渡部暁斗がスキーのワックスを間違えて日本初のオリンピックのノルディック複合の個人の金メダルを取り逃した

ノルディック複合はスキーのジャンプとクロスカントリーを併せた競技で、現今、オリンピックの種目としてはジャンプが標準のノーマルヒルと大型のラージヒルのそれぞれに10kmのクロスカントリーの二つの個人とラージヒルを使ったジャンプに5kmずつのクロスカントリーの四選手の国別の団体がある。


日本の渡部暁斗が絶好調らしくて今季のワールドカップで総合優勝を果たすかも知れないので、オリンピックの平昌大会でも金メダルが期待されずにいなかった。


先日のノーマルヒル個人では銀メダルを獲得していた。実力者のエリック・フレンツェル(ソチオリンピックの金メダリスト)との一騎討ちみたいな感じで、ジャンプからクロスカントリーの終盤まで非常に接戦だったけれども最後に突き放されて追い付けなかった。


日本人はノルディック複合のオリンピックの個人でまだ誰も優勝してないんだ。


かつてキングオブスキー(スキーの王様)と称された荻原健司がワールドカップで三連覇や世界選手権でも二回の個人優勝を遂げながらオリンピックには、四回、出場して一回も金メダルどころか、銀メダルや銅メダルでさえも手が届かなかった。団体ではアルベールビル大会とリレハンメル大会で金メダルを獲得して最高の成績を残して来た日本だったけど、どういうわけか、しかし世界屈指の実力者がいても個人では優勝できないのがオリンピックのノルディック複合だと感じていた。


平昌オリンピックのノルディック複合の個人ノーマルヒルをテレビで観ていて渡部暁斗の銀メダルという結果は素晴らしくもやはり駄目かと住み着いた魔物に阻まれているようだった。


ところが絶好調だからもう一つのラージヒルは本当に期待できてチャンスが大きかったために新たに頑張って魔物でも何でも追い払って日本人で初めてのノルディック複合の個人の金メダルを獲得するのではないかと注目するばかりだった。



テレビの解説者に荻原健司が来ていて本人は良く分かっていたかも知れないけれども渡部暁斗が平昌オリンピックのノルディック複合の個人で優勝すれば日本人で初めての快挙を成し遂げると同時に悲願達成なのは間違いなかったと思う。


調べると北野建設の実業団のチーム/スキー部で二人は師弟関係を築いているらしくて部長で師匠の荻原健司は部下で弟子の渡部暁斗のオリンピックのノルディック複合の個人での金メダルを心待ちにする思いは誰よりも激しくて自分のことのように捉えていたかも知れなかった。


渡部暁斗は前半のジャンプで138.9mをマークして一位に躍り出た。個人のノーマルヒルで金メダルを獲得した最強のライバルのドイツのエリック・フレンツェルは132.9mで四位に沈んだ。ジャンプの得点差が後半のクロスカントリーのスタート時間に適用されて一位の渡部暁斗から四位のエリック・フレンツェルは、二十四秒、遅れて滑るようになった。


荻原健司は理想的な展開の試合だと渡部暁斗が平昌オリンピックのノルディック複合の個人ラージヒルで金メダルを取るのではないかと気持ちは浮き立っていた。


本人の予想では有力選手たちに二十秒程度の差を付けて滑り出すと負ける可能性は殆どなかったらしくてさらに最強のライバルのエリック・フレンツェルにも四秒を上回っていたから優勝するのは略確実視されたんだ。


結果的に渡部暁斗は金メダルを取り逃がしてしまった。テレビの解説で予想外と荻原健司があからさまに悔やんだのは最強のライバルのエリック・フレンツェルを含めたヨハネス・ルゼックファビアン・リースレというドイツの三人の有力選手が勝敗の鍵を密かに握っていたせいだ。何れもスタートから二十秒以上の差――前半のジャンプでヨハネス・ルゼックは131.2mの五位、ファビアン・リースレは130.3mの六位だった――を縮めながら全員で金銀銅のメダルを分け合いながら表彰台を独占してしまった。


すなわち平昌オリンピックのノルディック複合の個人ラージヒルはドイツ勢の完全勝利で幕を閉じたわけだ。


  1. 金メダル:ヨハネス・ルゼック(23分52秒5)
  2. 銀メダル:ファビアン・リースレ(23分52秒9)
  3. 銅メダル:エリック・フレンツェル(23分53秒3)


クロスカントリーは風除けで他の選手の後ろに付いて滑るのが体力を消耗しなくて有利なので、ドイツの三人の有力選手は一定の間隔で誰かが前に出て誰かが後ろに下がる互いに体力を温存する隊列を組みながら追い上げて行った。


