ラドヤード・キップリングのカンガルーおじさんの詩文の日本語訳 結城永人 - 2021年12月9日 (木) イギリスの作家、小説家で詩人のラドヤード・キップリングの童話集その通り物語(1902)の収録作品のカンガルーおじさんの詩文の日本語訳を行った。 ラドヤード・キップリングのカンガルーおじさんの詩文の英語の出典 The Sing-Song of Old Man Kangaroo by Rudyard Kipling/ラドヤード・キップリングのカンガルーおじさんの詩文原文:Wikisource(作品集)朗読:LibriVox(ティム・バルクレイ) 両方ともパブリックドメイン(著作権なし)だから無料で自由に使って構わない。 関連ページラドヤード・キップリングのカンガルーおじさんの詩文の原文と注解 ラドヤード・キップリングのカンガルーおじさんの詩文の日本語の訳文 Illustration to The Sing-Song of Old Man Kangaroo from Garden City, N.Y. : Doubleday & Co., Inc / Public domainIllustration to The Sing-Song of Old Man Kangaroo by Kipling, Rudyard, Gleeson, Joseph M. (Joseph Michael), or Bransom, Paul, 1885- (ill.) / Public domain いつもカンガルーは今正しく見られるようなものとかぎらず、さてや四つの短い脚を持つ異なる動物だった。灰色で、毛が多く、誇りは法外だった:彼はオーストラリアの中央の露頭で踊り、そして小神ンカへ出向いた。 朝食前の六時にンカへ出向いていうには「私を全ての他の動物と異なるようにこの午後の五時までに変えてくれ」。 跳び上がった砂辺の席のンカ、すると「立ち去れ!」と叫び出した。 Illustration to The Sing-Song of Old Man Kangaroo by Kipling, Rudyard, Gleeson, Joseph M. (Joseph Michael), or Bransom, Paul, 1885- (ill.) / Public domain これはカンガルーおじさんが四つの短い脚を持つ異なる動物だったときの絵だ。私は灰色で、毛が多く描いた、もはや彼は花冠を髪に載せているから非常に誇り高いと分かるね。朝食前の六時にオーストラリアの中央の露頭(岩棚を意味する)に踊っている。 六時たと分かるね、太陽が、丁度、昇っている。耳と開いた口を持つものは小神ンカだ。ンカは物凄く驚いている、カンガルーが前にそんなふうに踊るのを見たことがなかったからだ。 小神ンカは、丁度、「立ち去れ」といっているが、カンガルーは踊ることに忙しい余り、まだ聞こえていない。ブーマー以外の実名を何も持たないのだ。とても誇り高いからそれは失われた。 彼は灰色で、しかも毛が多く、さらに誇りは法外だった:オーストラリアの中央の岩棚で踊り、そして中神ンキンへ出向いた。 朝食後の八時にンキンへ出向いていうには「私を全ての他の動物と異なるように変えてくれ;しかも素晴らしく人気があるようにこの午後の五時までに変えてくれ」。 跳び上がったツキイゲの隠れ家のンキン、すると「立ち去れ!」と叫び出した。 彼は灰色で、しかも毛か多く、さらに誇りは法外だった:オーストラリアの中央の砂丘で踊り、そして大神ンコンへ出向いた。 夕食時間前の十時にンコンへ出向いていうには「私を全ての他の動物と異なるように変えてくれ;しかも人気があって素晴らしく追いかけるようにこの午後の五時までに変えてくれ」。 跳び上がった塩類平原の浴場のンコン、すると「良し、やろう!」と叫び出した。 ンコンはディンゴ――イエロードッグディンゴ――いつも腹ペコで、日の光にくすんだのを呼んでカンガルーを示した。「ディンゴ! 目覚めよ、ディンゴ! あの灰溜めで踊る紳士が見えるか? 人気があって非常に真実に追いかけるようになりたいんだ。ディンゴ、そう変えてやれ!」 跳び上がったディンゴ――イエロードッグディンゴ――「何、〈あの〉猫兎を?」といった。 走り去ったディンゴ――いつものイエロードッグディンゴ――腹ペコで、にやりと笑いながら――カンガルーを追いかけた。 立ち去った兎みたいな四つの小さな脚の誇り高いカンガルー。 これで、おぉ、諸氏よ、お語の最初の部分は終わる! 彼は砂漠を走り抜けた;山々を走り抜けた;塩類平原を走り抜けた;葦原を走り抜けた;ユーカリの木々を走り抜けた;ツキイゲを走り抜けた;前脚が痛むまで走るのだった。 しなければならなかった! 依然、走ったディンゴ――イエロードッグディンゴ――いつも腹ペコで、鼠取りみたいににやりと笑いながら近付くことも遠ざかることもないまま――カンガルーを追いかけた。 しなければならなかった! 依然、走ったカンガルー――カンガルーおじさん――メラレウカの木々を走り抜けた;アカシアアネウラの木々を走り抜けた;長い草を走り抜けた。短い草を走り抜けた;南と北の回帰線を走り抜けた;後ろ脚が痛むまで走るのだった。 しなければならなかった! 依然、走ったディンゴ――イエロードッグディンゴ――どんどん腹ペコになり、頸環みたいににやりと笑いながら近付くことも遠ざかることもないまま;すると彼らはウルゴン川に来た。 さぁ、橋一つなく、渡し船一つなく、カンガルーは越え方が分からなかった;なので立ち上がるとぴょんと跳んだ。 しなければならなかった! 彼はフリンダーズ川をぴょんと跳び抜けた;シンダーズ川をぴょんと跳び抜けた;オーストラリアの中央の砂漠をぴょんと跳び抜けた。