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藤井聡太四段の実力をNHK杯テレビ将棋トーナメントの森内俊之九段との対局で知った

何年振りか、テレビで日曜日の午前中からNHK杯テレビ将棋トーナメントを観てみたくなった。十四歳二ヶ月で史上最年少のプロ棋士としてデビューして直ぐ様と最高記録の二十九連勝を成し遂げた藤井聡太四段が出て来たのが何といっても大きかった。

噂には聞いていたし、現在、最強と考えられる羽生善治二冠(元七冠の史上最多同時タイトル保持者)にも勝っていたので、どうにも手が付けられない強さだろうとは容易に想像できた。

しかし実際にどんな将棋を行うかは全く知らなかった。将棋を観るのは僕にとってNHK杯テレビ将棋トーナメントしかなかったので、第六十七回開催の二回戦だったけれども藤井聡太四段が出て来たのはチャンスだとテレビのチャンネルを合わせずにいられなかった。

もう一つ気になったのは対局相手が森内俊之九段だった。調べると近年は物凄く落ち込んで、半分、引退している(負けの多さが祟ってプロ棋士の順位戦という基本的なグループから外れてしまった)ともいわれるけど、とにかく一時期は羽生善治二冠と同世代で並び称されるくらい強かった。

プロ棋士のタイトルで竜王戦と二分される最高峰の名人戦で、五期連続、勝ち続けて本当に数少ない永世名人という称号も歴代十八番目に手に入れていた。すなわち十八世名人になった。近年では羽生善治二冠が歴代十九番目の永世名人/十九世名人になったらしいから森内俊之九段がちょっと早くてそれまで名人戦の決勝で対局してもタイトルを譲らなかったりしたわけだ。

将棋界では引退しないと永世名人の称号は名乗らないみたいで、現役中は実際に持っているタイトルか無冠ならば段位を肩書きにするのが習わしになっている。

森内俊之九段と呼ばれると現時点で無冠のプロ棋士だけど、しかし永世名人の資格保持者だから新人ながら何れは同じような立場に立つと有望株そのものの藤井聡太四段との対局はどうなるかが非常に興味が湧いて来たんだ。

第67回NHK杯将棋トーナメント二回戦第5局で森本俊之九段が藤井聡太四段に投了した盤面
第67回NHK杯二回戦第5局 via NHK囲碁と将棋

結果はそれぞれの調子が、そのまま、出たような感じで、落ち込んでどうしようもない森内俊之九段が伸び盛りで成長して止まない藤井聡太四段に百手もかからず、あっさり完敗してしまったようだった。

対局前の発言では森内俊之九段が「経験」と、藤井聡太四段が「全力」といっていたのが気になった。僕にとっては十八世名人などの歴史を大きく刻んで来た「経験」とキュボロの幼児教育などで脳を超人的に鍛え上げた「全力」の激突に等しいと考えるほどに引き込まれずにもいられなくなってしまった。

序盤はどちらも予想通りみたいな様子で、特に時間も使わず、ポンポン指し続けていたけど、ところが森内俊之九段が僅かに躓いたように先に多く考え込み出した。

NHK杯テレビ将棋トーナメントは早指し将棋の対局で、棋士の制限時間が十分しかない。使い切れば一手三十秒以内に変わる。ただし制限時間の他に好きな場面で使えるという一分毎の考慮時間を、十回、持っているので、一手三十秒以内のところで、どのように使うかも勝敗を分けるかも知れない。

振り返るとしかし最初に局面が分からないみたいに森内俊之九段が考え込んでから最後まで藤井聡太四段が全てを見越していたのではないかというくらい危なげのない勝ちっ振りだったし、または並外れて優れた指し回しを行っていたようにも受け取る。

森内俊之九段は良いところが殆どなかった。何をやっても焼け石に水と展開を有利に持って行けなくて次の手で直ぐに藤井聡太四段に狙った気持ちを掻き消されてばかりだったのではないか、およそ。

