スノーボードのジャンプ中のグラブには幾つもの種類がある 結城永人 - 2018年2月20日 (火) スノーボードでジャンプして板を掴む動作をグラブ、またはグラブトリック(掴み技)としてエアー(空中)に組み込まれる。幾つもの種類があって空中での姿勢を安定させたり、ハーフパイプやスロープスタイルやビッグエアーなどの演技を競う試合では得点を左右する要因にもなっている。覚えておくと観るのもやるのも面白い。 目次スノーボードのエッジ(縁)の呼び方基本の四種類のグラブのエアー両端の二種類のグラブのエアー変形の六種類のグラブのエアー応用の十七種のグラブのエアー基本から派生するスタイリッシュなグラブトリックグラブとノーズボーンのエアーグラブとテイルボーンのエアーグラブとメソッドのエアーグラブとストレートレッグ/スティフィーのエアーグラブとシフティーのエアーその他の派生するスタイリッシュなグラブトリック スノーボードのエッジ(縁)の呼び方 先端がノーズ、末端がテイル、乗った正面/爪先側がトゥー、乗った背面/踵側がヒールになる。 Illustrated diagram of grabbing locations on a snowboard by Nlin86 / CC BY-SA スノーボードのグラブには幾つもの種類があって選手が新しく作り出すたびに増えて行くので、全てを纏め切れないにしても実際に良く使われたり、個人的に気になったものを取り上げる。 基本の四種類のグラブのエアー Juliane Bray's indy grab by LG전자 / CC BY インディー(Indy)テイルサイドの手でトゥーエッジを掴むミュート(Mute)ノーズサイドの手でトゥーエッジを掴むメランコリー(Melancholy)ノーズサイドの手でヒールエッジを掴む※短縮してメロン(Melon)とも呼ばれるステールフィッシュ/フレッシュフィッシュ(Stalefish/Freshfish)テイルサイドの手でヒールエッジを掴む 何れも両足の間のエッジを狙ったグラブで残りの腕を遠くへ伸ばしながらバランスを取る。 両端の二種類のグラブのエアー テイルグラブ(Tail Grab)テールエッジをテールサイドの手で掴む/両手だとダブルテイルグラブになるノーズグラブ(Nose Grab)ノーズエッジをノーズサイドの手で掴む/両手だとダブルノーズグラブになる 変形の六種類のグラブのエアー ティンディー(Tindy)インディーグラブでも両足の間に入れずにテイル寄りのトゥーを掴むクレイル(Crail)インディーグラブでも両足の間を越えてノーズ寄りの膝の外のトゥーを掴むノーズクレイル/リアルクレイル(Nose Crail/Real Crail)クレイルでもノーズエッジを特に掴むスロッブ(Slob)ミュートグラブでも両足の間に入れずにノーズ寄りを掴むシートベルト(Seatbelt)ミュートグラブでも両足の間を越えてテイル寄りの膝の外のトゥーエッジを掴む テイルフィッシュ(Tailfish)ステールフィッシュでも両足の間に入れずにテール寄りの膝の外のヒールエッジを掴む 応用の十五種類のグラブのエアー The Snowboarding Grab Directory | TransWorld SNOWboarding|Snowboarder magazine ローストビーフ(Roast Beef)正面から股を潜ってテールサイドの順手でヒールエッジを掴む(インディーグラブの手をヒールサイドへ肘を下向きに伸ばした格好)チキンサラダ(Chicken Salad)正面から股を潜ってテールサイドの逆手でヒールエッジを掴む(インディーグラブの手をヒールサイドへ肘を上向きに伸ばした)カナディアンベーコン(Canadian Bacon)背面から股を潜ってテイルサイドの手でトゥーエッジを掴む(ステールフィッシュグラブの手をトゥーサイドへ伸ばした)スイスチーズ(Swiss Cheese)正面から股を潜ってノーズサイドの手でヒールエッジを掴む(ミュートグラブの手をヒールサイドへ伸ばした)※グラブが順手と逆手で二つに分かれる場合もあるタイパン(Taipan)背面から股を潜ってノーズサイドの手でトゥーを掴む(メランコリーグラブの手をトゥーサイドへ伸ばした)スパゲッティー(Spaghetti)股を正面から通してテイルサイドの手でノーズ寄りの膝の外のトゥーエッジを掴む※大方は残りの手でノーズエッジを掴むトラックドライバー/ダブルグラブのインディー&メランコリー(Track Driver/Indy and Melancholy of Double Grab)インディーグラブとメランコリーグラブをそれぞれに同時に行うドランクドライバー/ダブルグラブのミュート&ステールフィッシュ(Drunk Driver/Mute and Stalefish of Double Grab)ミュートグラブとステールフィッシュグラブをそれぞれに同時に行うミンディー/ゴリラ(Mindy/Gorilla)インディーグラブとミュートグラブをそれぞれに同時に行うスーパーミンディー/スーパーゴリラ(Super Mindy/Super