aikoの最大のヒット曲のボーイフレンドの片思いの恋はキスから始まっても純粋なかぎりでしか分からない 結城永人 - 2018年1月21日 (日) aikoのボーイフレンドは2000年の9月20日に発売されてオリコンのCD売り上げの日間チャートで三度の一位、週間チャートで二位、年間チャートで五十四位、そして累計で五十万枚以上のセールスを記録して本人の最大のヒット曲になったといわれる。 aikoのボーイフレンドが気に入った aiko- 『ボーイフレンド』music video|aikoOfficial 僕が初めてaikoを知ったのはボーイフレンドを聴いたせいだった。PVのデザインが凄く良いと感じたのが第一印象だった。全体に茶色みがかったキャラメルのように甘やかな雰囲気の中にaikoが赤いノースリーブと青い短パンと黒いロングブーツという可愛くも肌の露出が多めのセクシーな衣装で、それぞれのイメージは幾らか溶け合いつつも大振りのスタンドマイクを掴み込んでは頑として投げ捨て得ず、不図、左右へ柔らかく踏み込んで大きく揺れながら力強く歌っていたんだ。何もかもが衝撃的というか、本当に目を瞠らずにいられないPVのデザインだった。楽曲のボーイフレンドと同時に歌手のaikoが決定的に印象付けられる瞬間だったし、かつて他では経験しなかったかも知れないほどの楽曲と歌手との幸せな結び付きが受け取られた。人生においては素晴らしい世界というか、必要不可欠な真実が表現されているから胸打たれるばかりだった。 aikoという名前も斬新に感じた。それまでは名前に愛が入っていても気に留まらなかった。著名人で愛子というのも宜保愛子(霊能力者)しか知らなかったみたいに振り返る。とんねるずの石橋貴明がお笑いのテレビ番組のものまねで宜保タカ子と良くやっていたり、三十年くらい前に流行っていた。1980年代の世紀末へ向かう不穏な空気の中で人間味を持った霊視が特徴的で、人気を博しながら様々に取り沙汰された宜保愛子から十年くらい経ってaikoがついに出て来たわけだったけど、もう一つ挙げると英語の小文字だけを使っている名前の表記が類例がなかったんだ。今ではiPhoneなどで当たり前と驚かない。ただし固有名詞を小文字で始める英語は名前の表記を含めて一般的ではないので、普通はやらないのにaikoは逸早く取り入れていたといって良い。気持ちが可愛く捉えられるから日本で、愛、または愛子のイメージが新しく作り替えられるのを気付いて本当に斬新に感じたし、全ては今でも続いていると認めるとすると取り分け最大のヒット曲のボーイフレンドを通じて可愛いのが良いとかなんて人々の発見の歴史的な立役者の一人だったかも知れない。 知って直ぐには飛び付かなかった。良い曲を歌っている人がいると思っているだけだった。いつの間にかアルバムの夏服や桜の木の下を買って家のCDプレーヤーで聴くように変わって行った。曲目はカブトムシや花火がボーイフレンドと同じくらい良い曲だと思った。個人的にaikoの歌で最高なのは花火だと分かってかねてaikoを歌手として見付けた始まりのボーイフレンドへの魅力が非常に印象強かったにも拘わらず、もはや薄らいでしまわれずにいなかったのがちょっと寂しかったのを覚えている。聴かなければ良かったと悔いるほどに花火こそ飛んでもなく、aikoにぴったりだし、これなしにはボーイフレンドも後から生み出されなかったと考えるくらい自己表現の完成度が根本的に高かったんだ。聴きながら見事に嵌まったし、aikoの代表曲そのもの、お薦めの只一曲ならば花火だといいたい。 片思いの恋のaikoが胸に染みる歌手だ aiko|aiko official aikoの曲目で最も気に入りの花火は上手く行かない男女交際を嘆いているようで、必ずしも片思いの恋ではないし、もう既に恋人と付き合いながら一人ぼっちになったところ、引き離されて已むを得ない悲しみやを耐え切れないばかりの弱さをどう生きるかみたいな感じがaikoの極め付きの個性というか、世の中で人気を呼ぶほどのキャラクターかも知れない。 僕が良く聴いていた三十歳頃、知り合いにセクシーな人がいて風貌が似ていたのがaikoのアルバムを買う切欠になったと思う。セクシーな人は既婚者だったけど、それまでの付き合いが遠距離恋愛で、一人ぼっちの不安に頭がぐちゃぐちゃになったし、自分自身がぶっ壊れるくらい厳しい生活を強いられたみたいに話していた。聞きながら大いに驚かされてしまった。二十代後半、僕は恋愛小説を、一杯、書いていたし、恋愛とは何かを徹底的に考えていたけれども個人の感覚/当事者の内面性はさほど気に留めなかった。セクシーな人から恋愛での女性側の余りに強烈な思いをはっきり知らされて風貌通りのaikoの歌は詞の内容も近いし、リアルならば作家として勉強するためにも聴かなくてはならないだろうと求め出したわけだった。 本質的にいうと片思いの恋なんだ。たとえ恋人がいて付き合っているとしても上手く行かないとかなんて一人ぼっちに追い込まれるかぎりは自分以外に誰もいないみたいに捉えられる。精神上、世界が同じだ、恋人がいてもいなくても。ただし実情は必ずしも結び付きがないのではないか。