大坂なおみが女子テニスの全豪オープン優勝から世界ランキング一位を果たした 結城永人 - 2019年1月31日 (木) テニスの全豪オープンの女子シングルス決勝で日本の大坂なおみがチェコのペトラ・クビトバを敗って優勝と同時に世界ランキング一位を初めて果たした瞬間をテレビで観ながら素晴らしく感銘を受けた。 大坂なおみ|#AusOpen 第1セット 7ー6(大坂なおみ/タイブレーク:7ー2)第2セット 5ー7(ペトラ・クビトバ)第3セット 6ー4(大坂なおみ) 昨年の全米オープンの優勝と世界ランキング四位から大注目の選手になった。日本の選手とはいえ、ハイチ系アメリカ人とのハーフ/日系二世で生活の大部分がアメリカだったり、日本語も、全然、喋れないから何なんだと僕は怪訝に感じた。どうせ選ぶならばアメリカの選手になるのが自然な選択かも知れない。調べるとしかし大坂なおみに児童期からテニスを奨励した父親のフランソワが決めたけれども十五歳の無名時代からちゃんと応援してくれたのが日本のテニス関係者/協会だったから恩返しを望んだわけだったんだ。アメリカには有望な選手が数多くいて細かく注目できないせいもあるかも知れないにせよ、テニス関係者/協会は十八歳まで大坂なおみの才能に一つも気付かなかった。先一昨年のこれも全豪オープンに出場して予選から三回戦まで勝ち進むとついに有望な選択だと認めてちゃんと支援すると申し出たものの父親のフランソワは頑として受け付けずに跳ね返したお陰で、二十一歳の今でも大坂なおみは日本の選手としてテニスを続けている。普通に考えるとおかしいけれども事情が分かると涙物の本当に素晴らしい父親の気持ちが込められているんだ。人間的に優れていて尊敬できる。義理堅くて恩知らずとは無縁な存在だから付き合って信頼性が高いのは間違いない。 大坂なおみが天真爛漫なキャラクターで可愛いと人気なのはやはり生い立ちが良かったせいだろう。言動が心から笑えるくらい面白かったり、人間味が溢れていて皆を引き付けずにいないのはなぜか。尊敬できる父親のフランソワを筆頭に母親の環と姉のまり(テニス選手)の大坂一家と仲良しの親類縁者などの良い人に囲まれて育った気持ち良い経験なしにはあり得ないと考える。少しでも間違った人というか、人として不愉快な存在と出会うと自己防衛によってこいつとは正面に付き合うべきではないみたいに本音を出せなくなってしまうのは誰でも同じだ。だから一般的に経験の少ない子供に経験の多い大人よりも天真爛漫なキャラクターを持つ割合も高いわけで、いつでもどこでも出会いの良い悪いは人生を決定付けるほどの経験になるから幸せを得るには真っ先に気に留めて然るべきだ。 全豪オープンテニスの女子シングルス決勝/大坂なおみ対ペトラ・クビトバの試合 Naomi Osaka: A star is born (2019 Women's Final) | Australian Open 2019|Australian Open TV 僕は大坂なおみのトーナメントの勝ち上がりの試合を観ていて昨年の全米オープンの優勝者(US Open Extended Highlight: Naomi Osaka vs. Serena Williams)で世界ランキングも四位のままに物凄く強いと感じていた。ファーストサーブが猛烈に速くてストロークもサービスゲームとリターンゲームの両方で狙い通りのエースが鋭く奪えるくらい実力は他の選手と比べて頭一つ抜けているようだった。ところが楽勝なのは二回戦までで三回戦からはセットを落として苦戦していた。ペトラ・クビトバとの決勝までの六試合で負けてもおかしくないギリギリの試合が三つか四つくらいあった。実力が普通ならば全ての試合が厳しいのは当たり前だろうけれどもファーストサーブとストロークが異次元のレベルに達しているからガンガン勝てないのが不思議な気分にさせる。 往年の名選手だと女子のシュテフィ・グラフが三十年程前に大活躍した当時、頭一つ抜けた実力の全盛期に殆ど負けなくて1988年には前人未到のゴールデンスラム(年間グランドスラム:全豪オープンと全仏オープンと全英オープンと全英オープンの優勝に加えてオリンピックの金メダル)という驚異的な伝説を打ち立てている。 大坂なおみも得意のショットが抜群なのは変わらないとすると守りが弱くてボールを返せないミスで自滅するパターンが目立つけど、しかし危ない橋を渡るように全豪オープンの決勝まで良く勝ち残って来たという印象を持った。