春紫苑の写真と俳句: 負けたら終わりの場所がある 結城永人 - 2023年5月6日 (土) 地元の大きな公園で初夏の花々の写真を撮って来たので、その中から春紫苑の写真を俳句付きで掲載する。 公園に人の手で植えられた花咲く草木の隙間を埋めるように様々な雑草も生えている。日本の春から夏にかけて最も良く知られた雑草の一つが春紫苑だと思う。余程、都会の真ん中にでも住まないかぎり、簡単に見られる花だろう。はっきり目を向けるのは児童期の通学路だけかも知れないけれども思い出すと僕にはとても馴染み深い。 雑草も一番人気か春紫苑 教育の言葉で「何でも良いから一番を目指せ」と聞くことがある。言葉遣いとして犯罪や迷惑行為でも構わないと取られ兼ねないし、昨今のお騒がせYouTuberやバイトテロなどの仕方で、知名度を上げるのは本末転倒だし、注意が必要だけれども一理はあるのかと思う。どんな分野でも二番以下では分からない世界があって一番になることで自信を以前よりももっと強く深く持つことに繋がるようだ。 春紫苑には姫女苑という非常に良く似た花があって同じくらい良く知られていてちょっと見て区別することはできない。競馬で例えたらゴールをハナ差で競り合うくらい知名度を二分しているんだ。僕も調べて写真に撮ったのは花弁が細かく多くて蕾が下向きで、葉っぱが茎を抱くように生えているから春紫苑と思ったけれども本当に姫女苑とそっくりだから見分けるのはとても難しい。そしてさらに色や形が少し違うけど、やはり良く似た箆葉姫女苑もあって熾烈な争いをいつも繰り返しているみたいだ。 春紫苑この世の花は他になく 雑草という人間にとってはどうでも良い世界でも一番になることは難しいと春紫苑から良く分かる感じがする。開花時期の始めが四月頃なので、五月頃の姫女苑や箆葉姫女苑よりも少しだけ早く気付かれるためだ。しかしながらおよそ五月から六月くらいまでは三つが競い合って咲いているわけなので、場所取りに負ければ生えもしなくなる自然の厳しさを象徴してもいる。二番以下はないということになると一番しか目指しても仕様がないというか、生きることに関しては雑草でも何でもさらに重要なものは他に何もなくなるんだ。 初夏の七つの花々の写真と俳句 コメント 新しい投稿 前の投稿
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