今まで将棋の対局をNHK杯テレビ将棋トーナメントで偶にでも観て来て棋士同士の実力差を、一番、大きく感じたとするとよもや笑ってしまうくらい面白かったとも過言ではない。

藤井聡太四段の強さはプロ棋士でもきっと次元が違う

幾ら絶不調とはいえ、一時期は現実に強力な名人だったし、経験と共に勘もずば抜けて素晴らしいはずの森内俊之九段が手も足も出ないほどにやり込められていた。目を疑うばかりの対局だったし、初めて知った将棋だった。

噂でもちょっと聞いてはいた。普通では太刀打ちできないし、歯が立たないくらい上手いのが藤井聡太四段らしい。さもなければ羽生善治二冠を含めてデビューから二十九連勝なんてできるわけもなかったはずの飛んでもない実力に触れたと驚く。

昨今では人工知能の将棋のポナンザが名人の佐藤天彦に勝って強過ぎるといわれるけど、ひょっとしたら藤井聡太四段はそうしたコンピューターのように過去の数多くの様々な棋譜への分析力が、人一倍、高かったんだ。

棋士たちは将棋のパターンを勉強しているけど、どのように考えるかの方法論が最も大事なはずだし、もっと良い手が思い浮かぶかどうかはただ記憶するだけでは難しくて創造力が有効だとすればやはり幼児期にキュボロなどで脳を超人的に鍛え上げたせいかも知れない。

僕の好きな棋士の一人に十七世名人の資格保持者の谷川浩司九段がいて調べると藤井聡太四段も同じで、しかも棋士として最も憧れの存在らしくて嬉しい共通点だけれども方法論を自分なりに見出だしていた。

私は、過去の棋譜を調べるときはプリントアウトして横に置き、盤と駒を出して自分の指で実際に並べてみます。そうしないとなかなか記憶には残りません。理屈で考えるよりも、指すときの手の動きや視覚的なもののほうが大事なのでしょう。美しい手、美しい型は、当然、自然な手、自然な型でもありますし、そういう手や型は正しいことが圧倒的に多いのです。100%とは言いませんが、だいたい9割くらいは感覚的に美しい、自然なものがいい手になる。ただ、美しくない手でも100点の手であることが10回に1回くらいあるので、それをきちんと見極めなければなりません。

将棋では棋士の個性は棋風と呼ばれる。情報収集の果てに持ち前の探求心によって会得されるのが例えば《九割の美しい手と一割の美しくない手》という谷川流だったようだ。独自の認識に結実すると勉強しながら見方も新しく変わるのではないか。強くなるために棋風が問われるならば自分らしさを発揮できるかどうかに全てはかかっているはずだ。

藤井聡太四段がどんな将棋を行っているかを手順から詳解するのは僕には厳しいし、一手ずつ細かく捉えながら観ているわけでもないけど、ただし対局の流れを一方的に引き寄せながら絶えず、自分に有利な展開を実現して相手を完膚なく打ち負かしていたわけで、とても巧みな棋士だと森内俊之九段とのNHK杯テレビ将棋トーナメントの二回戦で良く分かった。

将棋の局面の読みの鋭さが物凄く光っていた。思い通りに何もかも進めているような指し味が観ていて気持ち良くて類例がなかった。

頑張れば夢は叶うと人生を見習いたくなるほどの衝撃が胸に走るのが堪らなく良い。簡単だから物事は上手く行くと考えればいつかどこかでどうしようもない困難に打ち当たって乗り越えるにしても苦悶するだけが重要ではなかったのではないだろうか。可能性を信じて努力する毎日の愉快さや希望を持った生活の快適さを思い起こされてくれるんだ。

参考:森内俊之九段、フリークラス転出(≒半分引退)の衝撃 藤井四段の憧れ・谷川浩司九段「最年少でタイトル取る可能性高い」 谷川浩司・羽生善治・藤井聡太、いずれも親は将棋しない

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