林修の負ける人間の3つの共通点を第二次世界大戦の日本から捉える人生論 結城永人 - 2018年10月20日 (土) テレビのテレビシャカイ実験 あすなろラボ(後に全力教室 〜成功へのマジックワード〜に変更)の勉強嫌いのヤンキーのための特別授業の「林先生は、たった1回の授業で落ちこぼれたちをやる気にさせることができるのか!?」で、東進ハイスクールのCMの「いつやるか? 今でしょ!」(東進TVCM「生徒への檄文篇」)の台詞で一世を風靡した予備校講師の林修が負ける人間の3つの共通点を教えていて頷きながらとても面白いと感じた。 情報不足慢心思い込み 林修は負ける人間の3つの共通点を歴史から自分で学んだらしくて近年だとコンピューターの人工知能で良く取り沙汰されるようなデータ分析の結果なんだ。 聞いて直ぐに思い浮かんだのが巨大戦艦の武蔵の沈没で、第二次世界大戦で日本がアメリカに負けた大きな原因の一つとして本当に当て嵌まると頷きながらとても面白く感じたわけだったけど、考えると第二次世界大戦の日本側の見方そのものにとにかくぴったりではないか、象徴的にいえば人類の戦争史上でも最も愚劣な作戦と呼ばれるインパール作戦の無残さが本当に心底から外せないくらい合致しているようだ。 日本は最初から疲弊していてアジア諸国への領地拡大で国力を立て直すために邪魔物のアメリカへ開戦した。1941年12月8日、ハワイの真珠湾への奇襲攻撃が上手く行って暫くは戦局を優勢に保った。実際の戦力の状況は国力の差から分かっていて長引くと勝ち目はないと短期決戦で全てを終わらせるつもりだったらしい。予定通りの流れを掴んで皆は喜んでいた。 USS Portland (CA-33) transfers survivors of USS Yorktown (CV-5) to USS Fulton (AS-11) from Naval History & Heritage Command /Public domain ところがアメリカは持ち堪えながら少しずつ勝機を探って行った。1942年6月のミッドウェー海戦での大勝を境に形勢は逆転し始めたらしい。日本を代表する戦力の一つ、巨大戦艦の武蔵が沈没する1944年10月のレイテ沖海戦の頃には戦局は殆ど入れ替わっていた。完全に予定外だし、作戦上、日本はもう既に負けると分かるはずなのに長々と降伏せずに万歳突撃とか神風特攻隊なんて兵士たちもうんざりの無意味な悪足掻きを繰り返しながら被害をさらに増やして行った。最終的に二発の原子爆弾を食らって1945年8月15日に玉音放送で敗戦が告げられるまで現実に気付かなくなっていたといわざるを得ない。 林修の負ける人間の3つの共通点から第二次世界大戦の日本を捉えるとどれも良く当て嵌まると驚く 情報不足自国に都合の付けられる短期決戦しか予定せず、反対に敵国が持ち堪えるという長期戦の可能性を排除していた。慢心巨大戦艦の武蔵などの最新兵器に自信があったにせよ、新しく原子爆弾こそ作れもしないのでは時代遅れだった。思い込み昭和天皇が神として崇められたり、世界で最も偉大な日本人は絶対に負けるはずがないと判断が酷く鈍っていた。 何れも人生に置き換えて注意しなくてはならないし、少なくとも成功を導いて勝つ人間になるためには相容れない要素なのは間違いないだろう。 都合の悪い事実を排除して情報不足に陥るのは心の弱さが影響している 人は何のために生きているのか。成功するために人生があるわけではない。いうまでもなく、失敗するのも誤りではないし、世界の勝ち負けに苦しむ道理はない。人生があって初めて成功する気持ちに意味も芽生える。誰も死んでから成功しても喜べはしない。または成功する気持ちは人生なしに存在しないわけだ。どんな人生が重要なのかが分かれば必要な勝ち方も自然に掴めるだろう。今此処で成功している事実を世界に改めて広げるだけだ。落ち着いて物事を見極めるかぎり、どんな目標を立てたり、夢見たりしても大丈夫だ。 第二次世界大戦の日本は何のために殺し合うのかが分かってないゆえに勝つために勝つみたいな自分勝手にどうとでも結論付けられる抜け目の多い認識しか得られなく情報不足に陥ってしまった。 どんなに自信を持つとしても世界が自分一人で回っているのでは慢心だ 一人で生まれて一人で死ぬ人はいない。極言すれば宇宙は相互作用で成り立っているから全ては自己完結しないだろう。人間にとって世界が一人で回るというのもあり得ないわけだ。生きていて自信を持つと誰も何も逆らわない経験を得るかも知れないけど、しかし実際に従っているのとはかぎらない。自分以外が自分といつでも一緒になって回っている世界と混同すると後から不意に騙されたり、大変な不利益でさえも被り兼ねない。偉ぶると碌な結果は得られないといって良いし、要するに自己中心的な生き方は森羅万象を司る相互作用の摂理から完全に間違っているせいだ。幸せを味わうにも真実は謙虚な姿勢や態度の精神が求められる。 第二次世界大戦の日本は事前の第一次世界対戦などの様々な戦争に勝利した経験から兵器や戦法に並々ならない自信を抱いていたために慢心という罠にも囚われざるを得ない状況だった。 刻々と変化する物事への対応を難しくする思い込みに成功は危ぶまれる 人が思い込みを強いられるのは自己顕示欲が原因だ。見栄を張るとか自分を良く見せるなんて気持ちが大きいほどに現実に失敗り易くなる。生活が自己顕示欲に有利ならば何の問題もないけれども不利ならば嘘を吐かざるを得ない。なので悪い意味でプライドを持つのと等しいわけだ。最初から対他的/客観的な認識を欠いていて独善的/主観的な認識に基づいているので、事実上、情報不足や慢心にも同時に繋がるだろう。林修の負ける人間の3つの共通点では最も恐ろしい項目だと感じる。笑って幸せに暮らすには是非とも避けて然るべきだ。 第二次世界大戦の日本はアメリカに追い詰められて開戦したわけだけれども昭和天皇を神として自軍を絶対視するよりも弱点の克服を積極的に行っておけば勝ったか被害を減らせたかも知れない。 人生論として日本の第二次世界大戦のアメリカへの惨敗の歴史は大変な教訓になるとかねてから著しく感じていた。 林修の負ける人間の3つの共通点が良く当て嵌まるので、それぞれを重点的に捉えておくともっと理解し易いし、日頃の厄介な問題を解決するために適切に役立てられる。 参考サイト林修さんの特別授業をテキストにしました(1)「あすなろラボ」2013年6月9日OAより(2)(3) コメント 新しい投稿 前の投稿
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