ファーストサーブやストロークの並外れた爆発力が出せる――試合中にポイントを上げて「Come on!」(来るよ)と叫ぶときは間違いないだろう――と優勢ながら出せないと劣勢に追い遣られてしまう。試合展開の浮き沈みが酷くてボールへ良いときと悪いときの差が激しくて元々は世界の大会でさほど勝てないくらいグラ付いた気持ちのテニスだったらしい。それが一昨年の暮れに本人も憧れる今世紀初頭の名選手の一人のセリーナ・ウィリアムズのヒッティングパートナー/練習相手などを務めたサーシャ・バインをコーチとして迎え入れるとメキメキ頭角を表すように変わって来たんだ。気持ちが落ち付かないのが何よりも不味いと見出だして明るく朗らかにやらせるようになるべく仕向けた。すると頭一つ抜けた実力が試合に着実に出せるので、大坂なおみのテニスの勝率は格段に上がらずにいなかった。一昨年の暮れから一緒に練習を始めると三月にBNPパリバオープン(インディアンウェルズマスターズ:グランドスラム大会に次ぐ格付けのプレミアマンダトリー大会)でダリア・カサトキナを退けて初優勝(BNP Paribas Open 2018: Naomi Osaka vs. Daria Kasatkina)を遂げると九月には全米オープンの決勝で奇しくも選手として最大の目標だったセリーナ・ウィリアムズに追い付くと同時に抜き去って優勝を果たすまでに至った。サーシャ・バインとの出会いからもはや苦手だった気持ちを落ち着かせるメンタルコントロールも世界屈指の水準に達したと大坂なおみは堂々と証明したわけだった。 ところが全豪オープンの決勝までの試合を観ていると必ずしも他の選手と比べて凄い気持ちがあるとは感じなかった。僕はそういうものかと捉えざるを得なくて大坂なおみというテニス選手は実力は頭一つ抜けているものの調子の波に乗れるかどうかで勝敗を分けるテニスを行うと考えるしかなかった。世界屈指の水準のメンタルコントロールが可能とはいえ、細かい難点は残されていて強敵に突かれるとグラ付かされながら勝ち切れずに負ける場合もある。すると試合の土壇場での踏ん張りが利かないみたいな感じがするし、スポーツ観戦ではちょっと詰まらないかも知れない。悪い調子でも劣勢を跳ね返して勝つ選手こそミラクルを体現するし、観衆の全ての人生に夢と希望を教えてくれると僕は思う。大坂なおみには良い調子でやはり勝つという物事の上手く行く面白さしか基本的に与えられないのではないか。あり得ない結果を新たに喜ばしく生み出すほどの気持ちも本当に凄いというテニスを求めるべきではないとすると試合を観るのも忽ち寂しくなってしまうけど、計らずも当たらなかったのがペトラ・クビトバとの全豪オープンの決勝だったから本当に驚かされた。 力強く応援する松岡修造の予想通りのメンタルが功を奏した大坂なおみを見付けた 全豪オープン決勝の試合前(Lucky 13: World awaits Women's Singles Final)、大坂なおみの歴史的な瞬間という日本の選手として初めての優勝と世界ランキング一位は果たして可能かどうかに胸騒ぎを覚えて皆の気持ちを探してみると元テニス選手で世界でも活躍した松岡修造の試合予想が最も興味深く感じた。 この決勝、なおみさんがイライラする状態が間違いなくやってくるだろう。だが、なおみさんはイライラステーションにはもう停車しない!なおみエクスプレスの終着駅『全豪優勝ステーション』へ まっしぐら! 全豪女子決勝!ペトラ・クビトバ選手ってどんな選手?|修造コラム|松岡修造 ホームページの修造コラムで対戦相手のペトラ・クビトバについて専門的に詳しく分析されていて流石だと唸った。四つの特徴の 「超ファイター!としてカムバック」と「黄金レフティ」と「逃げるサーブ」と「フラット高速ストローク」が挙げられていた。その上で試合展開を推理して大坂なおみこそ最終的に「イライラ」を乗り越えて優勝すると予想しながら力強く応援していた。僕は共感して微笑んだ。気持ちが凄くないともはや優勝する可能性は増えないと考えていたから否定する道理はなかった。 ペトラ・クビトバは過去に四代大会の一つの全英オープン/ウィンブルドンで、二回、優勝している世界ランキング六位の選手で、キャリア最高は二位まで上がっていた。しかし2016年12月に悲劇が訪れた。リオオリンピックのテニスの女子シングルスで銅メダルを獲得した直後にチェコの自宅で強盗に襲われて左手の神経と腱の手術を行わざるを得なくなった。