鼻詰まりでも姪がグループホームの箱作りで生きる喜びを見出だした二十五歳で 結城永人 - 2017年12月10日 (日) 姪が外泊に来て六回目で相当に元気だった。前々回から十分に元気になったし、普通に近付いていたけれども前回の増した元気を経てさらに違和感が減っている。もはや本当に普通だろう。心配ではなくて安心しながら満足している。 ただし最初から不可解なのは嚔と鼻水が止まらない。僕が寒暖差アレルギーにかかると、一日中、続いてしまうよりは益しながら数時間に一回くらい出ている。市販の菓子を良く食べるから糖分と添加物の影響で不調が避けられないのかも知れない。そして何よりもαリノレン酸(DHA/EPA)が足りなくてリノール酸との必須脂肪酸のバランスも崩れてそうだ。アレルギーを抑えるし、体温を上げる効果もあるので、魚を良く食べたり、必須脂肪酸のバランスには注意して欲しい。世の中に出回っている大抵の油はリノール酸だからαリノレン酸を取るのは難しい。僕はサプリメントを使っている。脳と目にも役立つから疲れも多めに減らせるはずだ。現代の情報化社会で何よりも酷使されずにいない脳と目を労るαリノレン酸は栄養素の救世主とも過言ではない。 Tropical sea by Sara / Pexels 南国の海で暮らす人たちはいつも魚ばかり食べているから日々のストレスを余計に受けなくて済んでいるのではないかと羨ましくも理想的な調子の良さを感じるんだ。 姪の鼻詰まりが何とも可哀想だ 栄養なんか、全然、考えてない。倒れなければ大丈夫だと思っているのではないか。嚏や鼻水で死にはしない。しかし不調なんだ。全力で生きられない。少しでも物事が捗らないのが悲しいと気付けばきっと変わる。人間は自分自身の存在理由を掴むまでは人生を超越できないし、成し遂げる毎日を本来の姿よりも低く見積もってしまう。僕には無理だったけれども若いうちから絶好調で過ごせるのが望ましい。鼻詰まり一つ起こして苦しくないと笑うのは容易くても世界はさほど速やかに回ってないよ。 聞いて面白いのは姪はもう既に変わり始めているようだ。二十五歳の軽度の知的障害者だけれどもグループホームへの見学で箱作りの作業に没頭したらしい。休憩時間も惜しみながら手が止まらなかった。周りの人たちはやり過ぎだと慌てたみたいだ。本当に珍しい。振り返るとゲームしか没頭しない姪だった。ゲーム以外で何かに没頭するとは初耳だった。何年も養護施設や精神科に入っていて取り分け昨年来の治療抵抗性統合失調症からクロザピンで回復して自分自身の存在理由をよもや掴みかけている証拠なのかも知れない。 僕が工場のアルバイトの片手間で良くやった箱作りというと配送用で折り目の付いた一枚の段ボールを膨らませるように組み上げて底の中央と両端にテープを貼るだけだったけれども簡単過ぎるからもうちょっと複雑で手の込んだ商品用の作業かも知れない。 姪は他の入居者と競争するつもりでやっていたともいわれるし、生きる喜びがグループホームに見付かれば良いと思う。 昔は僕と遊ぶために昼御飯を急いで食べていた Multicolored tulips by Hans / Pixabay 家の手伝いも素早かった。物凄く元気に暮らしていた。僕と遊ぶのが幸せで、他の全てが造作なかった。遊ばず、会いもしない間に少しずつだらけて行った。幸せを見失ってしまっていたんだ、恐らく狂おしいまでに。 詩的にいうと二十五歳は正しく存在理由を掴む。僕が生まれながらの作家だと作家活動に天職を自覚したのは二十四歳の冬だった。二十五歳から人生に望ましい気持ちが固まるのは人間において本質的な認識だ。 グループホームで箱作りに一心不乱の姪はやはり天使として世界そのものに生きる喜びを見出だした可能性が高い 人気者になれるし、幸せは幾らでも舞い込んで来るはずだから微笑ましいかぎりだ。 僕が本物の詩人でしかないように姪も自分らしさから本物の天使でしかなくなると本当に面白い。 現世でどれだけの幸せを得られるのだろうか 人々には眠ったままの神の恩恵が実生活で新たに味わわれるだろう。世界は生きるに値するほどの宝物に満ち溢れている。心から認められる天使の祈りこそ永遠に素晴らしいと認める。 空よ、ゆめゆめ悔しがるな。人生は君の透き通った思いを宥めるだけでもう十分なんだ。濃過ぎる余りの海も太陽とお似合いなのに土への情けを忍んでいる。吹いてくれないのか、風め。詩を抱き寄せる自然の働きへ数え切れないほどの光が愛しく呼びかけていた安らぎを覚える。何もかもが明るく、輝かしく、気分は最高の趣きだ。 姪が元気ならば僕は満足だから自分の道を心地良く進んで行こう。怪しんでいたのは嘘だ。神のお面だ。差し出された煌びやかな局面の荘厳な手に未来を預けて今再び全力で生きる、社会を。待っているのは好運ではないか。生きる喜びが向かう先の善意を真実に必要だと見聞するために勇んで作家活動へと励むんだ。 コメント 新しい投稿 前の投稿
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