ジャンプを終えた後のインタビューによると渡部暁斗は気付いていたらしい。最強のライバルのエリック・フレンツェルを十分に引き離したし、他の有力選手のヨハネス・ルゼックとファビアン・リースレもさらに寄せ付けなかったものの三人がドイツ勢として一纏まりの団子状態を保ちながら遠くからでも勢い付いて迫り来るみたいに話していた。



クロスカントリーを終えて試合の順位は五位(24分05秒0)で確定した後のインタビューによると早めに飛び出して差を広げるつもりだったらしいと分かった。


厳しかったですね。前半、とりあえず逃げてみようとハイペースで入って、そこで力を使ってしまった。自分が仕掛けようと思ったところで、最後の力を振り絞って仕掛けてみたんですけど、少し至らなかった



荻原健司も期待していたんだ、トップの姿が見えなくなれば後続の選手たちはメダル争いを諦めるに違いないと。だからクロスカントリーでの計画は良かったかも知れないのに誤算だったのはスキーの滑りが悪かったみたいなんだ。試合の解説で何度も嘆く声が聞かれた。


履いたスキーの底に専用のワックスを塗って滑りを良くする際にコースの雪の状態に合わないとスピードが落ちてしまう


ジャンプで僅差の二位だったノルウェーのヤールマグヌス・リーベルが一秒後のスタートで序盤から渡部暁斗の直ぐ近くで滑っていたけど、とにかくクロスカントリーは得意ではないのに上り坂で引き離しては下り坂で簡単に追い付かれたり、偶に追い越されたりもしながら正しく厳かったんだ。


四周で10kmのコースの残り二周の6.5km辺りで、ドイツの三選手が先頭の二人に追い付いて来た。これはやはり体力を温存する隊列を組んだ滑り方が功を奏したせいではないか。


観ていて不可解だったし、大きな差を付けてスタートを切った渡部篤郎がもう既に疲れ切っているようだった。本来ならば終盤まで有利な位置で持ち堪えるはずの計画だったと考える。スキーの滑りがどうにも悪いためにドイツの三選手に早めに追い付かれて苦しいレースを強いられたのではないか。


もしも終盤まで持ち堪えていたらドイツの三選手が凄まじく追い上げて来たとしても同じようにもはや苦しいレースを強いられるままに勝利へのそれぞれの争いは熾烈を極めたはずだろう。


レースの中盤を過ぎて疲れ切ったような渡部暁斗には危険信号が灯ったのを感じたし、ドイツの三選手が元気そうなのと如何にも対照的に窶れている様子だったけど、観ていて日本初のオリンピックのノルディック複合の個人の金メダルを取るには不味そうだった。


1995年にカナダ・サンダーベイで行われた世界選手権。当時、世界の頂点に立っていた荻原健司は、前半飛躍で首位に立ちながら、この日の渡部と同じようにスキーが滑らず5位に沈んだ。ワックスの選択ミスだった。泣き言をこぼしたことのなかった荻原も、「きょうばかりはスキーを折りたくなった」と吐き捨てた。


「ハイペースで力をつかってしまった」 言い訳嫌う渡部暁斗 本当の敗因は滑らぬスキー via 産経ニュース

改めて知ってみると荻原健司もスキーのワックスで失敗するのは経験済みだった。先頭で幾ら頑張っても後続の選手たちにすいすい追い付かれて優勝するのは無理なんだろう。テレビの解説で渡部暁斗の普通よりも捗らない滑りを観ながら悲しみが頭を過ったのではないか。負けざるを得ないと悟ったように取り分けドイツの三選手が先頭の二人に追い付いたレースの6.5km辺りからは応援しつつも全く意気消沈しなかったとは感じなかった。


選手が自分自身でスキーのワックスを決めるらしいので、ジャンプで一位を奪った折角のクロスカントリーで渡部暁斗は間違えたとしかいいようがない。


選りに選って四年に一度のオリンピックの大舞台のしかも日本初のノルディック複合の個人の金メダルを目の前に見据える絶好調で取り逃がした。


振り返るとやはり魔物に阻まれたようだ。キングオブスキーの荻原健司も駄目だったし、渡部暁斗も普段ならば決して起こり得ない悲劇に襲われている。前例のない世界の扉を他の誰かと競い合って開くためには細心の注意を払わなくては行けなさそうだ。


個人的に学ぶし、教訓として胸に刻まれる、痛ましくも人生において。


渡部暁斗は二十九歳でベテランなのに強いから四年後の北京オリンピックの日本代表にも選ばれるかも知れないし、他の選手が出て来るかも知れないけど、とにかくノルディック複合の個人の金メダルがノーマルヒルとラージヒルのどちらでも構わないから手に入ると凄いと思うし、世界のトップで活躍していて大丈夫だと明々白々に期待される選手でも難しい。


参考:渡部暁斗 ノルディック複合個人ラージヒル 競技結果 渡部暁斗、ドイツ包囲網に敗れる。カーリングは男女とも最終戦が決戦 「コンバイン道」を究める

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