略半年後の2017年5月の全仏オープンで復帰して、もう一度、テニス選手として活躍し始めていた。 The coming of Kvitova's 'second career' そして全豪オープンの決勝まで前週開催のシドニー国際の優勝(Ashleigh Barty vs. Petra Kvitova | 2019 Sydney International Final | WTA Highlights)から十一連勝で、本大会のトーナメントでは1セットも落としてなくて絶好調といって良いペトラ・クビトバに対して大坂なおみも一年前の全豪オープンでは七十二位だった世界ランキングが四位へと上がったように急成長を遂げながら勝ちを幾つも積み上げているのはテニス選手としてやはり絶好調といって良いから二人の試合は素晴らしい対決の白熱した勝負になるのは間違いないと思いながら開始を待ち望んだ。 ペトラ・クビトバ|#AusOpen 試合は序盤から一進一退の攻防が続いて第1セットはタイブレークになって辛くも大坂なおみが取った(Naomi Osaka v Petra Kvitova first set tie break and highlights (F))。タイブレークは7ー2と、結構、差が付いたのは最初から苦しんでいた「逃げるサーブ」という相手のアドバンテージサイドからのスライスサーブ――受け手は右利きだとバックハンドで返すから背を向けて普通よりも遠くて難しくなるし、安易に返してもコートの外側へ大きく追い出されるために次の展開が危なくなる――にきっちり対応できた。すなわちリターンエースを決められたペトラ・クビトバで、彼女にとっては最初から上手く行っていた得意技を突如として完全に封じられたために気持ちがガタガタに焦り出したかも知れない。大坂なおみは有利な波に乗って一気に押し切ったような格好で速やかにタイブレークを奪った。 このまま、第2セットも取って大坂なおみが女子テニスの全豪オープン優勝から世界ランキング一位を果たすという楽勝ムードが漂って来たのをはっきり覚えている。折角の大一番、人生で初めての偉業が二つも重なっている場面をできれば少しでも長く味わわせて欲しいと感じたのは確かだった。しかしどんなに楽勝ムードでもスポーツの試合は終わるまでは負けないとはかぎらないから選手からすれば逆に少しでも早く勝ってしまいたいはずで、ファンとしても、万一、贔屓が負けるよりは同じように受け留めざるを得ない。待ち望んだ観たいばかりの試合だったなのに直ぐに終わって詰まらないとしても仕様がないという大坂なおみに期待する側においては複雑な心境にも至らされた。 第2セットも途中まで大坂なおみの優勢は変わらなかった(Naomi Osaka v Petra Kvitova second set highlights (F))。出だしのサービスゲームをブレーク(第2ゲーム)されてリードを許したものの直ぐにブレークバック(第3ゲーム)で追い付いてさらに相手のサービスゲームをブレーク(第5ゲーム)すると暫くは互いにサービスゲームのキープが続いた。命運を大きく分けたのが優勝がかかったマッチポイントとしての三つのブレークポイント(第9ゲーム)を得ながら大坂なおみが全て外した。懸念されたメンタルの崩れが波に乗れない調子の悪さから「イライラ」と徐々に出て来てしまった。しかしまだサービスゲームをキープしさえすれば大丈夫な優勝が目の前にあったけれども相手のペトラ・クビトバもチャンスと捉えて反対に集中力が高まったのか、本当に対照的に落ち目の大坂なおみを寄せ付けないブレーク(第10ゲーム)を果たした。残りのゲームは全ての結果が分かり切ったような仕方で、ペトラ・クビトバがあっさり二つ連取して第2セットを大坂なおみから取り返してセットカウントを並べた。 試合の流れが誰の目にも明らかなようにペトラ・クビトバへ移っていた。第1セットから実力は拮抗していたはずだけど、第2セットの途中の大坂なおみが三つのマッチポイントと優勝目前のサービスゲームを落としたところから形勢が一気に動き出していた。いみじくも松岡修造が試合前に予想した通りの「イライラ」が募ってしまったせいだと思う。どうなって行くのか、大坂なおみがもう終わりの不利そのもので、ペトラ・クビトバが勝って当然の有利そのものの形勢が固まりつつある予感がする第3セットの間際だった。 