ルーマーのWhat the World Needs Now Is Love（ジャッキー・デシャノン）｜友情歌

2016年に発表されたルーマーのカヴァーで聴いたWhat the World Needs Now Is Love／世界は愛を求めている（ジャッキー・デシャノン）が友情歌として胸に響いた。ルーマーによるWhat the World Needs Now Is Loveのカヴァー

What The World Needs Now Is Love (Official Music Video)｜Rumer

ルーマーのWhat the World Needs Now Is Loveのカヴァーは世界を守る愛としての慈しみを表現したようだ。厳かな祈りを込めた清らかで穏やかな歌声こそ人々に平和を齎してくれると想像されるんだ。二連目の歌詞から始まるアレンジで、ハル・デヴィッドが考え付くのに、二年、かかったとされる部分の神様への呼びかけなので、楽曲に神聖な雰囲気を与えている。ジャッキー・デシャノンのWhat the World Needs Now Is Love 上目遣いのジャッキー・デシャノン

ジャッキー・デシャノン｜Jackie DeShannon, Singer/Songwriter

作詞はハル・デヴィッド、作曲はバート・バカラックで、オリジナルの歌手はジャッキー・デシャノンになる。

What the World Needs Now Is Love（1965／オリジナル）

バート・バカラックは1962年にメロディの大半を書いていたけれども詞の一部が追い付かなくてハル・デヴィッドが二年を費やして完成したとされる。元々はディオンヌ・ワーウィックのために制作されたものの曲調がカントリーでしかも内容が説教染みていると断られた。ハル・デヴィッドはジャッキー・デシャノンが歌うことを望んで1965年にシングルで発表されて同年のアルバムのThis Is Jackie DeShannonに収録された。ヒットしたのを作詞作曲の二人とも驚いたらしく、自国のアメリカがベトナム戦争の真っ只中に易々とは受け入れられない気持ち、すなわち平和に他ならない愛を暗に訴えているせいだった。改めて良さに目覚めたのか、一旦は歌うのを避けたディオンヌ・ワーウィックもジャッキー・デシャノンのオリジナルが出た翌年のアルバムのHere Where There Is Loveにカヴァーを収録してコンサートなどでも愛唱している。What the World Needs Now Is Loveの歌詞の内容出だしの部分

今求められる愛、優しい愛
ほんの僅かな一つだけのこと
今求められる愛、優しい愛
誰かではなく、皆のために

神様、他の山は求めません
登るには多くの山と坂
渡るには多くの海と川
果てもなく続いて行きます

原文

What the world needs now is love, sweet love
It's the only thing that there's just too little of
What the world needs now is love, sweet love
No, not just for some but for everyone

Lord, we don't need another mountain
There are mountains and hillsides enough to climb
There are oceans and rivers enough to cross
Enough to last 'til the end of time

ジャッキー・デシャノンのWhat the World Needs Now Is Love（訳出）

神への祈りに代わる愛こそ真に平和だと考える。どんな状況でも救われ得る人間の宗教心、いい換えると一つの内面的な喜び／精神の自由に他ならない。それが「優しい愛」（sweet love）と呼ばれているのは有徳的で極めて素敵だ。きっと自分が分かっていて実際に引き受けながら生きてなくては出て来ない言葉だろう。歌っては安らぎを味わわせる友情そのものとして紛れもなく伝わって来るわけだ。その他のアーティストによるWhat the World Needs Now Is Loveのカヴァー十五組の楽曲