牛島和彦

1961年4月13日生まれ、大阪府大東市出身、1980年に浪商高等学校からドラフト一位で中日ドラゴンズに入団、初年度から一軍に昇格して勝利を挙げたが、二年目の秋にボールを挟む人差し指と中指のストレッチから関節が大きく開くようになるとフォークが投げ易くなり、翌シーズンに抑えとして起用されると17セーブの活躍でチームのリーグ優勝に貢献した。その後、肘の痛みで先発に戻る年もあったが、1984年に自身最多の29セーブを挙げるなど、抑えの切り札の印象を強く残した。しかしチーム事情により、1986年に世紀のトレードと称される二年連続三冠王の落合博満との四人の交換要員の一人としてロッテオリオンズ(1992年から千葉ロッテマリーンズ)へ移籍せざるを得なくなった。直ぐに抑えの切り札として活躍して24セーブで最優秀救援投手を取り、翌年も同じくらい好調だった。その後、先発へ転向しても12勝の好成績を残したが、肩の痛みで離脱すると病気や怪我で一軍での登坂を減らすようになった。最後は肘の痛みから投球自体が困難で、1993年に現役生活を退く。
右投げ
- サイズ
- 身長177cm/体重70kg
- フォーム
- ノーワインドアップのスリークォーター
在籍チーム
- 中日ドラゴンズ(1980~86)/リーグ優勝(1982)
- ロッテオリオンズ(1987~91)
- 千葉ロッテマリーンズ(1992~93)
※一軍定着時に優勝があれば記載。
日本代表
なし
※トップチームでの世界大会のみ。
サイト
なし
※本人のホームページやSNSなど。
フォーク
大きく縦に落ちる。球速は130キロ前後で、140キロ前後のストレートと10キロ程度の緩急がある。強力な決め球だけでなく、見せ球として他の球種を活かすためにも使われた。

- 握り方
- ツーシームを投げる腕の反対側へ少し回したくらいの位置から人差し指と中指で挟む。
- 手が小さく、指が短くてボールが引っかかり、投げるときに抜けが悪ければ人差し指と中指の先でボールを浅く挟んでそれぞれの指を折り曲げて握る。
- 親指は人差し指の下の方へ添える。
- 投げ方
- ストレートと同じように腕をしっかり振り、ボールを放す瞬間に指先から抜けて行く感覚で投げる。
遅いからチェンジアップ効果にはなりますよね
指が短いためにボールを深く挟まず、挟んだ指先から抜いて投げるようにしたが、すると幾らか回転して曲がりは弱まるにせよ、球速が落ち易くなり、チェンジアップとしても役立つ。
参考:サンデードラゴンズ
でも、ウシさんはとにかく細かく攻めるんだよ。追い込んでからも簡単にはフォークを投げずに、チェンジアップで打ち気を反らせたりさ。守ってるこっちは「よしっ、ここはフォークで三振だ」って思ってるのに全然、そうならない(笑)。ウシさんのフォークも落差はあったから全然、決め球として通用するはずなんだけど、フォークをバッターが意識してるなら別の球でって考えるタイプ。すごくバッターを観察しながら投げるんだよ。
牛島和彦のフォークは小さい手の人差し指と中指の間が普通よりも大きく開くようになってから威力を増した。ボールをしっかり挟めるとすっぽ抜けを恐がらずに腕をちゃんと触れるのが良かった。ストレートが速くないと打ち取り難いので、分けても打者の読みを躱す投球術が重視されてたとえ投げなくても心理的に活用された。本当に凄いフォークだと感じる。
個人記録
通算成績
国内での生涯記録
- 年数:14
- 登板:395
- 先発:68
- 完投:17
- 完封:1
- 無四球:0
- 勝利:53
- 敗戦:64
- セーブ:126(歴代二十八位)
- ホールド:0
- 勝率:.453
- 打者:3835
- 投球回:905.0
- 被安打:807
- 被本塁打:95
- 与四球:391
- 敬遠:37
- 与死球:12
- 奪三振:746
- 暴投:17
- ボーク:1
- 失点:374
- 自責点:328
- 防御率:3.26
- WHIP:1.32
※歴代順位は2022年3月時点。
参考:“牛島和彦”の検索結果
受賞歴
日本プロ野球
- 最優秀救援投手(1987)
※年間成績による主なもの。
参考:牛島和彦
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