ハシビロコウはじっとして動かずに活かす 結城永人 - 2017年2月27日 (月) 中央アフリカの東寄りの南スーダンやザンビアに主に生息するらしい大型の鳥で、ハシビロコウが気に入ってしまった。 ハシビロコウは人間みたいな姿形で親近感を覚える Balaeniceps rex at Walsrode Bird Park, Germany by Olaf Oliviero Riemer / CC BY-SA 日がな一日、水辺に立ち尽くして獲物の魚を自らの気配を消しながら待ち構えるというふうに過ごしている。 個人的に動物の写真を撮るのと同じだから面白い。静止して自らの気配を消さないと動物は逃げ易い。昆虫や魚が多いけれども人に慣れてない動物を近付いて写真に収めるにはカメラ以外の知識が強く求められるわけだ。 ハシビロコウに親近感を覚えるのは何よりも姿形が人間と被っているせい――まるでズボンのポケットに手を突っ込んで遠くを窺っているかのよう――だけれども体長が1m以上にも及ぶ。 Balaeniceps rex at Walsrode Bird Park, Germany by Michael Gäbler / CC BY 最長で1.5mくらいまで成長するようだから子供か、小柄の大人に等しいわけで、体型もほっそりしていて大型の鳥ならばダチョウやエミューと比べても人間に余程と迫っていると思う。 顔というか、嘴が物凄く太くて大きいのも一見して厳めしいながらお菓子のチョコボールのキョロちゃんを彷彿とさせるほどに愛らしく受け留められて知ってから本当に目が離せないみたいに心を持って行かれた感じがした。 余りに良く似ているからもしかしたらハシビロコウこそキョロちゃんのモデルなんだと考えさせられる。 チョコボールのキョロちゃんのモデルはハシビロコウではない チョコボール|キョロちゃん 念のために調べておくとチョコボールヒストリーによればチョコボールのパッケージの取り出し口が鳥の嘴に似ていてさらにチョコボールを目に見立てながら鳥をモチーフにしたキャラクターがデザインされたので、キョロちゃんは架空の鳥だった。イメージはチョコボールのパッケージの取り出し口とチョコボール自体に由来しているから実在する鳥のどれかと結び付くわけではなかったらしい。 ハシビロコウは人間に姿形が近いから想像力を刺激する Balaeniceps rex at Walsrode Bird Park, Germany by Olaf Oliviero Riemer / CC BY-SA およそじっとして動かないというのが格好良いし、活かすと咄嗟に認めてしまう。 落ち着き払った様子に見受けられて何物にも囚われない。自分を強く持って生きているのではないか。憧れを抱かせるような風情を湛えているところが素晴らしいと認めたくなる、人生において。 動物には霊感が宿っているせいだとすれば人間にとって欠かせない知恵を授けてくれる存在に他ならないと改めて気付かされもする。 ハシビロコウの活かしたじっと動かない物腰と共に喜ばしく加速する思考の閃きを得た。 コメント 新しい投稿 前の投稿
コメント