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熱中症の対策は水分だけではなくて塩分などのミネラルも補給するのが望ましい

地球温暖化などの環境破壊の影響か、世界の平均気温は上がり続けていて日本の夏の暑さも昔とは比較にならないほどの危険性を示すに至った。

6~9月の熱中症による死亡者数

近年、国内の熱中症で死亡する人は年間最大で千人を越える。主に六月から九月にかけての夏の猛暑や酷暑が災害とも捉えられるくらい酷い。野外でも室内でも体温の異常な上昇を避けるべく、涼しく過ごすことを心がけなくてはならない。

湿球黒球温度/暑さ指数が21℃以上になると熱中症に注意を要する

熱中症は湿度と輻射熱(直射日光や反射光などの熱移動の温度)と気温に基づく湿球黒球温度(WBGT: Wet bulb globe temperature)によってかかり易さが測られる。三つの要素は湿球温度と黒球温度と乾球温度で、湿度のための湿球温度が全体の七割を占める。汗が蒸発せず、体温が下がらないと熱中症にかかり易くなり、最も多く注意を要する。輻射熱のための湿球温度には風などの気流も考慮されて屋外だと全体の二割、室内だと全体の三割を占める。気温のための乾球温度は屋外で全体の一割を占めて室内では除外される。日本では熱中症の危険性の湿球黒球温度は暑さ指数と呼ばれて天気予報で報じられたり、または熱中症予防情報サイトで毎日の全国の状況が地域毎に細かく把握できるようになっている。

湿球黒球温度/暑さ指数は一般的に21~25℃で、熱中症の危険性が現れ、25~31℃で、患者が増え始め、31℃以上で、患者が大幅に増える。その他、スポーツや肉体労働などで体温が上がり易い状況だともっと低い度合いでも熱中症の危険性は高まる。

1.早見優のLet’s Study!「熱中症の基礎知識と良い汗・悪い汗」 via kankyosho

熱中症は暑さから起こり得る全ての障害で、皮下の血流が増え過ぎたり、汗をかき過ぎたり、そうした脳の体温調整中枢による体温を下げるための働きが正常に追い付かなくなった場合に生じる。体内の深部体温が40℃/腋窩体温38℃を超えるなど、脳の体温調整中枢が完全に停止して体温を下げることがもはや全くできなくなると致命的な様相を呈しさえもするわけなんだ。

夏の猛暑や酷暑でも予め熱中症を防ぐために最も大切なのは涼しく過ごすことで、脳の体温調整中枢によって体温を正常に維持できる範囲内でのみ生活するように取り計らうのが対策の基本になる。

取り分け汗をかいた場合には体内の水分が急速に失われてさらに汗をかけずに体温を下げられず、熱中症にかかる危険性が非常に高まってしまうので、常時、暑くても不足しないだけの水分を確実に補給しておく必要が出て来る。

どんな水分を取るかは何でも構わないけど、ただしお茶や珈琲などのカフェインや麦酒やウィスキーなどのアルコール(酒)は利尿作用があって熱中症の対策への効率は悪い。水分を取っても尿から多く排出されて汗をかく量を十分に増やせるとはかぎらないので、余程、他に飲み物がないという場合を除いて期待するのは止めた方が良いと思う。

汗をかくと水分と一緒に失われる塩分などのミネラルも必要になる

木の器の塩

熱中症の対策で水分を多めに取って汗をかき易い状態を保つことはとても重要だし、暑いところで体温を下げるには欠かせないわけだけど、ただしもう一つ覚えておくと役立つのが体内の栄養素の塩分などのミネラルも水分と一緒に失われるから同時に補給するのが望ましいという健康上の利点だ。

7月も終わりに近づき、本格的な夏が到来しています。すでに列島各地で35℃超えの猛暑日が続くこの時期に、怖いのが熱中症です。熱中症になると体の水分がなくなり、脱水症状を引き起こします。その予防策としては、小まめな水分補給と適度な塩分摂取が欠かせません。

