重金属の解毒に最も効果的な硫黄化合物はアブラナ科とユリ科の野菜が多く含む 結城永人 - 2020年2月28日 (金) 日常生活で人は案外と多くの毒に晒されていて特に歯科治療の銀歯のアマルガムの無機水銀や金銀パラジウムのパラジウムと食品の大型海洋生物のメチル水銀などの重金属に心配が募らずにいない。 水銀以外にも鉛やカドミウムや砒素やアルミニウムやニッケルといった重金属が身の周りの道具や食品や環境から来ないともかぎらない。 しかし毒でも原因を取り除くのが第一の選択肢ではないという場合があって危険性が少ないかぎりだけれども他の利点のために敢えて受け入れなくてはならないものは解毒によってなるべく悪影響を減らすのが大切だと考える。 必要な解毒への元気と最も効果的な食品 Runner silhouette by skeeze / Pixabay 人体には肝臓を中心に生来の解毒作用が備わっていて不要な重金属も糞尿やその他の汗や髪や皮膚などから徐々に排出されるので、いつも元気に過ごせるだけの健康を維持しておくことが各臓器の解毒作用にとっても重要だろう。 一般的に毒素の排出される割合は糞尿が大部分を占めているので、適度な運動と十分な睡眠で体調を整えながら食事は食物繊維が豊富で栄養バランスに優れた品目で腸内環境と腎臓機能を好ましく保ちたい。 さらに解毒に直接的に役立つ食事も良いと思う。調べると不要な重金属という毒素を排出するためには硫黄化合物を含む食品を取るのが最も効果的と分かった。植物のファイトケミカルという特有の化合物の一種で、色素のカロテノイドやポリフェノールの仲間の健康成分なんだけれども不要な重金属を排出できると共にその他にも利点があって注目される。 硫黄化合物のキレート作用の強力な解毒 Vegetables by yizyiz / Pixabay 硫黄を含むファイトケミカルの硫黄化合物は蟹が二つの鋏でしっかり掴むように重金属を吸着するキレート作用があって腸から体内へ吸収するよりも便として体外へ排出するという重金属への強力な解毒を行い得るとされる。 食品に良く含まれる硫黄化合物のタイプ イソチオシアネート 解毒、抗酸化、抗癌、殺菌、神経突起成長促進、炎症抑制の可能性があり、アブラナ科の野菜に多い。フェニルイソチオシアネート_キャベツ、クレソンなど。フェネチルイソチオシアネート_キャベツ、クレソン、ブロッコリー、カリフラワー、蕪、白菜、チンゲン菜など。ベンジルイソチオシアネート_キャベツ、クレソン、パパイアなど。イベリン_キャベツ、カリフラワーなど。3-ブテニルイソチオシアネート_白菜、蕪、水菜、チンゲン菜など。ペント-4-エニルイソチオシアネート_白菜、小松菜など。スルフォラファン_キャベツ、ブロッコリー(スプラウト/新芽に豊富)、ルッコラ、ケールなど。アリルイソチオシアネート_山葵、生姜、山椒、辛子菜(マスタード)、大根など。4-メチルチオ-3-ブテニルイソチオシアネート_大根。6-メチルスルフィニルヘキシルイソチオシアネート_山葵、クレソンなど。 システインスルホキシド 解毒、抗酸化、疲労回復、血流改善、糖尿病予防、コレステロール代謝改善の可能性があり、アブラナ科かユリ科の野菜に多い。メチルシステインスルホキシド_キャベツ、ブロッコリー、韮など。イソアリルシステインスルホキシド_玉葱、葱など。アリルシステインスルホキシド_ニンニク。 スルフィド 解毒、抗酸化、抗癌、殺菌、血流改善、糖尿病予防、コレステロール改善の可能性があり、ユリ科の野菜に多い。硫化アリル_ニンニク、玉葱、葱、韮、リーキ、山葵、ラッキョウ、コリアンダーなど。二硫化アリル_ニンニク、玉葱、リーキなど。 ファイトケミカルの硫黄化合物は色んな種類があって一つの植物に何種類も含まれていることも珍しくない。 調理法によっても変わり、イソチオシアネートは擦り下ろしたり、細かく砕くほどに増える。元々、植物の防虫のためにあると考えられていて虫に齧られるとグルコシノレート(辛子油配糖体)が分解酵素のミロシナーゼと接触して辛味成分のイソチオシアネートを生じて遠ざけることができる。例えば大根下ろしや練り山葵のような調理法だとイソチオシアネートは間違いなく増えている。さもなければ良く噛んで食べるのが健康に役立つ。そして硫化アリルもニンニクや玉葱の微塵切りのように細かく砕くほどに増え易く、二硫化アリルは加熱して初めて生じる健康成分になる。 解毒を踏まえて食事を捉えると重金属によって臓器が弱ってしまうし、取り分け活性酸素が増えて細胞が害されるらしいので、健康増進へ持ち直させるためには抗酸化作用を持つ食品を積極的に取らなくてはならないはずだ。 硫黄化合物もファイトケミカルとして抗酸化作用は高いけれどもさらに鬼に金棒ではないか。量的にも質的にも増やしておきたいと考える。別の種類のポリフェノールやカロテノイドなどのファイトケミカルやビタミンCやビタミンEが抗酸化作用の強力な栄養素だ。どちらも野菜や果物といった植物性食品に多く含まれるので、硫黄化合物を多く含むアブラナ科とユリ科野菜にさらに付け合わせて食べるのが理想的だと感じる。 野菜や果物は食物繊維が豊富だし、ビタミンとミネラルも多いものが大半なので、主食と併せると栄養バランスが取り易くなるから肝臓が中心の生来の解毒作用を高めることも期待できる。 参考サイト抗がん成分「イソチオシアネート」が本気でスゴい! 抗菌・動脈硬化予防も… どの野菜に含まれるか徹底解説!No.277 イソチオシアネートの抗ガン作用とその含量に及ぼす栽培条件の影響イソチオシアネート化合物(PDF)イソチオシアネート秋から冬に市販される日本産アブラナ科野菜のグルコシノレート組成および含有量ダイコンの辛さスルフォラファンって何?玉ねぎの豆知識 コメント 新しい投稿 前の投稿
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