恋人なしの片思いの恋と比べるとセクシーな人が教えたように恋人ありのそれは酷さを著しく増すのを認める。手足がもぎ取られるほどの恐ろしさとも過言ではない。巷の別れ話に耳を傾けてみても前者よりは後者の傷が深そうだろう。誰かと付き合ってから捨てられると自分自身への情けなさが付け加えられるのは確かなので、こんなはずではなかったと後悔が絶えない分だけ大変になると想像される。むろん丸っきりの片思いの恋だと最初から最後まで全くの一人ぼっちだから不幸こそ膨らんでしまうかも知れないし、恋人から捨てられるのと反対に気楽とはいい切れない。思いも寄らず、引き摺っていて人生で日の目を見ないのを個人的には最も危惧する。自分は本命に振られる駄目な人間みたいに落ち込んだら相当に可哀想だし、将来、他の誰かと付き合ったとしても根深く失われ切った意向からは満足感を得るのは難しくていつも虚しいだけではないか。 aikoのボーイフレンドはもうちょっとバランスが取れているというか、交際の有無に関わらず、片思いの恋を純粋に表現している、僕にいわせれば本質的な恋愛観に近付いているのが非常に興味深い。 だから最大のヒット曲にもなったのではないか ボーイフレンド|aiko LIVE at NHK vol.2|NHK 例えば花火だと女性のリアルな思いを的確に表現したとしても恋人ありの場合しか頷かないみたいな様相を呈していた。ボーイフレンドはそれに加えて恋人なしの場合にも当て嵌まっているために歌として頷きながら気に入る人が増えたと考えられるんだ。 精神上、片思いの恋を純粋に表現している歌がボーイフレンドだと捉え返すと聴きながら、結構、分かり難いと一つの謎めきから意外にも悩まされてしまう。 何しろ、題名と中身が食い違っていた。女性がキスしたにも拘わらず、その相手が男友達とは何だろう。REBECCA(レベッカ)のフレンズみたいに友達から恋人への気持ちの変化が重視されている面もないわけではない。ただし同じならばaikoのボーイフレンドを敢えて聴く必要は僕にはないし、REBECCAのフレンズこそ真実に素敵だと感動するわけで、よもやずっと聴いていたくなる。中学生くらいの思春期の年頃で、偶さかのキスから一転して恋が芽生えると人生で二度とない瞬間を捉えているのが極めて詩的だったりもした。他方、aikoのボーイフレンドが本当に良いのは飽くまでも女性の思いがリアルに表現された情感で、自分から呼び込んでいるというとセクシータレントの壇蜜みたいにコケテッシュ(扇情的)なばかりにずらされるかも知れないとすると恋愛への夢が叶っているところだというしかない。すなわち願ってもない奇跡を味わっている様子が可愛いと自然に思わせるし、aikoならではの認識に基づく、または経験に裏打ちされた真実として全てを気持ち良く受け取るんだ。 就中、恋の息吹きなんだ。高校生から大学生までの二十歳前後の若者に多いかも知れない。片思いの恋としてキスから始まるのでは生臭さを否定できないけれどもaikoのボーイフレンドは物凄く捻っている。重要なのは恋人の条件ではなくてその証明にキスが含まれていて要するに最初から好きな人のそばにいた現実だった。だからキスから始まる片思いの恋なのに生臭さを須く伴わないし、却って純化されて美しく伝えられているのを認める。歌詞の言葉の端々からはどうも生臭さが飛び出して来そうだし、まだ曖昧な人間性から捉えられた男女の実況かも知れないけど、しかしながらキスが余りに嬉し過ぎて気持ちの収拾が付かなくなっているせいで、表現上、イメージの纏まりを欠いているだけではないか。 aikoのボーイフレンドの魅力は純粋な片思いの恋にある 手がかりは「地球儀」で、詩的にいってロマンスの願いを示しているはずだし、これがキスの前後で、変わらずに回り続けるように歌われるかぎり、最初から好きな人が相手だと納得させられる。 意外と分かり難かったけれどもaikoのボーイフレンドはキスによって証明済みの片思いの恋をそれこそ純粋に捉えているとすると本当に素晴らしい世界を表現する歌手だと胸に染みるほどに感じるのも吝かではなかった。 どうして友達のままなのかは郷愁だろう。人情派の歌い手といって良いし、aikoの音楽への志が秘められた結果ではないか。キス一つで恋人かどうかが定かではないとすると疑わしいのはかつて友達だったせいだし、関係性が歴史的に矛盾している二人への見方が鋭い――ちょっとやそっとでロマンチックは割り切れない――のは間違いない。とはいえ、今此処に訪れている原因も同じだったから幸せなかぎりは感謝するべきだろう。友達でなかったら曲がりなりにも恋人にはならなかった。新たに踏み出した世界で、振り返りながら郷愁を込めて友達へ焦点を当てると有り難みが色濃く明かされる。 aikoはボーイフレンドで二人の世界の出発点を取り上げるのを何よりも気に入って歌手としてきっと望んだはずだし、純粋な片思いの恋にとっては知るほどに真っ先に中心的な記憶だからしっかり手に入れてしてしまう感性は全く以て抜群だ。 コメント 新しい投稿 前の投稿
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