水だけではたとえ熱中症を防げるとしても汗によって塩分などのミネラルが不足して他の不調を来すかも知れないからなるべく注意するには越さない。

特に不足し易いのが塩分、または栄養素のナトリウム(塩分の塩化ナトリウムから塩素をのぞいたもの)で、汗によって失われる以上に熱中症の対策では水分と共に補給しないと血中の必要な濃度が薄められて十分に得られず、低ナトリウム血症という電解質代謝異常(細胞間の電気信号のやり取り/電導性が通常から阻害された状態)の病気にかかるかも知れない。

体内の塩分濃度は一般的に0.3~0.4%で、血中だと0.9%程度が必要なんだ。

汗をかいてかりに水分を補給するとしても塩気がなくて含まれる塩分が少ないと血中の塩分濃度が逆にもっと下がってしまって低ナトリウムに近付いて危ないけど、さらに体内の塩分濃度の調節機構が働くと上げるために水分を減らそうと尿から排出するようになって結局は汗をかき難くなり、熱中症にもかかるかも知れないから二重に用心するべきなのが塩分不足と考えられる。

日常生活の発汗量を調べると、約27℃の気温で1時間程度の通学をした時にかく汗はおよそ200ml、約29℃で8時間程度の睡眠をした時はおよそ500ml。そして、約26℃で1.5時間程度のサッカーをした時にかく汗はおよそ2,000mlだそうです。汗の塩分濃度を約0.3%として計算した場合、約1時間の通学で発する汗、約200mlに含まれた塩分は約0.6g、8時間睡眠をして500mlの汗をかいた時は1.5g。1.5時間のサッカーをしても、汗に含まれる塩分は約6gとなるのです。

スポーツや肉体労働などで大量の汗をかくような状況でなければ水分補給に塩分を合わせなくても塩分不足は基本的に免れるらしい。

塩分の取り過ぎも危険だし、例えば「塩分の摂りすぎが引き起こすのは、浮腫・高血圧・骨粗しょう症。胃がんや認知機能への影響も」(塩分を摂りすぎると身体にどんな悪影響が出るのか?)といわれるようにいつも注意するには越さない。

正常血圧でも高めの130-139/85-89mmHgは正常高値血圧と呼ばれ,より低い血圧に比べると循環器病の危険性が高く,高血圧になりやすいことから,食塩制限を含む高血圧に準じた生活習慣の修正が勧められています。また,糖尿病や慢性腎臓病の人は,正常血圧でも循環器病や腎不全の危険性が高いことが知られており,予防のために食塩制限が重要と考えられます。したがって,日本高血圧学会減塩委員会は,高血圧の予防のために,血圧が正常な人にも食塩制限(可能であれば1日6g未満)をお勧めします。特に糖尿病や慢性腎臓病の人は,循環器病や腎不全の予防のためにも,1日6g未満の減塩を推奨します。また,大人になっての高血圧や循環器病を防ぐためには,子供の頃から食塩を制限することが望まれます。

塩分の摂取量は過剰摂取による高血圧や糖尿病や慢性腎臓病という主要な疾患の予防回復を踏まえると6g未満が推奨される。

熱中症にかかる場合は普段から塩分の少ない食生活の可能性が高いかも知れない。近年は日本でも貧困生活から栄養不足が全般的に懸念される状況は増えている。あるいは夏だと誰でも特に食欲不振で思わず、知らず、食事量が減る中で塩分不足に陥りもし易い。

塩分は過剰摂取に注意しながら多くとも6gまで常日頃ときっちり取る必要がある。

効果的な塩分摂取を覚えて急な暑さにもバテないような健康を図る

スポーツドリンクで喉の渇きを癒す少年
A boy who heals thirst with a sports drink by GSquare [CC0], via Pixabay

現今、日本人の塩分の平均摂取量は10g程度と聞くし、日常生活で一般的に減塩こそ重視される状況かも知れないけど、しかし夏の猛暑や酷暑で不意に不足してバテたり、熱中症にかからないように塩分摂取の効果的な方法を考えたい。

  • 塩分は糖分と一緒に取ると吸収され易い
  • 塩分はカリウムと一緒に取ると排出され易い
  • 塩分は自然塩だと他のミネラルも得られる

体内に取り込まれた塩分は小腸で吸収される。このときにブドウ糖(グルコース)などの糖分があると一緒に取り込まれて勢い付く。

細胞内外の電位差と濃度差のため、ナトリウムイオンには細胞内に向かって強い勾配が存在し、これを利用して糖が一緒に取り込まれるので、グルコースの細胞濃度は管腔液の30倍ほどにもなる。

