短波長の青の系統の色を受け取る 目の網膜の三つの錐体のそれぞれが光の波長に反応するオプシン蛋白質を持っていて電気信号に変えて視神経に送る。さらに大脳の視覚連合野へ送られると三つの錐体の情報の配分などが処理されて人間に分かるかぎりの全ての色が最終的に認識されている。 補色残像が良く出るのは三つの錐体が受け取る色自体(赤か緑か青)の場合で、目を移したときにそれと補色の両方が必要(白だと常に三つの錐体の色の組み合わせが求められる)とされなければ出ない。 人間が感じる残像には、二種類、ある。 陽性残像元の色と同一の色の残像を感じる。陰性残像元の色と反対の色の残像を感じる。 陽性残像はカメラのフラッシュなどの非常に明るい光を見たときに同じ色が残像として現れることで、陰性残像は補色残像の性質で、ある一定の色を見続けた後に反対の色が残像として現れるということだ。 参考サイト決定版 色彩心理図鑑光を見た後、しばらく残像が残るのはなぜ? コメント 新しい投稿 前の投稿
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