Gorilla)インディーグラブとミュートグラブをテイル寄りとノーズ寄りのそれぞれに膝の外側で同時に行うスクワレル(Squirrel)メランコリーグラブとステールフィッシュグラブをノーズ寄りとテイル寄りのそれぞれに膝の外側で同時に行うパーフェクト(Perfect)シートベルトグラブでもノーズサイドの手でテイルエッジを掴むブラッディードラキュラ(Bloody Dracula)ダブルテイルグラブを背中向きで行うニュークリアー(Nuclear)テイルサイドの手で正面を越えてノーズ寄りの膝の外のヒールエッジを掴むキャノンボール/ユーフォー(Cannonball/UFO)両腕を広げてそれぞれの手でノーズエッジとテイルエッジを掴む 基本から派生するスタイリッシュなグラブトリック Tore Holvik's mute air by LG전자 / CC BY グラブとノーズボーンのエアー テイルサイドの脚を曲げてノーズサイドの脚を伸ばす。 インディーノーズボーン(Indy Nosebone)ステールフィッシュノーズボーン(Stalefish Nosebone) ミュートエアー(Mute Air)ミュートグラブでノーズボーンメランコリーエラー(Melancholy Air)メランコリーグラブでノーズボーン グラブとテイルボーンのエアー ノーズサイドの脚を曲げてテイルサイドの脚を伸ばす。 ミュートテイルボーン(Mute Tailbone) インディーエアー(Indy Air)インディーグラブでテイルボーンステールフィッシュエアー(Stalefish Air)ステールフィッシュグラブでテイルボーンリーンエアー(Lien Air)メランコリーグラブか、ノーズサイドの手でノーズ寄りの膝の外のヒールエッジを掴んでスノーボードに寄りかかるようにテイルボーン※メランコリーエアーへの前段階ともいわれる グラブとメソッドのエアー Queralt Castellet's method air by LG전자 / CC BY ヒールエッジのグラブから両膝を直角に曲げて体勢を背中へ反らす。 メソッド(Method:メランコリーグラブで行う)リーンメソッド(Lien Method)ステールフィッシュメソッド(Stalefish Method) メソッドエアー(Method Air)メソッドでスノーボードが頭の位置まで達しているタイプクロスボーン(Crossbone)メソッドエアーでテイルボーンスーツケース(Suitcase)ノーズサイドの手でスノーボードを抱えられるくらい反り上がったメソッドジャパンエアー(Japan Air)ミュートグラブをノーズサイドの脛を包むように行ってノーズサイドの脚を背中へ反らすように引き上げる※スノーボードにノーズサイドの膝を折り曲げて乗せたりもする(タックニースタイル) グラブとストレートレッグス/スティフィーのエアー 腹から直角に両脚を伸ばす。 インディーストレートレッグス(Indy Straight Legs)ミュートストレートレッグス(Mute Straight Legs) スティフィーエアー(Stiffy Air)グラブと共にストレートレッグ/スティフィーを行う グラブとシフティーのエアー 体勢を上半身と下半身(スノーボード)で捻る。時計回りがフロントサイドシフティーで、反時計回りがバックサイドシフティーになる。 トゥイーク(Tweak)メソッドからグラブの方へバックサイドシフティージェシー(Jessy)メランコリーグラブからノーズサイドへバックサイドシフティー その他のスタイリッシュなグラブトリック ロケットエアー(Rocket Air)ノーズサイドの手でノーズ寄りのトゥーエッジを掴みながらスノーボードを垂直に立ててテイルボーンクロスロケット(Cross-rocket)ロケットエアーで残りの手を交差させてノーズ寄りのヒールエッジも掴むクッキーモンスター(Cookie Monster)ダブルノーズグラブでノーズエッジに噛み付くクレイルエアー(Crail Air)クレイルグラブでテイルボーンスロッブテイルボーン/エアー(Slob Tailbone or Air)スロッブグラブでスノーボードを地面と平行に保ってテイルボーンシートベルトエアー(Seatbelt Air)シートベルトグラブでノーズボーンローストビーフエアー(Roast Beef Air)ローストビーフグラブでテイルボーンチキンサラダエアー(Chicken Salad Air)チキンサラダグラブでノーズボーンカナディアンベーコンエアー(Canadian Bacon Air)カナディアンベーコングラブでテイルボーンタイパンエアー(Taipan Air)タイパングラブでノーズサイドの膝を折り曲げる(タックニースタイル)ドラキュラメソッド(Dracula Method)ニュークリアーグラブとノーズ寄りのミュート/スロッブグラブからのメソッド 近年、スノーボードの試合を観るとエアーは回転するトリックが著しく目を引くけれどもグラブで個性を出すとかスタイルを決めるなんてところも魅力的だし、自分でやるならば比較的に簡単だからジャンプ中にできるように身に付けてみたい。 参考サイトList of snowboard tricksJUDGES HANDBOOK SNOWBOARD & FREESKI(PDF)The Art of Grabs コメント 新しい投稿 前の投稿
コメント