等質の消化と吸収 via イミダス

塩分、または栄養素のナトリウムは水を引き寄せる性質があるので、水分も同時に取り込まれ易くなる。従って熱中症の対策では塩分と糖分と水分を同時に取るのが吸収率を上げるという点では三つの何れにおいても合理的といって良い。

市販の塩飴は塩分と糖分の二つ、さらに市販のスポーツ飲料は塩分と糖分と水分の三つで作られていて熱中症の予防回復に相応に役立つ。

注意すると水分や塩分と同じように糖分も過剰摂取は不健康で、専ら血糖値を必要以上に高めて様々な病気や老化を招くし、運動して糖分を多く消費せず、寛ぎながら暑さを凌ぐ程度ならば塩飴やスポーツ飲料の取り過ぎは避けるべきだ。

とはいえ、塩分の過剰摂取については体内で正常な分量へ調節することも一定程度は可能で、ミネラルのカリウムを取ると腎臓で余分な塩分の再吸収が抑制されて尿へ排出されるようになる。

2012年、世界保健機関(WHO)は成人を対象とした高血圧予防のための望ましいカリウム摂取量として3510ミリグラム/日以上を提案していますが、日本人のカリウム摂取量は少ないため、「日本人の食事摂取基準2015年版」(厚生労働省)では、成人のカリウム摂取の目標量を男性3000ミリグラム/日以上、女性2600ミリグラム/日以上としています。

賢い野菜の食べ方…食塩を取り過ぎず、カリウムを取ろう! via yomiDr.

WTOの塩分の推奨量は5g未満で、非常に少なく、カリウムは反対に3510mgと非常に多い。

日本では高血圧の対策を講じつつももう少し緩くて6g未満の塩分量と男性で3000mgか女性で2600mgのカリウム量が推奨されている。

注意すると腎機能が低下している場合には腎臓でカリウムが適切に排出させず、高カリウム血症に陥る危険性があるので、摂取量を一日1500mg以下に抑えるようにしなくてはならない(カリウム制限は ?)。

カリウムを多く含む主な食品

  • 若芽、昆布、ひじきなどの海藻
  • パセリ、ほうれん草、南瓜などの野菜
  • 里芋、薩摩芋、馬鈴薯などの芋
  • 大豆、小豆、豌豆豆などの豆
  • バナナ、メロン、キウイフルーツなどの果物

※どんな食べ物でも細胞の中に基本的に含まれる栄養素だから少食でなければ不足する可能性は低いようだ。

カリウムは塩分の取り過ぎを防ぐ働きがあるけど、しかし自分が塩分の取り過ぎかどうかは自分の感覚からは掴めなくてカリウムを多く取るべきかどうかも判然としないかも知れない。

林修の今でしょ!講座の【夏の終わりの今こそ知っておくべき「塩」徹底講義!3時間SP】によると200mlの水に1gの食塩を入れた食塩水を飲んでみて塩辛いと感じると日頃から塩辛い味付けの食事に慣れているために塩分の取り過ぎの可能性が高いと推測できるらしい。

ボリビアのウユニ塩湖

食塩は大きく分けて自然塩/天然塩(天日製塩法や岩塩という自然抽出の塩)と精製塩/食卓塩(イオン交換膜製塩法という科学抽出の塩)があって前者が後者よりもカルシウムマグネシウムやカリウムなどの塩分以外のミネラルも多めに含んでいる。塩分の割合は精製塩が99.5%以上で、自然塩は95%とかもう少し低い。何れも残りの部分に他のミネラルが含まれ得る。僅かな違いだし、塩自体も大量に取るわけでもないかぎり、どちらも健康上は殆ど変わらないにせよ、熱中症の対策として考えると汗で失われるカルシウムやマグネシウムやカリウムなどの他のミネラルも同時に補給できる自然塩が製塩塩よりも総合的に優れていてもっと効果的なのも事実だ。