大坂なおみはトイレットブレークにコートを離れた。気持ちを切り替えて負ける不安を払拭できれば良いと思ったし、観ていてこのままの第2セットの後半に4ゲームを立て続けに取っているペトラ・クビトバ寄りの形勢で一方的に進んでしまう試合も詰まらないからもはや優勝は無理にしてもせめて好勝負は演じて欲しかった。すれば大坂なおみは弱り果てたメンタルを立て直すコツを覚えるわけだからテニス選手として成長して将来性が得られるし、後から全豪オープンでも何でもさらに華々しく活躍できるはずだった。今回は形勢を逆転して相手への試合の流れを自分へ逆に引き寄せ返すのは相当に厳しい状況に追い遣られてしまったようだった。 第3セットは大坂なおみがトイレットブレークから帰って来ていきなり別人のような雰囲気に変わっていたのが何とも驚かされずにいなかった。無表情で「イライラ」を解消できたのか、はたまたもう終わりだとやる気を完全に失ったのか。かつて経験しなかった感じの物凄く不可解な様子だった。 大坂なおみはそれまでとは全く異なり、自分がポイントを取っても相手に取られても比較的に淡々とプレイしていた。対戦するペトラ・クビトバも余りの変化した何事もなさそうな様子にコートのネットを挟んで密かに面食らったかどうかは良く分からないにせよ、序盤に二回目のサービスゲームをブレークされて一つ引き離されてしまう。第1セットのタイブレークから得意技の「逃げるサーブ」がさほど通用しなくなったけど、ショットの正確性が非常に優れていてコートの端を着実に狙えるために相手に容易く攻めさせないところが流石に強くて世界屈指の実力者だと考えられる。だから大坂なおみも打ち負かすには厳しい展開へ追い込まれざるを得ないし、絶えず、思うようにプレイできない悲しみがいつになく増して来てメンタルも崩れる他はないのかも知れない。奇しくも二人は今回の全豪オープンの決勝が初めて対戦する試合だった。相手に容易く攻めさせないペトラ・クビトバはダイナミックなサーブとストロークで攻め込む大坂なおみにとっては苦手なタイプだったとも想像される。しかし幸いにも第3セットの序盤に試合の主導権を少し掴んだら優勝への勢いを段々と取り戻すようにそしてメンタルも立て直すようにサービスゲームをペトラ・クビトバとキープし合いながら互角の勝負を繰り広げて行った。 以前とは印象が重ならない大坂なおみに戸惑うし、良いときも悪いときも同じみたいな調子で、本当に淡々とプレイしていて拍子抜けするくらいの観ていてなだらかな気持ちの試合になった。熱戦は熱戦でもどこか静けさを漂わせる不思議な趣きが広がっていてどちらが勝っても構わないというか、やるだけのことしか人はできないみたいなおよそスポーツらしくない穏やか過ぎるほどの境地から結果待ちが行われるばかりだった。 大坂なおみにサービスの第10ゲームで三つのマッチポイントが来て前回の第2セットのリターンの第9ゲームのブレークポイントのようにペトラ・クビトバから反撃されて全て又落とすという不吉な予感が脳裏を駆け巡った。とはいえ、気がかりな「イライラ」はもうすっかり鳴りを潜めていてプレイは冷静沈着な装いこそ増していた。大丈夫かも知れないという吉兆も受け取らないわけではない再びの三つのマッチポイントだったのも確かだった。 大坂なおみ|#AusOpen フルセット、二時間二十七分に及ぶ激闘を制した瞬間(Naomi Osaka championship winning match (F))、掴み倦ねた喜びの余りか、屈み込んで暫く立ち上がれなくなったのが全豪オープンの優勝への思いを象徴していた。女子テニスの世界ランキングの一位もかかっていて正しく壮絶だったのではないか。自身初だけれども日本人では前例がなくて何れも史上初の快挙になる。全豪オープンの優勝は中国のリー・ナ――本大会ではテニスの殿堂入りを受けて女子シングルスの表彰式の贈呈者も務めていた――が2007年に遂げているものの同時に二位まで上がった世界ランキングがアジアにおける最高記録だったので、国だけではなくて国を集めた大陸でも新しい道を切り拓かなくてはならない部分があった。自分には同類の皆と変わらなくて無理だと思えば大変でしかない歴史的な重圧を跳ね退けて未知の素晴らしい結果を残した功績は並々ならない努力に他ならないばずだから大坂なおみは偉大だと僕は称えるだけだった、真実と。 