カンガルーみたいにぴょんと跳ぶのだった。 最初、彼は1ヤードをぴょんと跳んだ;それから3ヤードをぴょんと跳んだ;それから5ヤードをぴょんと跳んだ;彼の脚は強くなって行ったので;もっと長くなって行ったので。休んで回復する時間が全くなかったし、物凄く欲しがるのだった。 依然、走ったディンゴ――イエロードッグディンゴ――物凄くまごついて物凄く腹ペコで、そして、一体全体、何でカンガルーおじさんはぴょんと跳べるのかと思うのだった。 というのも彼は蟋蟀みたいにぴょんと跳んだ;ソースパンの豌豆豆みたいに;または育児室の床の新品のゴムボールみたいなためだった。 しなければならなかった! 彼は前脚を折り曲げた;後ろ脚でぴょんと跳んだ;尻尾を背後に釣り合い錘のように突き出した;そしてダーリングダウンズをぴょんと跳び抜けた。 しなければならなかった! 依然、走ったディンゴ――イエロードッグディンゴ――どんどん腹ペコになり、物凄くまごついた、そして、一体全体、いつカンガルーおじさんは止まるのかと思うのだった。 それから現れた塩類平原の浴場のンコン、すると「五時だぞ」といった。 Illustration to The Sing-Song of Old Man Kangaroo by Kipling, Rudyard, Gleeson, Joseph M. (Joseph Michael), or Bransom, Paul, 1885- (ill.) / Public domain これは午後の五時、丁度、大神ンコンが約束したような美しい後ろ脚を得たときのカンガルーおじさんの絵だ。五時だと分かるね、大神ンコンのお気に入りの単調な時計がそう告げているから。 あの浴場で足を突き出しているのはンコンだよ。カンガルーおじさんはイエロードッグディンゴに無礼になっている。イエロードッグディンゴはカンガルーをオーストラリア全土で捕えようとしていた。カンガルーの大きな新しい足跡が走ってずっと禿げ山を越えて戻るのが分かるね。イエロードッグディンゴは黒く描かれている、私はそうした絵を絵の具箱の実際の色で塗れないから;しかもその上、フリンダーズ川とシンダーズ川を走り抜けた後は物凄く黒くくすんでいた。 ンコンの浴場の周りに生えた花の名前は分からない。砂漠に出た二つの小さなずんぐりとしたものはカンガルーおじさんが朝早くに話しかけた他の二つの神だ。あの文字を載せたものはカンガルーの袋だよ。袋は脚がなければならないのと同様になければならない。 座り込んだディンゴ――哀れなドッグディンゴ――いつも腹ペコで、日の光にくすんでいた;舌を出して遠吠えするのだった。 座り込んだカンガルー――カンガルーおじさん――尻尾を背後に搾乳椅子みたいに突き出して「〈それ〉で終えたとは有り難い!」。 それからいったンコンはいつも紳士で「イエロードッグディンゴを有り難く思うだろう? 君のために良くやった彼に感謝しなさいよ?」。 それからいったカンガルー――疲れたカンガルーさん――「彼には子供時代の家から追い立てられた;いつもの食事の時間から追い立てられた;私の姿は取り戻すこともないくらい変えられた;もはや私の脚は酷いことにさせられた」。 それからいったンコン、「きっと私は間違いを犯しているが、君は全ての他の動物と異なるように変えてくれと、同じく非常に真実に引っ張り凧になるように変えてくれと頼まなかったか? そして今や五時だぞ」。 「そうだ」といったカンガルー。「私はないものを望む。貴方ならば魔法と呪文でやるだろうと考えたが、これは悪巫山戯だ」。 「巫山戯!」といったユーカリの木々の浴場のンコン。「もう一度、いえ、すればディンゴを口笛で呼んで君の後ろ脚を動かすぞ」。 「止めろ」といったカンガルー。「私は謝らなくてはならない。脚は脚だし、私に関するかぎり、変えて貰う必要はない。自分は朝から何も食べられなかったと貴方の威厳に説明しようとしただけだし、本当、とても腹ペコだよ」。 「そうだ」といったディンゴ――イエロードッグディンゴ――「私は、丁度、同じ状況だよ。彼を全ての他の動物と異なるように変えたんだ;なのに私は午後食に何を取れば良いのか?」。 それからいった塩類平原の浴場のンコン、「明日、そのことを訊きに来なさい、私は体を洗うところだから」。 そこで彼らはオーストラリアの中央に残された、カンガルーおじさんとイエロードッグディンゴ、もはや各々が「〈君〉のせいだぞ」といった。 これは長ったらしい歌だ ブーマーによる競走の、 ババッと走った――それだけのことさ―― 大神ンコンがウォリガボリガブーマから始めたが、 先にカンガルーおじさん:後にイエロードッグディンゴ。 カンガルーは跳び去った、 後脚をピストンみたいに駆って―― 朝から暗くなるまで跳んだ、 一跳びで25フィートね。 イエロードッグディンゴは 遠くに黄色い雲みたいに離されて―― 吠えるには忙し過ぎるくらい、 まあ! しかし彼らは走破した! 誰も彼らの行った先を知らないか、 彼らの飛び込んだ跡を追えなかった、 というのもその大陸はね 名前を持たないためだった。 彼らは30度を走った、 トレス海峡からルーウィンまで (どうか地図帳を見ておくれ)、 そして来たのと同じく走り戻った。 もしも君が駆けられたら アデレードから太平洋まで、 ある午後の走りとしてさ―― あれら紳士たちがやった半分で―― 相当に暑く感じただろう、 しかし脚は凄く良く発達しただろう―― そうさ、煩くせがむ君、 信じられない子になっただろう! 参考サイトThe Sing-song of Old Man Kangaroo 英語の小説の日本語訳 コメント 新しい投稿 前の投稿
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