しかし商品には「自然塩」や「天然塩」という表記は正当には使われなくなっている。2008年から施行された食用塩公正競争規約によって「塩を直接修飾する表現として使用することはできない」(第五条第六項)と定められている。販売者が勝手に使ったり、消費者のイメージと合わなかったりして混乱を招くために禁止されたんだ。

自然塩と精製塩の見分け方

食塩のラベルの工程か栄養成分表示の項目が目安になるらしい。

自然塩/天然塩
工程:天日、天日・平釜など
栄養成分表示:カルシウムやマグネシウムやカリウムの分量の記載あり
精製塩/食卓塩
工程:イオン膜、イオン膜・立釜など
栄養成分表示:カルシウムやマグネシウムやカリウムの分量の記載なし

※天日は天日干しで原材料の海水などから水分を自然蒸発させるために塩分だけではなくてその他のミネラルも残り易い。
※平釜と立釜は塩を元の塩水から水と分離して抽出する釜が密閉されているかどうかが大きく異なり、前者は密閉されずに弱い抽出度から塩以外の成分を残し易い伝統的な工法、後者は密封されて強い抽出度から塩以外の成分を残し難い近代的な工法とされる。
※工程は他にも色んな種類があって用語解説などで調べられる。

一例として挙げると巷で良く見かける商品の食卓塩(塩事業センター)は工程に「溶解、立釜、乾燥、混合」と、題目なしで栄養成分表示として「塩化ナトリウム 99%以上」と記載されている。自然塩の工程の「天日」や「平釜」と栄養成分表示の「カルシウム」や「マグネシウム」や「カリウム」がなくて当て嵌まらないわけだ。

紛らわしいのは原材料名に「天日塩(メキシコ)、炭酸マグネシウム」と記載されていて自然塩の工程の「天日」や栄養成分表示の「マグネシウム」に重なる。意味合いが微妙に異なるので、原材料名は除外して確認すると良いと思う。

因みに商品の食卓塩は輸入品の「天日塩(メキシコ)」を「溶解、立釜、乾燥、混合」の工程(溶解・立釜法)にかけて固まるのを防ぐ「炭酸マグネシウム」も入れて「塩化ナトリウム 99%以上」の状態に仕上げている。

海洋汚染などの食品衛生を踏まえるとダイオキシン類などの環境ホルモン(内分泌撹乱化学物質)が気がかりになる。

安全性の高い食塩の三つの工程

  • イオン膜:膜濃縮によって塩分のみを効率的に取り出せる
  • 平釜/立釜:煮詰め式でダイオキシン類の元の有機物が取り除かれる
  • 焼成:800℃以上の場合にかぎってダイオキシン類を分解できる

イオン膜は塩分濃縮膜やイオン交換膜やイオン交換膜電気透析ともいわれる。海水を使って塩を取るけれども海洋汚染の影響を全般的に受け難いとされる。

平釜/立釜の煮詰め式の釜茹で行われるとダイオキシン類と殺菌処理は心配が少ない。日本の塩は、大抵の場合、煮詰め式の工程を通っていて安全性は高いようだ。

焼成は焼塩のための工程で、380℃以上で「高温焼成」、380℃未満で「低温焼成」とも呼ばれる。それ自体では800℃以上でダイオキシン類を出さないけれども焼塩自体は焼成に加えてイオン膜や平釜/立釜も通して作られていると大丈夫だと思う。

自然塩を選ぶとすると栄養成分表示で塩分、またはナトリウム以外のミネラルの分量が記載されていれば最も分かり易い。さもなければ工程の天日や平釜をキーワードに確認することができて特に平釜だとダイオキシン類の危険性も低いと考えられる。

補足:年間1000人以上死亡する熱中症の真の恐怖! 「水をこまめに飲む」だけでなく、直後の対応が大切 熱中症の予防方法と対処方法 白澤抗加齢医学研究所 所長・医学博士、白澤卓二先生に聞く 「塩と健康」 夏の塩分・ミネラル補給 要注意 水分だけでは逆効果 水分補給と運動誘発性低ナトリウム血症。 ナトリウムの働きと1日の摂取量 カリウムの働きと1日の摂取量 精製塩と天然塩の見分け方&安全な塩の見極め方 意外に知らない塩のことその11、加工助剤って何?イオン交換膜塩の安全性 「焼塩」の話

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