Naomi Osaka v Petra Kvitova match highlights (F)Naomi Osaka v Petra Kvitova on-court warm up (F)Naomi Osaka v Petra Kvitova and their road to the women's finalFull ceremony: Women's Singles Final Naomi Osaka championship chats (F)Interview: 2019 champion Naomi OsakaNaomi Osaka Press Conference (F)Petra Kvitova Press Conference (F)Exclusive interview with Grand Slam champion & Chloe ANZ Tennis Hot Shot大坂なおみ 全豪オープン優勝で会見 ノーカット1大坂なおみ 全豪オープン優勝で会見 ノーカット2大坂なおみ 全豪オープン優勝で会見 ノーカット3Naomi Osaka talks about her big win at the Australian Open 試合を振り返ると大坂なおみはペトラ・クビトバを強敵ながら「イライラ」を乗り越えて負かしたから松岡修造の予想通りで凄いと驚いた。 松岡修造が全豪オープン優勝と世界ランキング一位を果たした大坂なおみに何をいうかとホームページの修造コラムを又観に行った。 なおみさんが決勝をものにした一番のポイントはなんといっても適応力!試合の中で一番苦しんだクビトバの逃げるサーブ。最初は全く返せず、1セットのタイブレークまでは100%クビトバのポイントになっていました。しかし、受けるたびに位置を変え、タイミングを変え、最後に適応させました。ここがなおみさんの本当の力! 大坂なおみ選手、全豪初制覇!!|修造コラム|松岡修造 初めての対戦で分からないことも多かったとすると最も苦しめられる相手の得意技の「逃げるサーブ」こそ封じる対応が第1セットのタイブレークを奪う切欠になって試合そのもののへの勝機だった。松岡修造は「適応力」と呼んでいる。今回は総じて前がかりのリターンが上手く行ってトーナメントを勝ち上がって来たけど、ところがペトラ・クビトバの巧みな左利きのサーブには実力を抑え込まれていた。駄目だから普通に引いて後ろに構えて確実に返そうとしたり、一球毎に緊迫するタイブレークでは反対に又前に出て来てプレッシャーを厳しくかけようとしたり、大坂なおみは不自由なプレイを打開する試行錯誤を繰り返していた。 全米に続いて2大会連続優勝。なおみさんは『グランドスラム勝ち癖』をものにしたと言っていいでしょう。「グランドスラムで優勝することは難しい」錦織圭選手をはじめ、あと一歩のところまでいった選手たちはみなこう思っています。でも、なおみさんは知っています。グランドスラムで優勝するためには、どのように2週間を戦え抜けばいいのか。それは、全米優勝を経験したことで、その術を彼女は知っているのです。その勝ち方は、ここぞという時に自分からポイントを奪っていく力、それが勝利へとつながったと感じています。そして、世界一を継続する大きな力を手に入れたと僕は確信しています。 大坂なおみ選手、全豪初制覇!!|修造コラム 松岡修造は大坂なおみに「グランドスラム勝ち癖」を受け取って「ここぞという時に自分からポイントを奪っていく力」として全豪オープンの優勝から「世界一を継続する大きな力を手に入れた」とテニス選手として大きく期待している。 ところで最も気になるのはペトラ・クビトバの攻勢に一旦は諦めかけたような状況から気持ちを立て直して最終セットの奪取はなぜ可能だったか。別人と感じるくらい落ち着いた気持ちの静まり返ったような雰囲気に変わってしまったのが驚かされずにいなかったわけだ。 大坂なおみが試合後のインタビューで失意の第2セットから再燃の第3セットへ向けてのトイレットブレークを取ったロッカールームでの誰にも知られない胸のうちを明かしていた。 ペトラ・クビトバ(28=チェコ)との決勝戦。7―6、5―7、6―4で2時間27分の激戦を制した。第2セットで1度は勝利に手が届きかけたが逆転された。「マッチポイントで気が散ってしまった。勝つ前に勝ってしまったと思ってしまった」とコート上でもいら立ちをあらわにした。 それでもトイレットブレイクを挟んだ最終セットでは別人のようなプレーの連続。「(休憩中に)私は世界で1番強い人と戦っていると考えました」とクビトバへの敬意の念を思い起こすことで気持ちを切り替えたという。再びつかんだマッチポイントでは「2セット目は失敗してしまったという思いがあった。とにかく自分の感情を抑えて同じ間違いをしてはならないと思った」と冷静に勝ち切った。 大坂は自身の成長した点に「メンタル面」を挙げ、「一番の改善点。成熟してきた部分だと思う」と自信も見せた。加速度的な成長曲線に、記者からは「どのような練習をしているのか」と質問が飛ぶと、「(ツアー前は)とにかく走りました。単純なトレーニングでした。とても大変だったけど、頑張ればこのトロフィーが手に入るのではないか、と自分に言い聞かせました」と明かしていた。 大坂なおみ 第2セット失った後、思い起こしていた“クビトバへの敬意”|スポニチアネックス|スポーツニッポン新聞社 非常に興味深い言葉だと感じる。強敵が相手だから必死に挑んで負けても仕様がない駄目元とか実力を最大限に発揮するしかないテニスこそ超楽しいなんて気持ちが芽生えたゆえに立て直された気持ちと分かる。どうしてかは正しく「敬意」に基づくだろう。人間性が本当に良く出ているし、最強なのは自分だけで、自分以外の負かされる全てを馬鹿にするような性格では絶対に無理なんだ。人々から謙虚とつとに認められるキャラクターのままなのが真実だったと改めて驚かされるけれども他人への尊敬の念が全豪オープン優勝と世界ランキング一位という壮大な目標と引き換えでも出て来るばかりの内面こそ僕には凄いとしか称えられない。信じ難いほどに美しい。性格が良ければ誰でも当たり前だとしても何かに照らしてはっきり覚える経験は滅多にない。要するに愛を失っても心は生きているから泣いても構わないというか、喜びだけが人生を形作らないと考えて進む道を反対に選べるのは賢者だろう。 大坂なおみはテニスの腕前以上に人間性から勝つべくして勝ったとも過言ではない 全豪オープンの優勝杯|#AusOpen 全豪オープンの優勝について何が大事だったか、松岡修造は「適応力」と捉えたり、大坂なおみ本人は「メンタル面」や「単純なトレーニング」を挙げるけど、しかしそうしたテニスの腕前を含めて根本的に努力自体を向上する人間性を持っているのが大坂なおみの世界ランキング一位に値するほどの強さだと思う。 世の中で努力の天才といわれるような気持ちの在り方が強敵のペトラ・クビトバに劣勢の状況でトイレットブレークを取ったロッカールームでの胸のうちから理解されずにいない。 テニスで最強なのは自分ではないと知っているからこそ練習へ真摯に打ち込んで一つの腕前という実力をどこまでも上げて行ける。限界を突き抜けた水準へ上昇志向を持つならば潜在能力は予想以上に引き出される可能性があるだろう。自分以外を尊重する人間性、他人に尊敬の念を抱いて「敬意」も払うような謙虚な姿勢がないと無理だと考えるし、さもないとある程度のところで納得しながら成長は止まってしまうのではないか。傲慢とは程遠い人柄が実生活では皆から気に入られて幸せを掴むのに役立つと簡単に推測されるけれども併せて練習が物凄く捗るためにテニスの腕前も素晴らしく優れると考えると本当に面白い。 自然といえば自然なかぎりの人生の余りに速やかな流れそのものに満足する有り難みだし、または物事に打ち込む情熱において良いときは何をやっても良いのかも知れないほどの天恵を受け取る。 全てが定めのように女子テニスの全豪オープン優勝と世界ランキング一位を果たした結果は大坂なおみに相応しいと認める。心から祝福せずにいられなくさせるテニス選手なんだ。性格の良さで根本的に夢が叶う神憑りの世界を教えてくれるプレイが素晴らしく格好良い。 参考サイト大坂なおみ、全豪制覇の裏に「和の精神」? 海外メディアも“禅の心”を称賛二重国籍の大坂なおみが日本登録で出場する理由とは大坂なおみ、死闘制し世界女王/全豪テニス決勝詳細大坂なおみとサーシャ・バイン。初タイトルに敏腕コーチとの出会い。思考すら振り切る「大坂なおみ時代」。なぜ彼女だけが達成できたのか。準優勝のクビトバ、選手生命の危機を支えたチームに感謝「私のことを諦めなかった」全豪オープン 大坂 なおみ vs. P.クビトバ コメント 新しい投稿 前の投稿
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